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海が綺麗ですね。

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 「僕?僕は君に手助けをしようと思ってね。」
 「手助けって……。」
 (まさか、事件の事を知っているのか?だが、あれは風紀委員や生徒会、教師達しか知らないはず…。)
 「ああ、その顔は僕が事件の事について知っている事を不思議に思ってるね。」
 「!、……分かってるなら、理由を教えてください。」
 「そう簡単には教えられないな。」
 (やっぱり…。)

 この人は、俺が風紀委員になった時からの付き合いだけれど、相変わらずよめない人である。

 (俺を風紀委員に勧誘した時もどこからともなく現れて、凄く驚いた事を今でも覚えてる。)
 「手助けに来たんじゃなかったんですか?」
 「それとこれとは別の話だよ。」
 (つまみ出してやろうか……けど、事件の手掛かりがあるなら知りたい。)
 「…………どうしたら、教えてくれますか。」

 有馬先輩は待ってましたと言わんばかりの笑みを浮かべると

 「君さ、ホントに神楽の事好きなの?」
 「………………はっ?」
 (神楽…神楽って、蛇島の事だよな……何故有馬先輩が蛇島の事を呼び捨てに?蛇島が許可したんだろうか、それとも勝手に?蛇島が許すとは思えないが……それほど親しいのか?)
 「おーい、何固まってんの?」

 俺がなんの反応も示さずにいると、声を掛けてきた。

 「へ、あ、いや、なんでも…ありません……。」
 「なんでもない人の顔じゃないけど?………まぁいい、もう一度聞くけど、君は神楽の事がホントに好きなの?」
 「はい。」
 「本当に?心の底から?まだ会って一ヶ月やそこらだろ?なのに、本当に心の底から好きだと、愛してると言えるか?」
 「はい」

 俺は終始、真剣な顔で答えていた。そして即答した。何故なら迷う必要なんてどこにもないからだ。

 (愛してる、その気持ちに偽りなんてない。絶対だ。誰に何を言われようがこの気持ちは嘘ではない……何故そんな事を聞くんだ?)
 「へぇ……確かに、本当みたいだね」
 「何故、そんな事を?」
 「…………あの子が、また傷付かないように……」
 「え?」
 「いや、なんでもないよ、ただの気まぐれ」

 声が小さくて聞き取る事ができなかった。だが、有馬先輩が蛇島と知り合いなのは確実だろう。

 「有馬先輩、蛇島とはどんな関係で?」
 「ん~、強いて言えば………兄弟、かな?」
 「兄弟?」
 「強いて言えば、だよ。神楽とは幼馴染でね、家の関係で、幼い頃から一緒にいるんだ」
 「家の関係、ですか?蛇島はどんな家に?」

 プロフィールに家の事は一切書かれていなかった、もしかしたら事件と関わりがあるかもしれないので知っておきたかった、ただそれだけだ。
けど…

 「それは君には関係ない」
 「!」

 予想していた声とは正反対の声で返された。

 (冷たい…とても冷たい声だ。抑揚がない、言われなかったとしても拒絶を感じてしまうような…。)
 「……関係ない、とは?」
 「そのままの意味だよ、必要な事なら言うけれど、それでも君には関係ない事だ。」




















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