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助けてください……!
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しおりを挟む「どうします?見ますか?」
俺は今何故か、自分の盗撮写真を見るか見ないかの選択を迫られている。
「えっと…その前に、なんで俺の写真持ってるの?」
「え?そんなの盗撮に決まってるじゃないですか。」
さも当然のようにそう言うので、まるでこっちがおかしいんじゃないかと思ってしまう。
「盗撮って、なんで……?」
そう聞くと、正人君はニンマリと笑って
「大好きだからです。」
「え…?」
微笑んで答える。何回か聞いた言葉なのに、全く違う言葉に聞こえるのは何故だろう…。
「好きなんです。本当に。昴さんからしたら、ガキが騒いでるようにしか見えないかもしれませんが、俺は本気なんです。」
「…………。」
その気持ちは切に伝わってくる。けど…
「正人君。君の気持ちは分かったし、ちゃんと真剣に考える。だけど、それは俺の盗撮写真がある理由にはならないよ。」
誤魔化そうとしてもだめ、そう言うと、正人君は悪戯がバレた子供みたいな顔をしていた。
「ははっ!やっぱり駄目か。まぁ、さっき言った事が嘘だって訳じゃないですけど。一度部屋に戻りましょうか。」
「そうだね」
一応タオルに挟まってた写真を回収して、正人君に付いて部屋に戻った。
「それで、どうして盗撮なんかを?」
「いや~、一度その近くに行った時、たまたま昴さんを見つけて。付いて行った時に写真を撮ったんですけど、それから何度か。」
「……………。」
それは、所謂ストーカーでは?
「それって、ストーカーじゃない?」
「…………………愛があるので違います。」
「ストーカーは全員そう言うよ。」
「ぬぅ…。」
ふくれっ面でそんな事を言う正人君はやはりイケメンだ。
「ねぇ、正人君。取り敢えず撮った写真全部くれない?」
「え!?それはつまり、没収という事……ですか?」
「没収って言うか燃やすけどね。」
「そんな……。」
すごく絶望的顔をしているが、当たり前だと思う……。
「………仕方ない。」
少し溜息をついて、自分のスマホを取り出す。
「正人君、こっち来て。」
「?、はい。」
正人君は不思議そうな顔でキョトンとしている。
(なんか可愛いな。)
なんだかんだ言って、少し絆されているのかもしれない。
正人君の肩を掴んでこちらに寄せる。
「!?」
肩を寄せてるので自然と顔が近くなる。
「あ、あの…!?」
パシャ
「え?」
俺は今までの写真と引き換えに、自分との2ショットなら良いんじゃないかと考えたのだ。
「はい。この写真後で送るからね。」
「へっ、あ、はい。」
「ははっ、間抜け面!」
そんな事を言うと、顔を赤くしてこちらを見る正人君に、やはり可愛いところがあると思う。
「正人君、なんか可愛いね。」
「な!何言ってるんですか!?昴さんの方が可愛いに決まってるじゃないですか!!」
「はははっ、ありがとう。」
いつもなら動揺してしまう言葉だが、今回は何故か落ち着いて聞いてられた。
「そんな事より、晩ごはんにしない?台所借りていいなら何か作るよ?」
「え、ホントですか?ありがとうございます!!いくらでも使って下さい!」
「うん、楽しみにしててね。」
そう言って立ち上がると、台所に向かった。
正人君と居ると楽しいな、なんて考えながら。
**********
えー、まずは最初に
申し訳ございませんでした。
いや、もう何ヶ月ぶりの更新やねんお前って、思ってる人がたくさんいると思います。
いつも長期に渡り更新が出来なくなったときは、事前に報告させていただくのですが、今回は急と言いますか…
ざっくり言うと、事故に遭いました。
そりゃもう車にドーンと
すぐに病院に行ったので命に別状とか全然なかったんですけど、むしろ骨とか一切折れてなくて、救急車で病院に行くんじゃなくてすぐ近くにある病院に歩いて行ったんですよ。(5メートル程吹っ飛びました)
家族にも連絡取って来てもらったから(未成年なんで)診断受けて結果を聞いたんです。
そしたら………
«目立った異常なし»
はい、手首の捻挫のみで済みました。
お医者さんに
医「いや~、こんなのもうピッ○ロだよね~」
と言われました。
自分の頑丈さに感謝しつつ、「手首は捻挫してるけどね」って言われた瞬間目の前が真っ暗になりました…
(え、利き手やん…まって、なんも出来ひん…)←一応関西人
そこからは捻挫が癖にならないように手首を2ヶ月弱固定の日々(リハビリも繰り返して)……勿論スマホなんてろくに触れず
そして!!!
やっと!!!!
手首が完全に治り復活しました!!
本当に長い間申し訳ありませんでした
m(_ _;)m
これからは更新できる回数が増えると思いますので、よろしくお願いします!!!!╰(^3^)╯
※内容の修正を全体的に行っていますが、文章を読みやすくしたり言い回しがおかしかったものを修正しています。内容は変わらないので気にしなくても大丈夫です。
(◍•ᴗ•◍)
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