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PHASE5ー欠落ー
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しおりを挟む(監督もああ言ってたから終わるまでは安心できるかな…)
茂森と別れた大河は以前起きたことを思い返していたので少し安堵した様子だった
(正直あんなことがあったから今回のオファーがきた時は悩んだけど…
今の自分がここまで来れたのは間違いなくあのデビュー作がきっかけだし、最近自分の成長が頭打ちに感じる部分もあって壁にぶつかっていたのもあるからな…)
3年の間に確実に成長して若き舞台役者としての地位は確実なものになっていた大河
しかし世間からの目は残酷なもので大河のキャラクターに合う役で突き進んでいた故にマンネリ化を否めない意見が出始めて、大河自身もそんな現在からもう一皮剥けた自分を見つけ出そうと葛藤している時期でもあった
(そのタイミングでこのオファーだから監督は自分のことをどこまで見えていて、そこから更に先を見据えているのかここまで来ると恐ろしく感じてしまうけど、今回の役柄が物語るように自分にとって何かを掴むきっかけになる筈だから頑張らなきゃ…!!)
普段はTHE正義の味方という主人公として数々の舞台に立っていた大河だが、今回は悪役の主人公という今までにない役だ
勿論悪役といえどそうなってしまった背景も脚本に盛り込まれているのでそこの表現をどうしていくのかがポイントになる
ライバル役の翔とは対立構造としては同じだがポジションがまた違うので同じようにはいかないのと紬もいることで掛け合いがより複雑になっている
(ヒール役は翔さんを含めて共演相手と稽古期間から常に見ているからいかに自分なりに落とし込むか…)
考えているうちに稽古場に到着する大河
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