交錯する群像劇(週4更新)

妖狐🦊🐯

文字の大きさ
上 下
103 / 217
PHASE4ー偶然と言う名の…ー

93

しおりを挟む



「この辺りまできたら大丈夫だろう…ん?あれは…」


ふと羽毛田の目に映ったのは茂みの隙間から光る建物
ぱっと見は美術館のような雰囲気を醸し出しているがよく見ると男女がいちゃつきながら入っていく様子が見えた


「なるほど…あれは上手くカモフラージュしたラブホか
まてよ…せっかくならあそこでたっぷりと楽しむか
よくよく見るとコイツ思ったより俺好みの見た目と体型だからこんな暗い茂みでするのは何も見えなくて勿体ねえからな…

そうと決まればオイ!!黙ってついて来い!!
少しでも声をあげたり何かしようとしたらさっきより酷いことになるぞ…わかってるな…」


(ガタガタ)


すっかり恐怖で支配されている彼女は震えながら無言で頷き羽毛田と共に向かう

数十メートル歩くとすぐに建物の近くまでついた
羽毛田は周りを見渡して他に人がいないことを確認すると彼女の手を引いてそこから駆け足で建物の中に入ろうとする


「なんだこれ…」


勢い虚しくすぐに入口で立ち往生してしまったわけは、扉に設置されていた指紋認証だった
遠目で見たときには気付かなかったが目の前に来たことでそれを発見した

特定の人しか入ることのできない会員制のホテルということもあって外観はらしからぬ風貌になっていたということだった


「クソッ!!せっかくきたのにこれじゃ無駄足かよ!!
それなら最初から茂みでよかったじゃねえかクソッ!」


扉の前でそうキレている時に突然扉が開かれて目の前に二人組の男が現れる


「やべっ!!」


咄嗟に首に突きつけていたモノをポケットにしまって平然を装う羽毛田

ホテルから出てきた男はすれ違いざまに羽毛田をチラッと見てそのまま去っていく


「顔見られちまった…まあただのカップルにしか思われないだろう、それに扉が間から中に入るチャンスだ!!」


このタイミングはラッキーだと思いそのまま歩み始めようとする羽毛田


「君、ここは会員制だから指紋認証と生体認証をしないと中のセキュリティに通報されるよ」


「ウッ…通報??」


「そう、ここは誰しもが入れる場所じゃないのだよ

まあ簡単に言えば金持ちたち専用の憩いの場かな
だから君には申し訳ないんだけどここに入ることはできないんだ」


「そ、そそそうなんですね!!ご、ご忠告ありがとうございます!!では…」


「んんちょっと待って、君の彼女さんさっきから酷く怯えいるようだけど…本当に君の彼女かな?」




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

モテ男×盲目ボーイ

おもち
BL
クラスのカーストトップのイケメンモテ男×盲目ボーイのBL。 イケメンくんが盲目くんに猛アタックしてほしい。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

大学生はバックヤードで

リリーブルー
BL
大学生がクラブのバックヤードにつれこまれ初体験にあえぐ。

催眠アプリ(???)

あずき
BL
俺の性癖を詰め込んだバカみたいな小説です() 暖かい目で見てね☆(((殴殴殴

どうして、こうなった?

yoyo
BL
新社会として入社した会社の上司に嫌がらせをされて、久しぶりに会った友達の家で、おねしょしてしまう話です。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

処理中です...