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PHASE4ー偶然と言う名の…ー
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しおりを挟む「この辺りまできたら大丈夫だろう…ん?あれは…」
ふと羽毛田の目に映ったのは茂みの隙間から光る建物
ぱっと見は美術館のような雰囲気を醸し出しているがよく見ると男女がいちゃつきながら入っていく様子が見えた
「なるほど…あれは上手くカモフラージュしたラブホか
まてよ…せっかくならあそこでたっぷりと楽しむか
よくよく見るとコイツ思ったより俺好みの見た目と体型だからこんな暗い茂みでするのは何も見えなくて勿体ねえからな…
そうと決まればオイ!!黙ってついて来い!!
少しでも声をあげたり何かしようとしたらさっきより酷いことになるぞ…わかってるな…」
(ガタガタ)
すっかり恐怖で支配されている彼女は震えながら無言で頷き羽毛田と共に向かう
数十メートル歩くとすぐに建物の近くまでついた
羽毛田は周りを見渡して他に人がいないことを確認すると彼女の手を引いてそこから駆け足で建物の中に入ろうとする
「なんだこれ…」
勢い虚しくすぐに入口で立ち往生してしまったわけは、扉に設置されていた指紋認証だった
遠目で見たときには気付かなかったが目の前に来たことでそれを発見した
特定の人しか入ることのできない会員制のホテルということもあって外観はらしからぬ風貌になっていたということだった
「クソッ!!せっかくきたのにこれじゃ無駄足かよ!!
それなら最初から茂みでよかったじゃねえかクソッ!」
扉の前でそうキレている時に突然扉が開かれて目の前に二人組の男が現れる
「やべっ!!」
咄嗟に首に突きつけていたモノをポケットにしまって平然を装う羽毛田
ホテルから出てきた男はすれ違いざまに羽毛田をチラッと見てそのまま去っていく
「顔見られちまった…まあただのカップルにしか思われないだろう、それに扉が間から中に入るチャンスだ!!」
このタイミングはラッキーだと思いそのまま歩み始めようとする羽毛田
「君、ここは会員制だから指紋認証と生体認証をしないと中のセキュリティに通報されるよ」
「ウッ…通報??」
「そう、ここは誰しもが入れる場所じゃないのだよ
よ
まあ簡単に言えば金持ちたち専用の憩いの場かな
だから君には申し訳ないんだけどここに入ることはできないんだ」
「そ、そそそうなんですね!!ご、ご忠告ありがとうございます!!では…」
「んんちょっと待って、君の彼女さんさっきから酷く怯えいるようだけど…本当に君の彼女かな?」
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