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PHASE4ー偶然と言う名の…ー
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「やあ茜、待っていたよどうぞどうぞ!」
「お邪魔しまーす!勇二の家に来るの久しぶりだなー!」
「相変わらずの殺風景だけどな!
今洗濯物畳んでるからさ、適当にくつろいでてくれよ」
「ええ?私も手伝おうか!」
「いいっていいって、それよりも茜の一番好きな人も先に来てるぞ」
「えっ!?」
勇二のそのひと言を聞いてすぐにリビングへ向かう茜
そこにポツンと一人、タブレットを片手にくつろいでいる人間がいた
「おう、」
「おう、じゃないわよ!!!
出掛けるからここには来ないって言ってたのに!!
ホントお兄ちゃんってそういうの素直じゃないよね」
「う、うるさいな…いいだろ別に」
「まあ、おおかた今朝の自分の言葉を振り返って自問自答した結果なんだろうけどねププッ」
「人間はぶつかった方がより成長できるんだ、結果的にはオーライなんだよ」
「出たー!負け惜しみなんてしなくていいのに」
「ハハハッ、まあまあそれくらいにしてあげようぜ!
まあ確かに一悶着はあったけど、俺は葵と茜と三人でこうして無事に集まれたか結果オーライさ!」
「そうね!ここは勇二の家でもあるし、勇二に免じて今朝のことは水に流してあげる!」
「オッケーオッケー!これでチャラだ!」
「そういうことにしとくかハァ…
なあ、話は変わるんだけど、今朝お前たちと別れて走ってる時に久しぶりにアイツの姿を見たぞ」
「「アイツって?」」
「アイツだよ、俺たちにしょうもない陰湿なことをしてたハゲた…じゃなくて羽毛田!!」
「嘘っ!!アイツあの件の主犯ってことで捕まっていたんじゃなかったの!?
もしかして保釈金とか使って早く出たのかな…」
「理由はわからないが確かにアイツだった…
あの特徴はすぐにわかるよ、たださすがに当時に比べたら結構痩せてはいたけどな」
「俺は当時第三者目線だったけどあれは衝撃だったな、まさかあの先生が黒幕でイジメの加害者生徒を裏で操っていただなんて…」
「私なんて何回水ぶっかけられたかわからないわよ!
ホントあの時はムカついた!!!」
「時間が経つほど茜に対してのイジメが顕著に出ていたからね、初めは主犯役の女生徒の思念が強かったけど表立ったイジメに切り替わったのは完全に羽毛田の思念によるものだった」
「あの時の葵は裏でブチ切れてたもんな、可愛い双子の妹にばかりにイジメが集中してたから無理もないか」
「そうさ、だから徹底的に証拠を集めて然るべきタイミングで大々的に公にしたのさ!!
絶対に逃れないほどの証拠と裏取りをしてね!
なのに…金さえ払えばすぐに出られるのかよ!!
どうなってるんだこの国の法律は!」
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