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PHASE4ー偶然と言う名の…ー
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しおりを挟む季節は過ぎ、気づけば高校3年
いつものように登校しながら雑談をするメンバー
「そろそろ受験のシーズンか、二人はどこの大学を受けるんだ?」
「僕は当然、父さんの跡を継ぐためにアメリカの医療に強い大学へ進むよ!
茜はどうするんだ?最近事あるごとに医者にはならないって言っているけど」
「私は音大に進む、音楽に携わっている時が一番自分らしさが出ていると思っているから」
「まあそうだよな…吹奏楽部に入ってからの茜はなんかキラキラしてるというか、やっと自分の居場所を見つけたって感じがするから」
「やっぱりそう思う??音楽を聴いているのは勿論だけど、演奏して音と一体になってるあの感覚がいいの!
それに改めて私はお母さんの子なんだなあって、笑っちゃうよね!」
「いいんじゃないか!夢を見つけてそれに向かうことって、中々俺たちの年で明確に考えを持つのって案外難しかったりするからさ!」
「勇二の言う通りだな、兄としては妹にも同じ道を歩いてほしいと思ったけど…強制したところで良いことはないし、最近の感じだと尚更ね」
「やっと理解してくれたか…お兄ちゃんって本当にお父さんのことになると周り見えないよねー
恋に盲目な彼女か!って思う時もあるわよ!」
「こ、恋じゃねえから!!男はな、身近にスーパーヒーローがいたら誰もが憧れるもんだよ!!
なあ勇二だってそう思わないか!?」
「まあまあ、確かに二人のお父さんはすごい人だ!!
俺も中学の頃に色々教わった時期があったからな」
「そういえば勇二くんのご両親ってお父さんと仲が良いんだったっけ!!
たまたまご両親の都合で暫く一人暮らしをしていた時にお父さんが様子を見に行ってたって聞いてるよ!」
勇二の頭には一瞬?が浮かんだが直人はあの事件のことは関係者以外には話しておらず、ダミーの理由を話しているようだ
少々食い違う部分が生まれてしまっているが、勇二にとってはプライベートが守られている証拠だと思い内心ホッとしていた
「そうそう、あの時はスゲー助かったよ!
おかげで医療の分野にも興味がわいて俺もそっちの道に進もうと思っているんだ」
「えーそうなの!?じゃあ将来もしかしたらお兄ちゃんと勇二くんが一緒に働いている可能性もありそう!」
「ハハッ、同じ分野ならありえるかもね!葵は…」
「悪いけど、僕は父さんしか見ていないから勇二と同じところで働くことはないだろうね」
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