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PHASE4ー偶然と言う名の…ー
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しおりを挟む勇二から聞いた情報によると二人は3ヶ月前に知り合いすぐに付き合うようになった
勇二は家庭の都合で金曜の学校終わりから月曜の朝まで毎週このホテルに滞在しているとのこと
そして1ヶ月前ほどから彼女も一緒にそこで過ごすようになっていたその最中、今回のことが起きてしまったということらしい
「ここは会員制のホテルだよね?いくら両親の都合とはいえ君がここの出入りを自由にできる部分が引っかかるんだがね…」
流石に勇二の証言全てを鵜呑みにするわけにもいかずに発言の節々をつつくがすかさず医師がフォローに入る
「お巡りさん、それは私の方から説明します
まずここのホテルですが私を始め複数人が出資して建設されました、なのでその際に出資者にはそれぞれ指紋認証で管理されているプライベートルームを設置してあります」
「ふむふむ、出資者達の特権ということかそれはわかるがそれと彼とはどう繋がっていくんだ?」
「その中の出資者の一人が彼の父親なのですよ、彼の父とは同じ大学で知り合ってから今でも付き合いがあるくらいの仲でしてね
なのでその息子がプライベートルームを自由に使えることは何もおかしい話じゃあないですよね?」
「な、なるほど…確かにそうだな、そこは納得した
では次に君たちが裸だったのとそこに転がっている瓶とその中身について聞いてもいいかい?」
「えっと…その…」
「お巡りさん、彼は思春期真っ盛りの男の子ですよ!
夜中に年上のお姉さんと二人っきりで裸ですることなんてわざわざ聞く方が意地悪じゃあないですかね」
「い、一応確認のために聞いているんだ!まあつまり…そういうことをしていたということでいいんだね?」
コクリ(頷く)
「じゃあその瓶は何かね?錠剤が散らばっているから薬が入っているようだけど…」
「これは由美さんが眠るために飲んでる薬って言ってました、でも最近その…えっちをする前にそれをたくさん飲んでからするんです
本人が言うにはたくさん飲んでからの方が私は気持ち良さが何倍にもなるとのことです」
「そうか…君は知らないと思うけど、お薬は決められた頻度と個数を飲むことでちゃんとした効果を得られるんだよ
由美さんがやっていた行為はオーバードーズと言ってお薬の過剰摂取なんだ、下手したら命の危険にも関わるくらい危険なことなんだよ」
「えっ!?でも由美さんはそれを飲んでからした時はすごい気持ち良さそうな顔をしていたんですよ!?」
「意識が混濁したりフワフワとした感覚になるとも聞く
恐らくそれらの状態が相まってそう感じたのだろう…だけど当然そんな異常な飲み方をしたら副作用が起きるのは当たり前なわけで、口から泡吹いて倒れたって言うのがまさに副作用の一種だからね」
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