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PHASE4ー偶然と言う名の…ー
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しおりを挟むガタンゴトン
入学から半年、通勤ラッシュの電車にもすっかり慣れた慶太
相変わらずの混み具合だが日を追うことに人の流れというものが見えてきたことで戸惑いはなくなり、今ではいかに降りるまでの間の時間をゴタゴタしないように過ごせるか模索するようになっていた
そしていつものように最寄駅で大量の人と共に自分も降りて高校へ向かう
だが今日は月曜日、毎週必ずといっていいほど月曜日にはアイツが駅で待ち構えている
「よっ慶太!今週も始まったな!一緒に行こうぜ」
「おう勇二!おはよう」
何も約束をしているわけではない
単に週に初めということなのか、テスト期間を除き勇二はこうやって俺が来るのを待っていては学校に着くまでお互いの近況や雑談を交えて他愛もない会話をしている
お互いに連絡先を知っているがだからといってメッセージでやり取りするのも味気ない
それに勇二は学校が終わればすぐに帰宅して事業と将来に向けての勉強漬けだ
俺も似たようなことで学校が終われば帰路にあるファミレスに向かいバイトをしている
色々な仕事に触れてみたいということもあるから週末は別のバイトを朝から夕方まで詰め込んでいる
自由度の高い本校では部活に属しない人も少なくない
そんな二人だからわざわざお互いの時間を奪うようなことはせずにこうして通学中の僅かな時間を楽しんでいるのだ
科が違うということもあるのでお互いの話をすることは意外と新鮮なもので自分達とは違うルールや派閥があることも知ることができる
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