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PHASE3ー遠すぎる憧れー
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しおりを挟む「「「おはようございます」」」
「おう、みんなおはよう!今日は稽古の前に連絡がある
他の事務所から来た子達は勿論のことだがここに所属している君達も含めて、今回の舞台は役者を始めて間もないルーキーが多い
そのためこれまではいきなり芝居稽古というよりは個々の基礎能力の鍛錬がメインだったが、本番まで一ヶ月を切ったこともあってそろそろシーン毎の通し稽古を始めていこうと思う
そこで重要なのは今までの個人鍛錬と違って実際の舞台を想定した通し稽古という点
つまり舞台は常に動いているので演技をしながら自分の立ち位置から周りの流れ、状況を把握して動きをとるといった連携が必須になる
これから30分後にやってくるチームが今回行う舞台を本番と同じように通しでやってくれるから、それを見てまずは自分達がどんな内容の舞台をやるのか頭に叩き込むんだ」
茂森監督から大まかな説明を受けて台本を受け取るメンバー
「っしゃ、ついに舞台俳優デビューだ!!」
「今回はセリフありの役って聞いてるので緊張します…」
「主役は…大河、って誰だ⁇」
「あっ!それ俺です、大空大河と申します!
今年からビーエアーに所属しました!!よろしくお願い致します!!」
「めちゃくちゃ元気な奴がいるなとは思ってたけどお前か!!俺は雄介、グランロード所属で芸歴は5年、よろしくな!」
各々が台本を手に取って内容を読んでいく中で感じるままの思いを内に外に出している
そうしていくうちに同じシーンや気持ちに同調したもの同士が自然とコミュニケーションをとるようになっていた
主役、脇役、更にはセリフのない者等々、それぞれ役割は違うが皆オーディションを勝ち取ってきたのだから仲間意識は芽生えやすいものだったはずが…
「…ふん」
役柄:盗賊団親玉(その傍若無人さから部下も参っている日々、しかし腕っぷしは圧倒的なものを持っており部下もそれを信用しているので逆らうことは決してない)
「またそういう役か…まあ元々今回の話が出たきっかけが前作の演技を見たシゲさんが声をかけてくれたんだから、そこは腕を買ってくれたと見ていいか…
まあでも、主役のライバル的なポジションってところは注目ポイントが高いな
さすがシゲさん、このチャンスは逃せない…‼︎」
泣かず飛ばすでちょい役ばかりだった今までと比べて一番注目を浴びることができそうな役柄ということで内心ではウキウキしている翔
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