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PHASE3ー遠すぎる憧れー
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しおりを挟む「動きが堅い!!もっとしなやかさがないと動きに不自然さが出るぞ!」
「はい!!」
指導が始まるやいなや監督からの容赦ない怒号が翔に浴びせられる
子役時代では感じられなかった厳しさがダイレクトに伝わるのはあの頃と違うという監督なりの意思表示だろう
「始まった始まった監督恒例の熱血指導!
初日のこれで脱落しちゃう子結構いるんだよね~
果たして新人くんは耐えられるかな⁇」
「監督のアレは自分の今の能力を炙り出されるだけだから俳優になりたてで右も左もわからないメンタルの弱い人間は耐えられないだろうな」
「まあ彼は一応芸能界に足を踏み入れていた経験もあって、舞台俳優としても多少は下積みをしているみたいだからその心配はなさそうね」
「身体つきを見る感じだと体力作りには励んでいるようだけど…カチコチね」
「柔軟さが全く感じられないな…あれは苦労するぞ」
「でもあの瞳…絶対挫けないって強い意志を感じる」
周りにはまた新しい犠牲者が…と憐れむ者やどれだけ根性があって喰らいつくか、監督の意図を汲み取って自分に還元できる逸材なのかと様々な視線を翔に向けている
様々な声を浴びながらもその瞳はとても純粋でそして奥底にはメラメラと燃え上がっている意志が監督にも伝わっていた
身体の柔軟さや立ち振る舞い、ショートストーリーを題材にした演目やミュージカルのようなダンスレッスンといったひと通りの内容を休憩を挟みつつ夕方まで一日みっちりと指導されていった
「よし、今日はここまで!!
翔、今の自分の弱点と反省点はわかったな…明日からウチのチームに入ってニヶ月後に行われる次の公演の練習を始める!!
マンツーマンの指導は初日のみであくまで足りない部分の炙り出ししかやらない
後は自分自身がどうやって克服するかをその時その時に見極めながら指導していくのが俺なりのスタイルだ
翔は自分でも気付いていると思うだろうからやるべきことはしっかりやっておくんだぞ、以上!!」
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