交錯する群像劇

妖狐🦊🐯

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PHASE2ーひと握りの強者達ー

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「う、うるさいわね!そんなの親に聞きなさいよ!!
ま、まあ私達も独学でよよよゆうよね!優里!」


「わ、私は今まで通りあの二人から教わるから大丈夫よ!ね、ねえ茜だって黙ってないで何か言ったらどう⁇勝手に決められて不服じゃないの?」


「…ウチに来て勉強している以上、万が一不合格にでもなったら家庭教師が悪くなるよね?
それはつまりウチのお母さんの人選ミスって捉える人もいるし、つまり塩谷家の評価を落とすことにもなり得ること
勿論そんなことしたらどうなるか…わかるよね?

それと今まで教えていたのは歴代の家庭教師からの指示で仕方なくしていたことだから勘違いしないで
自由にしてくれた以上、私もお兄ちゃんも自由に勉強するから」

「まあ、自由ってことはそう言うことだよな
俺、茜以外の他人と一緒に勉強とかできないから」

「うぇ…そ、そんな…」


冷静にそしてわかりやすく事の重大さを伝える茜
つまりは自分達の不合格によって塩谷家の評判を落とすことが、どれだけ今後の人生において自分達の家族全員を巻き込む負債を積むこととなるのか理解しているよね?という脅しにも捉えられる

塩谷一家に媚びを売っているように思っていた生徒達は、その裏側に潜むリスクを親子共々背負っているということを明るみにされて牽制を受けた状態となった


「そんなことになってたのかよ…おい葵、母親に連絡してこんな脅しみたいなことやめさせろよ!!」

「無理、親の仕事に介入できるわけないだろ
それにお前らだってお陰で不自由なくいい暮らしができているのも事実だろ?それを脅しっていうのはさすがに都合が良すぎるんじゃないか?」


「…クッ」


正論すぎてなにも言い返せない隼人
可奈も優里もさすがにこればかりは自分達が頑張らないとと決心したのか家庭教師から教わることになった

何にせよ葵と茜はあくまで自分達のみで動いており、周りのことを全て理解しつつも乗り越えられるという慢心ではなく本当の心持ちがあるからこそ、今までのような行いをしていた
根本的に他の生徒とは考え方が違っていたのだ


「では決まりですね、あなた達二人は私としっかり試験対策をしていきましょう!」

「ま、待ってくれ!!俺もお願いします!!」

「では三人仲良くよろしくお願いしますね」


観念したように返事をする生徒達

それから週に数回、都度2時間みっちりと試験対策と普段の勉強を身体に叩き込んでいった


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