交錯する群像劇

妖狐🦊🐯

文字の大きさ
上 下
28 / 133
PHASE2ーひと握りの強者達ー

24

しおりを挟む



それぞれの帰宅後



「優里、テスト結果どうだった!?」

「はいこれ、前よりは上がったけどもうちょっと勉強しないと…かな」

「順調に上がっているようだから油断しなければ大丈夫、さすが塩谷さんのお子さんと合同で家庭教師の先生に教わってるからお母さん嬉しいわあ」

「う、うん頑張るね!ありがとう」


本当のことなんて言えない…勉強だって葵と茜に教わっているから段々自分なりの勉強法がわかってきただけ





「ただいまー!」

「おう、おかえり隼人!今日は勉強会はないのか?」

「ああ、また家庭教師が辞めちゃってさーー
また数日後に新しい人が来るらしいけど」

「そうか、塩谷さんの基準が厳しいのかわからんがコロコロ変わるのも考えものだな…そういえばテストの結果はどうだった?」

「まあいつも通りだよ、クラスのど真ん中!可もなく不可もなしだから心配しないでよ」

「…そうか、隼人がそれでいいなら俺は何も言わない
ただ塩谷さんのところに行ってる以上、受験は必ず合格しろよ、周りの人も知っているんだから落ちたら恥だぞ」

「はいはい、どうにかなるって!任せろよ」







「ママーただいまー!!」

「あらあら私の可愛い可奈ちゃん!おかえりなさい!今日は早かったのね!」

「うん!今日は真っ直ぐ帰ってきたからね!それよりお腹すいたーー何かないのー?」

「はいはい、もうすぐ唐揚げができるから待ってね」

「じゃあ先にシャワー浴びてくる!!」

「すぐ揚がるからすぐに出るのよーー!
あらっそういえば今日テストの返却日だったかしら」

荷物をソファーに投げてシャワーへ行く可奈
そこからテストの結果を見て言葉を失う可奈の母







「はあ、さっぱりした!ママお腹すいたー!」

「…可奈ちゃん、ちょっとお話いいかしら?」

「ええーー先にご飯にしようよー!」

「可奈ちゃん、あなた今までテストの結果って口で言ってくれてただけで見せてくれたことなかったわよね」

「うっ…そ、そうだけど?あ、そうだママ!
今日テストが帰ってきたよ!成績はね勿論前よりもあがっ…」


可奈が話しているのを遮るようにテスト結果を目の前に広げる母


「これのことよね?今まで聞いていた順位よりだいぶ下がっているのだけど、サボっていたの?それとも今まで言っていた結果も…」

「だ、大丈夫だよママ!実は今回はね、お腹が痛くなっちゃって全然手が付けられなかった科目がいくつかあるの!だから成績もガクッと落ちちゃって…」

「…可奈ちゃん?ママ嘘はすごく嫌いなの、犯罪者と同じくらいにね
ママは可奈ちゃんにそんな悪い人になってほしくないの
今なら正直に言っても怒らないから…それともママは可奈ちゃんのことを信じてもいいの?」

「ママ、私絶対に志望校には合格するから!今の成績が良くなくても頑張るから!!だから可奈を信じて⁇」

「…わかったわ、ママは可奈ちゃんの母親だから信じるわよ、でもね可奈ちゃんひとつだけ大切なことを言っておくわね」


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

そばにいてほしい。

15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。 そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。 ──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。 幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け 安心してください、ハピエンです。

食事届いたけど配達員のほうを食べました

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
なぜ自転車に乗る人はピチピチのエロい服を着ているのか? そう思っていたところに、食事を届けにきたデリバリー配達員の男子大学生がピチピチのサイクルウェアを着ていた。イケメンな上に筋肉質でエロかったので、追加料金を払って、メシではなく彼を食べることにした。

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

振られた腹いせに別の男と付き合ったらそいつに本気になってしまった話

雨宮里玖
BL
「好きな人が出来たから別れたい」と恋人の翔に突然言われてしまった諒平。  諒平は別れたくないと引き止めようとするが翔は諒平に最初で最後のキスをした後、去ってしまった。  実は翔には諒平に隠している事実があり——。 諒平(20)攻め。大学生。 翔(20) 受け。大学生。 慶介(21)翔と同じサークルの友人。

堕ちた父は最愛の息子を欲に任せ犯し抜く

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

熱中症

こじらせた処女
BL
会社で熱中症になってしまった木野瀬 遼(きのせ りょう)(26)は、同居人で恋人でもある八瀬希一(やせ きいち)(29)に迎えに来てもらおうと電話するが…?

【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます

夏ノ宮萄玄
BL
 オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。  ――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。  懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。  義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。

私の彼氏は義兄に犯され、奪われました。

天災
BL
 私の彼氏は、義兄に奪われました。いや、犯されもしました。

処理中です...