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PHASE1ーそれぞれの日々ー
」
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振り返ってはダメ
少しでも…少しでも早く遠くへ行かなきゃ
そう言いながら駆け足で我が家を去っていく母親
息子が泣き続けているその姿に振り返ることなく、手持ちはキャリーケースひとつだけ
「…これからどうしよう」
隣町の公園のベンチに座り考え込む彼女
身寄りがいないので帰る家がない
僅かにある手持ちでは何日も過ごせない…まずは日払いでもいいから仕事を見つけないと…
「あれ?林さんの奥さんですよね?
キャリーケースなんて持ってどうしたんですか?」
「あ、あらっ!あなたは確か夫の友人の…」
…
妻が見つかったのは家を出てから数週間後のことだった
PHASE1 END
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