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なんでこんな事に
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-ド修羅場な状況に遭遇してしまった-
天野翔こと俺は恋人である朝霧零の浮気現場に遭遇した。
なんとクラス1の美少女とも呼ばれる尊と抱き合っていたのだ。
親の急な転勤で明日引っ越すことになりその事を伝える為に零を探したらこのザマとは…
天野は苦笑する。
そもそも釣り合っていなかったのだ。
頭が良く運動もそつなくこなしそれに加え顔をも良いときた。
それに比べ俺は全てにおいて平凡と言っていいだろう。
顔は整っている部類に入るのだろうが如何せん童顔で幼く見られるから良いことなんてない。(ちょっとしたコンプレックスでもある)
告白をしてきたのはあいつの方からだったが今にして思えば罰ゲームだったのだろう。
密かに思いを馳せていた俺は二つ返事でOKした。
「解放してやらねえと」
そう独りでに答えを出し俺は家に帰った。
その夜、とある人物から電話が来た。
「翔。別れるってどういうこと?そんないきなり…」
とある人物とは言わずもがな零だった。
俺は思わず苦笑を漏らす。
「そのままの意味だよ。」
「そのままの意味って……それは一体どういう「じゃあな零。好きだったよ。」
俺は一方的に電話を切りすぐさま零の連絡先を消した。
零と尊の恋を邪魔してはいけない……
2人にとって俺は邪魔者でしかない。
なら最後くらい大人しく身を引こうではないか。
(どうせ俺は居なくなるんだ。)
そう自分の胸に言い聞かせ眠りについた。
今日、この首都圏である都会を離れ人里離れた田舎へと越す───
はずだった。
朝、母に叩き起された。
それも朝の五時だ。
何事かと思い理由を聞くと母は口早に話す。
話を要約するとこうだ。
1つは、つい先程上司の人から電話が来て父さんの転勤が無くなったということ。
そしてもう1つは、平社員だった父さんが社長に気に入られ昇格したこと。
もう訳が分からない。
そんな夢みたいなことがあるわけと思ったが次の瞬間現実に引き戻された。
プルルルル
スマホに目を向けると非通知着信だった。
こんな時間に…しかも非通知で……まさか、
と思ったが首を振り電話に出る。
「もしもし翔?」
喉がヒュッと鳴る。
電話の相手は─俺が昨日振ったはずの相手だった……。
「れ……い…………なんっ……で…、 」
「外、出てきてくれる?」
行ってはダメだと頭では分かっていても足はその言葉に従順になる。
玄関を出ると零が抱きついてきた。
「翔!会いたかった!!」
「なん、でお前、がここに、、だっ、、て昨日、別れたはずじゃ」
「あんな一方的な別れ話なんて無効だよ。そもそも僕が翔を離すなんて有り得ない。」
何を言ってるんだこいつは…
昨日、尊と抱き合っていた癖に……
俺なんか……邪魔者でしかないのに……
「俺は翔一筋だよ。」
どうやら思っていたことが口に出ていたようだ。
「なんで……俺は零と尊にとって邪魔者でしか……「俺は尊に限らず翔以外の人間には興味が無い。」
え……………………
「あれは抱き合っていたんじゃなくて、尊の方が一方的に抱きついてきただけだよ。告白されたから『俺は翔しか要らない』って言ったらなんでボクじゃなくてアイツなのってね。」
「嘘……っ」
「嘘じゃない。」
「っ……」
「入学式の日…人目見てホシイと思ったんだ。その華奢な体を犯して可愛い顔を快楽で歪ませて最終的には俺なしでは生きていけなくなるくらいに調教してやろう──って。
ああ!監禁もいいね!なんてったって僕から離れようとしたんだから!その首に赤い鎖を着けたらとてもイイだろうね…一生僕の部屋で飼われるんだ...。その前についているものもどうせ使わないだろうからピアスでも付けてしまおうか。」
零はうっとりとした顔で恐ろしいことを口にする。
「ま……さか…転勤が無くなったこととか…父さんがいきなり昇格したって件も……」
「そうだよ。いっそ殺してしまったら楽だったんだけどそれだと君を悲しませることになるからね。
君を攫うことになるんだからそれくらいしてあげても良いかなって。
大丈夫。
君は僕さえ愛していればいい。──────────逃がさないよ。」
俺は咄嗟に助けを呼ぼうとしたが間に合わず口に布を当てられそのまま意識を手放した。
「もう絶対に離れようだなんて思わないくらい愛してあげる」
天野翔こと俺は恋人である朝霧零の浮気現場に遭遇した。
なんとクラス1の美少女とも呼ばれる尊と抱き合っていたのだ。
親の急な転勤で明日引っ越すことになりその事を伝える為に零を探したらこのザマとは…
天野は苦笑する。
そもそも釣り合っていなかったのだ。
頭が良く運動もそつなくこなしそれに加え顔をも良いときた。
それに比べ俺は全てにおいて平凡と言っていいだろう。
顔は整っている部類に入るのだろうが如何せん童顔で幼く見られるから良いことなんてない。(ちょっとしたコンプレックスでもある)
告白をしてきたのはあいつの方からだったが今にして思えば罰ゲームだったのだろう。
密かに思いを馳せていた俺は二つ返事でOKした。
「解放してやらねえと」
そう独りでに答えを出し俺は家に帰った。
その夜、とある人物から電話が来た。
「翔。別れるってどういうこと?そんないきなり…」
とある人物とは言わずもがな零だった。
俺は思わず苦笑を漏らす。
「そのままの意味だよ。」
「そのままの意味って……それは一体どういう「じゃあな零。好きだったよ。」
俺は一方的に電話を切りすぐさま零の連絡先を消した。
零と尊の恋を邪魔してはいけない……
2人にとって俺は邪魔者でしかない。
なら最後くらい大人しく身を引こうではないか。
(どうせ俺は居なくなるんだ。)
そう自分の胸に言い聞かせ眠りについた。
今日、この首都圏である都会を離れ人里離れた田舎へと越す───
はずだった。
朝、母に叩き起された。
それも朝の五時だ。
何事かと思い理由を聞くと母は口早に話す。
話を要約するとこうだ。
1つは、つい先程上司の人から電話が来て父さんの転勤が無くなったということ。
そしてもう1つは、平社員だった父さんが社長に気に入られ昇格したこと。
もう訳が分からない。
そんな夢みたいなことがあるわけと思ったが次の瞬間現実に引き戻された。
プルルルル
スマホに目を向けると非通知着信だった。
こんな時間に…しかも非通知で……まさか、
と思ったが首を振り電話に出る。
「もしもし翔?」
喉がヒュッと鳴る。
電話の相手は─俺が昨日振ったはずの相手だった……。
「れ……い…………なんっ……で…、 」
「外、出てきてくれる?」
行ってはダメだと頭では分かっていても足はその言葉に従順になる。
玄関を出ると零が抱きついてきた。
「翔!会いたかった!!」
「なん、でお前、がここに、、だっ、、て昨日、別れたはずじゃ」
「あんな一方的な別れ話なんて無効だよ。そもそも僕が翔を離すなんて有り得ない。」
何を言ってるんだこいつは…
昨日、尊と抱き合っていた癖に……
俺なんか……邪魔者でしかないのに……
「俺は翔一筋だよ。」
どうやら思っていたことが口に出ていたようだ。
「なんで……俺は零と尊にとって邪魔者でしか……「俺は尊に限らず翔以外の人間には興味が無い。」
え……………………
「あれは抱き合っていたんじゃなくて、尊の方が一方的に抱きついてきただけだよ。告白されたから『俺は翔しか要らない』って言ったらなんでボクじゃなくてアイツなのってね。」
「嘘……っ」
「嘘じゃない。」
「っ……」
「入学式の日…人目見てホシイと思ったんだ。その華奢な体を犯して可愛い顔を快楽で歪ませて最終的には俺なしでは生きていけなくなるくらいに調教してやろう──って。
ああ!監禁もいいね!なんてったって僕から離れようとしたんだから!その首に赤い鎖を着けたらとてもイイだろうね…一生僕の部屋で飼われるんだ...。その前についているものもどうせ使わないだろうからピアスでも付けてしまおうか。」
零はうっとりとした顔で恐ろしいことを口にする。
「ま……さか…転勤が無くなったこととか…父さんがいきなり昇格したって件も……」
「そうだよ。いっそ殺してしまったら楽だったんだけどそれだと君を悲しませることになるからね。
君を攫うことになるんだからそれくらいしてあげても良いかなって。
大丈夫。
君は僕さえ愛していればいい。──────────逃がさないよ。」
俺は咄嗟に助けを呼ぼうとしたが間に合わず口に布を当てられそのまま意識を手放した。
「もう絶対に離れようだなんて思わないくらい愛してあげる」
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