次代の魔王は生まれた翌日運命の恋に落ちる

ルコ

文字の大きさ
上 下
14 / 25
エピローグ

ルイ

しおりを挟む

 あれから僕は、まぁ普通に暮らしている。父さん、リン兄、コウ兄にはかなり心配されたけど、母さんが「ルイは、魔王候補としてしっかりしなきゃって自覚をしたのよ。」って事で押し通した。

僕は僕だし、いつまでも可愛い赤ちゃんみたいなルイじゃないんだって一応納得?してくれたみたい。コウ兄は「オレの天使がぁっ!」ってうるさいけど、リン兄がシメてくれてる。


 そして今日から魔族学校に入学する。僕はショウとカグラとともに、次代の魔王候補として注目を浴びまくりだ。
すでに契約精霊を連れているのも、僕たち以外では数人程度。その数人も、まだ完全憑依は出来ないみたいだった。

前世と違い、学校生活はすこぶる快適。ショウが素直で優しいだけでこんなに変わるんだね。何と言うか、毎日がめちゃくちゃ楽しい。
勉強して、魔法も学んで、鍛錬して、遊んで・・全部ショウとカグラと一緒だ。もちろん他にも友達はいる。

前世ではカグラとだけだったからね。他の友達も一緒いたけど、心から気を許せる親友は出来なかった。小さい頃はショウと親友になりたかったんだけどな。
それがだんだんと恋心に変わっていって・・

でも、ショウは意地悪はしなくなったけど、話しかけてもくれなかった。たまに視線を感じて振り向くと、ショウと目が合うから僕を気にしてくれていたとは思うんだけど。何も言ってくれないし僕も自分に自信がなかった。

だから、アスラ先生が書いた異世界小説に飛びついたんだ。素直で、僕にも優しいショウを書くのは楽しかったな。そして今は現実も楽しい。

「ルイ、なにを考えてるの?」

「ん?今が楽しいなぁって。」

「そう、ならよかった!ルイが楽しいとおれも楽しいよ。」

ショウが微笑み、ベルとマルがじゃれあっている。ほんと、幸せだなぁ。

アスラ様ともあれから何度か話したんだけど、この後もあの異世界小説の続きを書いた子が生まれて来るかもねって。想像したら楽しい。

あれからの僕はショウと付き合えたんだろうか?あのまま何もなく大人になって、僕は普通に女の子と結婚してたりして。悲しいけどそれもありえる未来だな。で、僕の子がこの小説の続きを書くとか?

前世の未来は分からないけど、この世界での未来は僕たちが作って行く。

多分、僕が書いた通りショウが魔王になるだろう。そして僕は王妃になるのかな?あんまり想像出来ないけど。そこまでは書いていなかったんだ。

もしそうなったなら、全力でショウを支えていこう。僕はショウが好きだし、ショウも僕を好きでいてくれる。


そこには幸せしかないよね?


前世の未来は分からないけど、僕はこの世界で・・・生まれて数日後に次代の魔王と運命の恋に落ちたんだ。



「次代の魔王は生まれた翌日運命の恋に落ちる」    完


ーーーーーーーーーー

ここまでお読みいただき本当にありがとうございました。

短いですが、ちょっと書きたい事が分からなくなって来たので、頭の中を整理するため一旦終了します。

異世界でのショウとルイが、十五歳くらいまで大きくなる成長記録的な話が書ければ・・と思っていたのですが(汗)。

なんか、王子ちゃんシリーズのみんなの未来を紹介しただけになってしまった感…前世の説明も多くてすみません。
新作にせず、前作か前々作の続きに書けば良かったかな?とか…

お詫びと言ってはなんですが、この後の番外編として前世のショウ×ルイを数話公開します。えちえちまでいけるかなw?

その後、方向性が決まり、何か書ければ更新致しますので、その際にはよろしくお願いいたします。


ルコ
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

真面目系委員長の同室は王道転校生⁉~王道受けの横で適度に巻き込まれて行きます~

シキ
BL
全寮制学園モノBL。 倉科誠は真面目で平凡な目立たない学級委員長だった。そう、だった。季節外れの王道転入生が来るまでは……。 倉科の通う私立藤咲学園は山奥に位置する全寮制男子高校だ。外界と隔絶されたそこでは美形生徒が信奉され、親衛隊が作られ、生徒会には俺様会長やクール系副会長が在籍する王道学園と呼ぶに相応しいであろう場所。そんな学園に一人の転入生がやってくる。破天荒な美少年の彼を中心に巻き起こる騒動に同室・同クラスな委員長も巻き込まれていき……? 真面目で平凡()な学級委員長が王道転入生くんに巻き込まれ何だかんだ総受けする青春系ラブストーリー。 一部固定CP(副会長×王道転入生)もいつつ、基本は主人公総受けです。 こちらは個人サイトで数年前に連載していて、途中だったお話です。 今度こそ完走させてあげたいと思いたってこちらで加筆修正して再連載させていただいています。 当時の企画で書いた番外編なども掲載させていただきますが、生暖かく見守ってください。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

例え何度戻ろうとも僕は悪役だ…

東間
BL
ゲームの世界に転生した留木原 夜は悪役の役目を全うした…愛した者の手によって殺害される事で…… だが、次目が覚めて鏡を見るとそこには悪役の幼い姿が…?! ゲームの世界で再び悪役を演じる夜は最後に何を手に? 攻略者したいNO1の悪魔系王子と無自覚天使系悪役公爵のすれ違い小説!

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

暑がりになったのはお前のせいかっ

わさび
BL
ただのβである僕は最近身体の調子が悪い なんでだろう? そんな僕の隣には今日も光り輝くαの幼馴染、空がいた

普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。

かーにゅ
BL
「君は死にました」 「…はい?」 「死にました。テンプレのトラックばーんで死にました」 「…てんぷれ」 「てことで転生させます」 「どこも『てことで』じゃないと思います。…誰ですか」 BLは軽い…と思います。というかあんまりわかんないので年齢制限のどこまで攻めるか…。

もう人気者とは付き合っていられません

花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。 モテるのは当然だ。でも――。 『たまには二人だけで過ごしたい』 そう願うのは、贅沢なのだろうか。 いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。 「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。 ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。 生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。 ※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中

処理中です...