次代の魔王は生まれた翌日運命の恋に落ちる

ルコ

文字の大きさ
上 下
5 / 25
ショウとルイ

ルイ1

しおりを挟む

 勢いよくドアが開き、ショウとマルが入って来た。

「ルイ!!!めちゃくちゃさがしたんだよ?!どうして一人でいくんだよ??」

「あぁ、ショウ、ごめんね?ちょっとアスラ様に相談があって・・・」

「・・それ、おれには言えないこと?」

「えっと・・・僕もまだ混乱してるから、もうちょっと待ってくれない?いつかちゃんと説明するから。」

「・・ルイ、たんじょうびからきゅうに大人みたいになった。どうして一人だけそんなにせいちょうしたの?おれ、ルイをまもりたいのに・・・おれをおいていかないでよ!!」

うっ!!ヤバい。ショウが可愛い。中身が十五歳な僕には五歳のショウの一生懸命さが可愛くて仕方がない。前世での五歳のショウは、何かにつけて僕に意地悪をして来たからなぁ。

「ごめんね、ショウ。そんなつもりはないんだけど・・僕も守られっぱなしじゃダメだなって思ったんだ。ほら、一応僕も次期魔王候補だから。ショウと一緒に強くなろうと思って。」

「そうだよ、ショウくん。ルイくんはね、五歳の誕生日に、次期魔王候補としてがんばろうって決心したんだよ。ショウくんに守られっぱなしじゃ魔王にはなれないからね。」

アスラ様、フォローありがとうございます!

「・・ルイはまおうになりたいの?」

「魔王になりたいわけじゃないけど、ショウかカグラが魔王になっても、その補佐を出来るようにはなりたいし、強くなりたいんだ。」

「・・もうおれはひつようないってこと?」

「違うよ!ショウと一緒に強くなりたいんだ。僕もショウを守れるくらいにね。」

「おれがルイをまもりたいのに・・・ルイはつよくならなくてもおれが一生まもるからだいじょうぶなのに・・」

「ショウくん、それじゃルイくんを見下して押さえつける事になってしまうよ?本当にルイくんの事が好きなら、強くなりたいって意思を認めてあげないと。」

アスラ様が諭すように話してくれる。

「ショウ、ショウはこんな僕は嫌い?前みたいに無邪気にショウの横で笑ってるだけの僕じゃなきゃ嫌?」

「きらいなわけない!!おれはどんなルイでもすきだ!!今のルイは大人っぽくてかっこいいと思う・・けど・・・もうおれがひつようないみたいでさみしい・・・」

ぐっ?!!ショウが泣いてる?!どうしよう、愛おしいんだけどっ!!

僕は、自然にショウを抱きしめていた。

「っ?!ルイ??!」

「ショウ、僕にはショウが必要だよ?一緒に成長して大きくなろう?」

「ほんとう?大きくなってもおれといっしょにいてくれるの?じ、じゃあ、大人になったらおれとけっこんしてくれる?」

えぇぇぇぇぇっ??!!!

「おれ、まおうさまとアスラさまみたいになりたい!!ねぇルイ、おれのおよめさんになって?!」

「・・・う、うん・・」

「ほんと?!ぜったいだよっ?!!ルイだいすきっ!!!」

「んんっ??!!!!!」

・・がっつりチュウされました・・・五歳のくせに舌まで入れやがった!!!誰が教えたんだよっ?!

ショウのバカっ!!!

アスラ様が生暖かい目で見てるよっ!

まぁ、とりあえずショウは納得?してくれたみたいで、良かったのかな?成り行きで結婚の約束までしてしまったけど・・・

「アスラ様、今日はありがとうございました。また相談に来てもいいですか?」

「もちろんだよ!ん~と、とりあえず事情を知ってるキョウには話すよ?色々不審がられても困るし。」

「はい。僕も母さんや他のみなさまに話すかどうかもう一度考えてみます。」

「うん、また近々話においで。待ってるよ。」

そう言ってくださったアスラ様に頭を下げて、隣の部屋に居たベルと、ショウ、マルと一緒に家に帰った。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

真面目系委員長の同室は王道転校生⁉~王道受けの横で適度に巻き込まれて行きます~

シキ
BL
全寮制学園モノBL。 倉科誠は真面目で平凡な目立たない学級委員長だった。そう、だった。季節外れの王道転入生が来るまでは……。 倉科の通う私立藤咲学園は山奥に位置する全寮制男子高校だ。外界と隔絶されたそこでは美形生徒が信奉され、親衛隊が作られ、生徒会には俺様会長やクール系副会長が在籍する王道学園と呼ぶに相応しいであろう場所。そんな学園に一人の転入生がやってくる。破天荒な美少年の彼を中心に巻き起こる騒動に同室・同クラスな委員長も巻き込まれていき……? 真面目で平凡()な学級委員長が王道転入生くんに巻き込まれ何だかんだ総受けする青春系ラブストーリー。 一部固定CP(副会長×王道転入生)もいつつ、基本は主人公総受けです。 こちらは個人サイトで数年前に連載していて、途中だったお話です。 今度こそ完走させてあげたいと思いたってこちらで加筆修正して再連載させていただいています。 当時の企画で書いた番外編なども掲載させていただきますが、生暖かく見守ってください。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

例え何度戻ろうとも僕は悪役だ…

東間
BL
ゲームの世界に転生した留木原 夜は悪役の役目を全うした…愛した者の手によって殺害される事で…… だが、次目が覚めて鏡を見るとそこには悪役の幼い姿が…?! ゲームの世界で再び悪役を演じる夜は最後に何を手に? 攻略者したいNO1の悪魔系王子と無自覚天使系悪役公爵のすれ違い小説!

暑がりになったのはお前のせいかっ

わさび
BL
ただのβである僕は最近身体の調子が悪い なんでだろう? そんな僕の隣には今日も光り輝くαの幼馴染、空がいた

紹介なんてされたくありません!

mahiro
BL
普通ならば「家族に紹介したい」と言われたら、嬉しいものなのだと思う。 けれど僕は男で目の前で平然と言ってのけたこの人物も男なわけで。 断りの言葉を言いかけた瞬間、来客を知らせるインターフォンが鳴り響き……?

学園の天使は今日も嘘を吐く

まっちゃ
BL
「僕って何で生きてるんだろ、、、?」 家族に幼い頃からずっと暴言を言われ続け自己肯定感が低くなってしまい、生きる希望も持たなくなってしまった水無瀬瑠依(みなせるい)。高校生になり、全寮制の学園に入ると生徒会の会計になったが家族に暴言を言われたのがトラウマになっており素の自分を出すのが怖くなってしまい、嘘を吐くようになる ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初投稿です。文がおかしいところが多々あると思いますが温かい目で見てくれると嬉しいです。

もう人気者とは付き合っていられません

花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。 モテるのは当然だ。でも――。 『たまには二人だけで過ごしたい』 そう願うのは、贅沢なのだろうか。 いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。 「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。 ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。 生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。 ※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中

処理中です...