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ショウとルイ
ルイ1
しおりを挟む勢いよくドアが開き、ショウとマルが入って来た。
「ルイ!!!めちゃくちゃさがしたんだよ?!どうして一人でいくんだよ??」
「あぁ、ショウ、ごめんね?ちょっとアスラ様に相談があって・・・」
「・・それ、おれには言えないこと?」
「えっと・・・僕もまだ混乱してるから、もうちょっと待ってくれない?いつかちゃんと説明するから。」
「・・ルイ、たんじょうびからきゅうに大人みたいになった。どうして一人だけそんなにせいちょうしたの?おれ、ルイをまもりたいのに・・・おれをおいていかないでよ!!」
うっ!!ヤバい。ショウが可愛い。中身が十五歳な僕には五歳のショウの一生懸命さが可愛くて仕方がない。前世での五歳のショウは、何かにつけて僕に意地悪をして来たからなぁ。
「ごめんね、ショウ。そんなつもりはないんだけど・・僕も守られっぱなしじゃダメだなって思ったんだ。ほら、一応僕も次期魔王候補だから。ショウと一緒に強くなろうと思って。」
「そうだよ、ショウくん。ルイくんはね、五歳の誕生日に、次期魔王候補としてがんばろうって決心したんだよ。ショウくんに守られっぱなしじゃ魔王にはなれないからね。」
アスラ様、フォローありがとうございます!
「・・ルイはまおうになりたいの?」
「魔王になりたいわけじゃないけど、ショウかカグラが魔王になっても、その補佐を出来るようにはなりたいし、強くなりたいんだ。」
「・・もうおれはひつようないってこと?」
「違うよ!ショウと一緒に強くなりたいんだ。僕もショウを守れるくらいにね。」
「おれがルイをまもりたいのに・・・ルイはつよくならなくてもおれが一生まもるからだいじょうぶなのに・・」
「ショウくん、それじゃルイくんを見下して押さえつける事になってしまうよ?本当にルイくんの事が好きなら、強くなりたいって意思を認めてあげないと。」
アスラ様が諭すように話してくれる。
「ショウ、ショウはこんな僕は嫌い?前みたいに無邪気にショウの横で笑ってるだけの僕じゃなきゃ嫌?」
「きらいなわけない!!おれはどんなルイでもすきだ!!今のルイは大人っぽくてかっこいいと思う・・けど・・・もうおれがひつようないみたいでさみしい・・・」
ぐっ?!!ショウが泣いてる?!どうしよう、愛おしいんだけどっ!!
僕は、自然にショウを抱きしめていた。
「っ?!ルイ??!」
「ショウ、僕にはショウが必要だよ?一緒に成長して大きくなろう?」
「ほんとう?大きくなってもおれといっしょにいてくれるの?じ、じゃあ、大人になったらおれとけっこんしてくれる?」
えぇぇぇぇぇっ??!!!
「おれ、まおうさまとアスラさまみたいになりたい!!ねぇルイ、おれのおよめさんになって?!」
「・・・う、うん・・」
「ほんと?!ぜったいだよっ?!!ルイだいすきっ!!!」
「んんっ??!!!!!」
・・がっつりチュウされました・・・五歳のくせに舌まで入れやがった!!!誰が教えたんだよっ?!
ショウのバカっ!!!
アスラ様が生暖かい目で見てるよっ!
まぁ、とりあえずショウは納得?してくれたみたいで、良かったのかな?成り行きで結婚の約束までしてしまったけど・・・
「アスラ様、今日はありがとうございました。また相談に来てもいいですか?」
「もちろんだよ!ん~と、とりあえず事情を知ってるキョウには話すよ?色々不審がられても困るし。」
「はい。僕も母さんや他のみなさまに話すかどうかもう一度考えてみます。」
「うん、また近々話においで。待ってるよ。」
そう言ってくださったアスラ様に頭を下げて、隣の部屋に居たベルと、ショウ、マルと一緒に家に帰った。
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