【完結】山狼族の長はツンデレ黒猫を掌中に収める

ルコ

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番外編 元祖破天荒と新破天荒

アスミ 終*

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 指が抜かれ香油を塗したモノの切先があてがわれた。

ケンショーさんは仰向けに寝かせた俺の膝の裏に手を入れ足を抱え、自分は膝立ちで俺を見下ろしている。

柔らかく解れた入口にチュポチュポと太い先端が数回出し挿れされる。入口を目一杯広げられた圧迫感に身を捩ると、そのままズンッと奥まで抉るように貫かれた。

「あひっ、あ゛ぁぁぁぁぁ!!」

その衝撃で体が反り返り、俺のモノがケンショーさんの腹に当たりそうになるも、体を引いて擦れないようにする徹底ぶり。鬼畜かっ?

中をグリグリと掻きまわされ、しこりをゴリゴリと擦られると、もうどうにもこうにも堪らなくなり、俺は自分のモノに手を伸ばした・・・はずなのに、自分の意思とは違う方向に手が動く。

「拘束」

魔法で俺の手は、頭の横に万歳をした格好で固定されてしまった。

「ちょ、ちょっと待って?流石に酷くな・・・あっ!あっ!あぁぁぁぁぁぁん!!!」

しこりを擦っていたモノがギリギリまで引き抜かれ、その後ズドンッと奥まで突き挿れられ、容赦なく抽挿される。

激しい腰の動きに揺さぶられ、俺のモノがペチリと自分の腹に当たった・・・くっそう、おもいっきり扱きてー!!

「ちんこの代わりにこっちを扱いてやるよ」

ケンショーさんの指が再度俺の乳首を摘み、乳頭の根元を親指と人差し指の腹でコリコリと扱いた。

「ひっ、ひぃん!!やっ、やぁぁぁぁぁ!!!」

「ん、さっきよりピンピンに尖ってるから扱きやすいな。しかも扱く度にめちゃくちゃ締め付けやがる・・・くっ、たまんねぇわ・・・」

そう言いながら俺の中を更に穿ち、奥を執拗に捏ねるケンショーさん。

「アスミ、アスミ、好きだ・・・オレを全部受け入れてくれ・・・たのむ・・・」

・・・何言ってんだろう・・・俺はいつだってケンショーさんを受け入れて・・・あぁ、そういう事か。
理解した俺はケンショーさんを抱きしめようとしたけど、魔法で拘束された腕は動かない。

「・・・ケンショーさん魔法を解いて?抱きしめさせて?」

数秒見つめ合った後、ふっと両手が軽くなる。俺が手を伸ばすとケンショーが上半身を屈め俺に覆い被さってきた。その背中にそっと手をまわし、ギュッと抱きしめながら、俺は耳元で囁いたんだ。

「いいよ・・・全部受け入れる。奥の奥までちょうだい・・・」

奥を捏ねていたモノの先端が更に奥へと進もうとする。何度も何度も壁を突き、道なき隘路をこじ開けて・・・

グポッ!!!

そんな音が聞こえた気がした。

「んぐっ!!あ゛あぁぁぁぁぁぁ!!!」

太い先端が腸壁の奥の奥まで入り込む。内臓が裏返ったかと思うほどの衝撃に、俺のモノからとぷりと蜜が漏れる。
いつもの吐精のような爽快感はないが、中がうねってキュンキュンし、奥の奥を突かれる度にビクッと体が痙攣するかのように跳ねる。

「あぁ、上手にイケたじゃないか。アスミ、アスミ、オレの可愛い番・・・ほら、オレが全部アスミの中に入ってる・・・幸せだ・・・」

ケンショーさんは、二人の肌と肌が引っ付いた結合部分、つまりは俺の尻穴のフチを指でなぞり、中から押し上げられポコっとモノの形が浮き出た俺の腹に、俺が溢れさせた蜜を塗りつける。

そしてゆっくりと腰を動かし始めた。入ってはいけない場所に侵入され、そこをグポグポと犯される度に俺はダラダラと蜜を溢れさせる。

目の前がチカチカして来た。

「もうやだぁ・・・死ぬ、しんじゃう・・・あっ、あぁっ、あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁあっ!!!」

体の奥底から湧き出る強烈な快感に飲み込まれ、俺は盛大に中イキをしたんだ・・・

そんな俺を見てケンショーさんは満足気に微笑み、

「ありがとうアスミ・・・愛してる・・・」

と言った。

 そこから先の記憶はあまりない。

肌と肌がぶつかり合う音を聞きながら、俺は中イキしまくりイキっぱなしになった。

多分何度かこっそりと回復魔法をかけられたと思う。

乱れに乱れ、涎を垂らしながらイキ狂う俺を見ながら最奥の奥に吐精し、ようやく満たされた表情をしたケンショーさん。それを見て安堵した俺は・・・やっと意識を手放せたような気がする・・・

 
 目が覚めると、ナイフみたいな目がいつもより申し訳なさそうに俺を見つめていた。

「・・・おはようアスミちゃん。洗浄魔法と回復魔法はかけたけど、痛いところとかはないか?」

確かに体は綺麗になっているし、痛みや体のダルさもない。けど・・・

「・・・ヤリすぎたって自覚はあるんだな?」

「はい・・・」

「イキっぱなしで意識が飛ぶ瞬間に回復魔法はねーよな?」

「・・・はい」

「マジで死ぬかと思った。もう、ヤッてる最中に回復魔法は禁止。俺が意識を飛ばして完全に寝てからかけてくれ」

「はい。分かりました」

「後、結腸は・・・毎回は無理だからなっ!」

「え~っ?!」

「え~じゃねーよ!!あんなん毎日ヤラれたら死ぬわっ!!」

「だから回復魔法で・・・」

「アホかっ?!さっきヤッてる最中は禁止って言っただろうがっ!とにかくたまにしか無理だからな!・・・今日は特別だ。あんたがジュン様を見て自信なくしてたから・・・だ、抱きしめて全部受け入れてやりたくなったんだよっ!!」

そう言って顔を背けた俺を抱きしめたケンショーさんは・・・

「ありがとうアスミ。本当に嬉しかった。オレはアスミを抱けば抱くほど自信が漲るよ。山狼族の長としての誇りもな。だから・・・」

そのまま俺を押し倒し、もう一回おっ始めやがった・・・当たり前のように結腸まで挿れて来たしなっ!

「毎回は無理だって言ってるだろっ!!このクソエロ狼のおっさんっ!!!」

「今日は特別なんだろ?オレの自信回復の為に頼む・・・」

「あっ、あっ、あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁ!!!」



 あの日以来、長老のタイショーさんの俺への態度が軟化した。
しかも俺がジュン様とカグラを呼んだと思ったようで、お礼まで言われたんだけど・・・違うからね?あの二人は勝手に来たんだよっ!

そして、シーナさんをけしかけなくなった代わりに、ヨシさんにカグラを勧めまくっている。ヨシさんは「恐れ多い」と全く聞く耳を持たないけれど。
まぁ、例えヨシさんがその気になったとしても、相手がカグラじゃなぁ。どう考えても無理だと思う・・・長老、仲人的なセンスゼロだな。

シーナさんは俺に対しては相変わらずの塩対応。でもケンショーさんに絡むのはやめてくれた。時々見かねて手伝ってくれたりするのも相変わらずで、やっぱり根はいい人なんだよなぁ。
あっ、残念ながらシーナさんとトシさんの距離はあんまり変わってない。

シーアさんはお察しの通り。今日も元気に俺とケンショーさんをギラギラとした目で見守ってくれているよ。

ケンショーさんはあれから結構な頻度でジュン様を山に招き、狩りやら魚釣りやら飲み比べやらと連んでいる。どうやらすっかり意気投合したようだ。そのおかげで長老も機嫌がいい。ついでにシーアさんも。

なぜかジュン様が帰った後は、俺が抱き潰されるけどなっ?!

意味分かんねーわっ!!!


 まっ、そんな感じで俺たち山狼族は今日も元気に暮らしている。

じゃあ、またっ!!



「番外編 元祖破天荒と新破天荒」 完



ーーーーーーーーー

 番外編までお読みいただき本当にありがとうございました。

とりあえずいったん完結とさせていただきますが、山狼族は気に入っているので、また何らかの形で登場させたいと思っております。

違う番外編も書ければ・・・?

その際にはぜひまたお付き合いくださいませ。


ルコ



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