【完結】山狼族の長はツンデレ黒猫を掌中に収める

ルコ

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出会い

アスミ4*

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 いやいやいや、俺初めてだからね?!
止まらねーなら、せめて優しくしろよっ?!と、頭の中でツッコむも、口から出るのは自分のものとは思えない喘ぎ声ばかりで・・・

自分の中に生じる未知の感覚に、頭も体も付いていけない。快感と認識するにはあまりに刺激が強すぎる。突然剥き出しにされた神経を、どれだけ優しく撫でられてもすぐに心地よいとは思えないだろ?

最初にそのしこりを擦られた時には、それくらいの衝撃があった。

なのにいつの間にか再度硬さを取り戻していく俺のモノ。

やわやわと硬い蕾を解され、しつこくそこを擦られているうちに、暴力的でさえあった刺激が徐々に快感に変わって行く。

しかも途中で乳首まで摘まれ、キュッと尻穴を締めてしまう。それと同時にしこりを押され、俺のモノは完全に勃ち上がってしまった。

「いやぁぁぁぁぁっ!!そ、そんな一緒にされたら・・・そこ・・・あっ、あっ、もう無理ぃっ・・・」

「あぁ、そんな締め付けて・・・気持ちいいのか?くっそ、オレも無理だわ」

 いつの間にか三本入っていた指がズルリと抜かれ、その感覚に思わず腰を浮かせてしまった。今まで咥えていた指を求めて動く腰と、大量に使われた香油を垂らしながらヒクヒクと震える尻穴。

そこを満たして欲しくて堪らない・・・

「ん?アスミちゃん、オレを欲しがってくれてんの?嬉しいなぁ。お望みのモノを挿れていいか?ほら・・・」

 ヒクつく尻穴に硬くなった切っ先があてがわれ、少しだけ差し込まれる。柔らかくなった入口は、ごく自然にそれを飲み込んだ。一番太いカリの部分が挿入された時にはあまりの圧迫感に息を飲んだが、充分に解されていたからか耐えられなくはない。

先走りと香油に塗れたモノの先端が、チュプチュプと音を立てて出入りする。だがそれ以上は進む気配がなくて・・・

「・・・っんだよっ?!挿れねーのかよっ??!」

もどかしくなった俺は思わずそう口にしてしまう。

「うはは!アスミちゃん、もっと可愛く言えねぇの?まっ、オレは充分そそられるけどな。いいねぇ、その目。屈服させて泣かせたい。けど、デロデロに甘やかしてもやりてぇ」

何言ってんだこのおっさん?!

焦らされて逆にちょっとだけ頭が働くようになった俺は、間近にあるケンショーさんの目を見て言う。

「・・・俺を手に入れたくて仕方ねーくせに余裕ぶってんじゃねーよ」

 会って間もないけど俺は分かったんだ。この世界のケンショーさんは本気で俺を求めている。

前世でのケンショーさんは、他のヤツにもちょっかいを出しまくるし、いまいち信用しきれなかったけど。

こんな状況だからとりあえずヤリたいだけかもしれないけど。

今、俺の上にいるケンショーさんは俺だけを欲している。

だから・・・

「さっさと挿れて俺をケンショーさんのものにしろよ。んで、身も心もあんたから離れられなくしてくれんだろ?」

赤くなった顔を見られたくなくて、無意味かもしれないけど横を向きながらそう言ったんだ。

 ケンショーさんが一瞬息を飲み、そしてすぐに獰猛な顔に変わる。ギラギラとした目で見つめ、俺を喰らい尽くすようなキスをして来た。

ベロベロと余す所なく口内を舐めまくられ、二人の唾液で溺れそうで・・・流石に煽りすぎたか?と焦る俺から唇を離し、ケンショーさんは耳元で囁く。

「煽りまくったのはお前だからな・・・覚悟しろよアスミ」

その低い声でアスミと呼び捨てにされ脳が痺れる。

そして濃厚なキスの間、じわじわと隘路を進んでいたケンショーさんのモノに、一気に奥まで貫かれた。

「うぐっ!!ひぁぁぁぁんっっ!!!」

充分に解された入口付近でも、先端の太いカリの部分を飲み込むのはキツかった。だが、その時はケンショーさんが手加減?してゆっくりと事を進めてくれていたんだ。

なのに煽ったのは俺。

未開の地である奥を切り開かれ激痛が走る。


けど・・・どうしても早くそれに貫かれたかったんだ。


早くケンショーさんのものになりたかったんだ。

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