【本編完結】腕白王子ちゃんの純真と甘い調教

ルコ

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ユイ クラブでライブ

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 ついにパーティーの日だ!

黒スキニーを履き、昔のパンクスが着ていたガーゼシャツを現代風にしたようなムスリントップを着る。俺のとっておきの勝負服だ。
本当はボンテージパンツも欲しかったけど、お金が足りず黒スキニーで我慢している。

髪の毛も、いつもより丁寧にセットした。

まだ昼前だが、カグヤに捕まりたくないので早めに家を出る事にする。母さんには、昼も夜もご飯はいらないと言ってあるから、遅くなって最悪帰れなくなっても連絡さえすれば怒られずに済む。
一応制服も持って行くか。あくまで一応だ。宿題と持って帰って来ている教科書類も「一応」カバンに入れる。

母さんは作った飯が無駄になるのが何より嫌な人なんだ。
逆に服装や見た目がどれだけ派手になろうと、外泊をしようと怒らない。
ただ、勉強等やる事をキチンとやって、家でもあいさつと最低限の会話をし、連絡をちゃんと入れる。そして自分で責任がとれない事はしない。という条件付きだが特に不満はない。父さんは基本怒らないしな。



 兄と冬崎先輩の待ち合わせの時間には早過ぎるが、先にシグの家に行っておく事にする。
連絡したら昼ご飯を買って来て欲しいとの事だったので、駅前でハンバーガーのセットを買って行った。

「いらっしゃい。おや、素敵な格好ですね。似合いますよ。」

そう言うシグは、無地のTシャツにシャツジャケット、キレイ目なデニムスキニーといったシンプルなコーディネートなのに、モデルのようにカッコいい。
くそっ、背が高くて顔が良いと何でも似合うんだなっ!

部屋に上がって二人でハンバーガーを食べ、待ち合わせの時間まで各々でくつろぐ。俺はMAGとJUNの動画を見て復習(予習?)だ。
シグはイチャイチャしようと絡んで来たが、初めてのJUNのライブ前にとてもそんな気になれず、適当に躱していたら諦めたようだ。その後はパソコンで何かしている。
シグの、俺が本当に嫌な事はしないって姿勢はありがたい。

そして時間になったので家を出て駅に向かって歩く。
待ち合わせ時間は五時半。場所はここから電車で三駅目の改札を出た所。
パーティー会場のクラブは、マデリカの二号店の近くにあるようなので、軽く腹ごしらえをしてから行く事になっている。

電車を降り改札に向かうと、すでに兄と冬崎先輩がいた。

「おー!ユイくんカッコ良いな。動画で見た初期MAGのジュンさんみたい。」

「へへっ。ありがとうございます。」

兄にもあいさつをして、マデリカの二号店へと向かう。

俺と冬崎先輩が喋りながら歩いているので必然的に兄とシグが二人で歩いているのだが、この二人が揃うとビジュアルがヤバい!!
さっきから周りの注目集めまくりだよ!もちろんそんな事は一ミリも気にせず冬崎先輩を視線で愛でる兄と、恍惚の表情を浮かべてただただ兄を見つめるシグには、何の意味もないようだけど。

・・何かカオス。俺たちどういう関係に思われてるんだろう?!

マデリカ二号店はランさんの親友というお姉さんが店長らしい。この店長さんが元々本店のシェフだったんだって。ちなみに本店の店長はレンさん。
ランさんはどっちの店にも行き来しているとの事。今日はレンさんが休みなので本店にいるらしい。

バイトの子がオーダーをとって、持って来てくれたオムライスやサンドイッチを各自食べる。あんまり食べると踊れないし程々にしておこう。

もう、俺はそわそわしてみんなと会話も満足に出来なかった。だってもうすぐ生ジュン様を見れるんだよ??!!!

そんな俺を見かねたのか、食べ終わるとすぐに店を出てくれた。

よし、パーティー会場へ突入だ!!!

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