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ユイ 自宅〜シグの部屋

3*

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 シグが俺の前に紅茶を置く。

「ミルクと砂糖はお好みでどうぞ。」

「あ、ありがとう。」

甘めのミルクティーにしてお茶を飲む。
・・・何喋ればいいんだ??
チラッとシグの方を見てみると・・

「何ですか?何か期待してます?」

「はぁ?!な、何を?期待なんかするわけないだろ??」

「そうですか?物欲しそうな顔で私を見ていたではありませんか。」

「そんな顔してない!お前の方をちょっと見ただけだろ?!」

「はい、今お前って言いましたね?そんなにお仕置きして欲しかったんですか?仕方ないですねぇ。」

「ひぃ!違う、違うから!シグ!!」

「そう、シグですよ。けれど、さっき言ったお前は取り消せませんからね?」

そう言ってシグは俺にキスをする。
当たり前のように舌を差し込み上顎を舐め、俺の舌を捕らえて甘噛みをして来た。
あぁ、まただ。この攻撃的なキスをされると体の力が抜ける。

何故か不快感や嫌悪感はなかった。
そう、昨日から何度も何度も思い出すたびに不思議に思うんだが、シグにこういう行為をされても嫌じゃないんだよ。
男なのに・・何でなんだろう??

「あぁ、可愛いですね。その潤んだ瞳。欲情します。その顔を他人に見せてはいけませんよ。」

また深いキスをされる。
逃げても同じだと、妙に開き直った俺は、おずおずと舌を絡めてみる。
びっくりしたのか、一瞬動きが止まったシグの舌が更に激しく動き回り、俺の口腔内を蹂躙していった。

いつの間にか制服のボタンが外され、乳首をキュっと摘まれた。
体がビクッと跳ね、悲鳴をあげそうになるが、シグの手に抱きしめられ、声は舌で絡みとられる。

唇が離れ、乳首を指でコリコリと刺激しながら耳元でシグが囁く。

「昨日あれからここにピアスを付ける想像をしましたか?」

「し、してな・・・ひゃうっ!!」

指で乳首を弾かれ変な声が出た。

「嘘はいけませんねぇ。もう一度聞きます。ここにピアスを開けて付ける想像をしましたか?」

軽く爪を立てられる。

「んあっ!し、したよ。した。けど無理だから!痛すぎるよ。絶対に無理!!」

「ふうん?でもここは硬く大きくなって来ていますよね?想像してこうなったんでしょ?」

「・・でも、痛いのはヤダ・・・」

「心配しなくても無理強いはしませんよ。でも乳首を虐められるのは好きで、ピアスを開ける想像をしたら勃つ、と。」

「そ、そんな・・ちがう、んんあっ!」

シグが舌先で穿るように乳首を突いてくる。

「違わないでしょ?ほら、舐めたり摘んだりするたびにここが反応しているじゃないですか?」

シグの手が俺の股間に伸び、すでに硬くなっている俺のモノを掴んだ。

「あぁ、精子の染みが出来たら大変です。脱がせて差し上げましょう。」

またもやあっという間に制服のズボンと下着を脱がされ、最早羽織っていただけのブレザーとシャツも剥がされた。
そして抱き上げられ、ベッドの上に下される。

「さて、ユイはここを使った事はありますか?」

そう言ってシグは俺の後ろの穴にそっと触れた。

「ひゃあ!!ないないないから!やめて!!」

「ふむ、では、こちらを女の子に使った事は?」

今度は俺のモノを握りなおす。

「そ、それもないから!軽いキスしかした事なかったから!!」

「へぇ?それなのに昨日私にキスされただけであんな風になったんですか?本当にビッチですね。」

「いや、俺違うし!ビッチじゃないから!!」

昨日から言われて続けていた事を思い出したら悔しくて涙が出てきた。

「・・何でそんな事ばっかり言うんだよ??俺、こんなの初めてでどうしたらいいかわかんねぇよ・・・」

「・・ユイ、私はあなたの事が本当に好きなんです。で、あなたが男に狙われているのも本当です。ユイには男を惹きつける魅力がある。それを自覚して欲しいんですよ。」
「それとユイにはビッチの素質がありますよ?ユイは快楽に弱い。けどそれを他の男に見せて欲しくない。私専用のビッチにしてしまいたいんです。」

すごく勝手な事を言われているのに、なんだかゾクゾクしてしまった・・・

あぁ、俺は誰にでも尻を振るようなビッチ扱いされるのが嫌だったんだ。
シグ一人のビッチなら別に嫌じゃない・・・寧ろ支配されたいのかも知れない??
って、いやいやいや、何考えてるんだ?
俺はゲイじゃないしドMでもないぞ?!

「ユイ?私と付き合って、私専用のビッチになりませんか?」

そう言ってシグはまた深い深いキスをして来た・・・
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