7 / 51
ユイ 自宅〜シグの部屋
2
しおりを挟むそして今日も満員電車に揺られて学校に到着。
「おはようございます。ユイ、痴漢にはあってませんか?」
ひぃっ!いつの間に横に来たんだ??
冬崎先輩がこいつのこと暗部の長って言う意味が分かったよ。
「男が痴漢になんかあわねぇから!」
「いえ、私が満員電車に乗っていてユイが前にいれば、触ると思います。」
「変態!犯罪じゃねーか!!」
「それだけユイが魅力的って事ですよ?
この学校にはユイを狙ってる男がたくさんいますからね。早く私のモノにおなりなさい。ユイと私は体も性的嗜好の相性も良さそうですしね。」
「せっ、性的嗜好って・・・いやいやいや、俺お前と付き合う気なんかないから!お前だって俺の事別にすっ、好きなわけじゃねぇんだろ?兄の弟だからちょっかいかけてるだけだろ?」
「おや、これは色々と反論と訂正をしなければいけませんね。
まず、お前ではありません。私のことはシグと呼んでください。はい、どうぞ。」
「・・・シグ。」
「よろしい。今度お前って言ったらお仕置きしますからね。」
「次、私はユイが好きですよ?伝わってなかったようで心外です。そしてそれはキョウ様の弟様だからではありません。
もちろんそういう意味でユイを狙っている男は多いです。ですから早く付き合おうと言ってるんですが・・・」
「はっ?おまっ、シ、シグとは昨日が初対面だろ?どこに俺を好きになる要素があるってんだよ??」
「ユイがアスラ様にジュン様について語る姿に惚れました。
そしてその後の味見でユイは私の唯一だと確信いたしましたね。キス一つであんなになるなんて、相性良すぎでしょう?
そして私の言葉であれだけ硬くして・・・」
「わーわー、わっ、分かったからもうやめて!朝っぱらから何言ってんの??」
「おや、では放課後ならよろしいと?では、ホームルームが終わり次第教室に迎えに行きますよ。逃げないでくださいね?」
「えっ?ヤダ。」
「イヤでも行きますし、どこに居ても探し出しますからご心配なく。」
やっぱ暗部の長だわ!!!
そして放課後。
シグは本当にホームルームが終わる時間に、教室の前で待っていた。
なっ、何かめちゃくちゃ注目されてないか?視線が痛いんだけど?!
「お迎えにあがりました。ユイ、行きますよ。」
どこに行くのか知らないけど、とにかくこの視線のない所へ!!
そう思った俺がバカだったの?
何でシグの家なんかに来ちゃったの??
いや、そんな学校から徒歩五分の場所に家があるとか思わないよね?
近所のカフェとかに行くのかな?くらいの軽い気持ちでついていったらいきなりワンルームマンションの一室に到着。
不審に思う暇もなかったよ??!
「何突っ立ってるんですか?どうぞお上がりください。」
「いや、家に来るつもりは・・・」
「まぁ、まぁ、いいじゃないですか。ファーストフードに行くにしても、カフェに行くとしても、ウチの高校の生徒は必ずいますよ?人目につかない所の方がいいんでしょ?」
「まぁ、そうだけど・・・」
「はい、お茶でも淹れますから早く上がってください。」
「お、おじゃまします。」
何か俺チョロ過ぎない?
何で昨日あんな事されたヤツの家になんか来てんだよ??
シグの家はシンプルな造りだ。
ドアを開けるとすぐ部屋。キッチンも部屋に組み込まれている。玄関の横がユニットバスになっているみたいだ。
奥にベッドと勉強机。その上にパソコンとモニターが二枚ある。ゲームでもするのかな?
手前にはローテーブルが置いてあり、俺はその前に座った。
「・・一人暮らししてんの?」
「ここは歴代のキョウ様親衛隊長が住んでいる部屋なんです。キョウ様のご自宅にも学校にも近いですし、何かあった時にすぐに駆けつけられるように、と。」
はぁ?何かって何があるの??
「ま、まぁ、家が近いといいよな。俺は一時間ちょっとかかるからなぁ。」
「ふふふ。いつでも泊まってくださっていいですよ?」
「いや!ないから!!」
0
お気に入りに追加
82
あなたにおすすめの小説

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
熱しやすく冷めやすく、軽くて重い夫婦です。
七賀ごふん
BL
【何度失っても、日常は彼と創り出せる。】
──────────
身の回りのものの温度をめちゃくちゃにしてしまう力を持って生まれた白希は、集落の屋敷に閉じ込められて育った。二十歳の誕生日に火事で家を失うが、彼の未来の夫を名乗る美青年、宗一が現れる。
力のコントロールを身につけながら、愛が重い宗一による花嫁修業が始まって……。
※シリアス
溺愛御曹司×世間知らず。現代ファンタジー。
表紙:七賀
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

Re:asu-リアス-
元森
BL
好きな人はいつの間にか手の届かない海外のスターになっていた―――。
英語が得意な高校2年生瀬谷樹(せや いつき)は、幼馴染を想いながら平凡に生きてきた。
だが、ある日一本の電話により、それは消え去っていく。その相手は幼い頃からの想い人である
人気海外バンドRe:asu・ボーカルの幼馴染の五十嵐明日(いがらし あす)からだった。そして日本に帰ってくる初めてのライブに招待されて…?
会うたびに距離が近くなっていく二人だが、徐々にそれはおかしくなっていき…。
甘えん坊美形海外ボーカリスト×英語が得意な平凡高校生
※執着攻・ヤンデレ要素が強めの作品です。シリアス気味。攻めが受けに肉体的・精神的に追い詰める描写・性描写が多い&強いなのでご注意ください。
この作品はサイト(http://momimomi777.web.fc2.com/index.html)にも掲載しており、さらに加筆修正を加えたものとなります。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる