2 / 38
入学式
龍星2
しおりを挟む「あ~、リューセー?俺、別に可愛いとか思われなくていいよ?小学生の頃ならまだしも、俺も今は166センチあって、まだまだ伸びる予定だ。お前らみたいに馬鹿デカくはないが、バカにされるほど低くもねぇだろ?
それに大体さ、男に可愛いって逆に失礼じゃね?」
姫にそう言われて一緒言葉に詰まるも、やっぱり嘘はつけなくてオレは言う。
「け、けど、姫はやっぱりオレの中ではめちゃくちゃ可愛いのっ!!
小学生の頃も可愛かったけど、今日見て本気で可愛いと思ったんだ。オレ、姫に嘘はつきたくないから失礼だとしても言う!!」
「・・おい、ユウヤ、リューセーってこんなヤツだったっけ?ちょっとキモいんだけど・・・」
「いや?こいつがバスケ以外でムキになるの珍しいよ?普段は基本、いつも穏やかでニコニコしてんじゃん。
んー、けどまぁ、昔から姫ちゃんの事は大好きだったからねー、久々に会えて嬉しいんじゃね?それに姫ちゃん、デカくなったけど美人度は増してるから・・・」
「うるせぇわっ!リューセーが何でこんなにムキになってるのか知らねぇけど、ウザいからあんまし俺に絡むな。俺は平和な高校生活を送るんだ。
正直お前らみたいなキラキラ脳筋陽キャとは関わりたくねぇんだよ。
リューセー、早く部活行ってそのムダなエネルギーを発散して来い。
ユウヤ、こいつの管理頼むわ。これから必要以上に俺に絡んで来ないよう見張っててくれ。」
「え~無理だろ・・こいつ実は頑固だし、おれの言う事なんか聞かねーもん。
これからずっとニコニコしながら姫ちゃんに付きまとう姿が目に浮かぶわ~」
「えっ?!姫、オレたち元々仲の良い友達じゃん?何で絡むなとか言うの?せっかく同じクラスになれたんだし高校でも仲良くしてよ。」
オレは姫に拒絶される理由が分からない。だって小学生の頃は毎日のように一緒に遊んでたんだよ?
「チッ、はぁ・・何で入学式早々こんな面倒な目に遭うかな・・・
分かった分かった。クラスメイトとして普通に接してやるから。それでいいだろ?」
そんな姫の言葉に悲しくなる。
「姫ぇ~何で?オレ、姫と昔みたいに仲良くしたい・・・」
あっ、何か本当に涙が出て来た・・・
「うっわ!デカい図体して泣くなよっ?!俺が悪いみたいじゃねぇか・・はいはい、分かったからもう部活行けよ。
ユウヤ!ほら、早く連れて行け!!」
「・・仲良くしてくれる?」
「幼稚園児かっ?!
分かったから!普通に仲良くするからっ!ほらっ、ユウヤ!早く!!」
「しゃーねーなぁ。リュウセイ、これ以上しつこく絡むと姫ちゃんに嫌われるぞ?ほら、明日から毎日会えんじゃん。今日の所はそれくらいにして部活行こうぜ。」
ユウヤの言葉にハッとする。
そうだっ!明日から毎日姫に会えるんだっ!!!
「姫っ!また明日ね。あっ!!メッセージアプリのID教えて?!」
「・・・ヤダ。」
「何でっ??!けど、ヤダって可愛いぃっ!!!」
「余計に教える気なくなったわっ!!」
オレはそのままユウヤに引きずられて教室を後にした・・・
体育館に着き、先輩たちが来るまでに準備をする。春休みからすでに部活に参加しているので慣れた作業だ。
だからついつい姫の事を考えてしまう。
いや、だって実際可愛かったよね??!
顔も昔よりは男らしくなってたけど、それでも他の女子より美人だ。そんなに大きくはないが、アーモンド型の綺麗な形をしている黒目がちな瞳。ほんのり赤い唇に引き締まった口元。その左下にあるホクロがエロいんだよなぁ。肌はきめ細かくてつるりとしていて・・あぁ、あの白い肌にむしゃぶりつきたい・・・
「・・オレ、姫なら抱けるわ・・・いや、むしろお願いだから抱かせて欲しいっ!!ていうか、姫が好きだっ!!!」
横でユウヤが口を開けてこっちを凝視している。
「マジかよ・・・??!」
・・・はい、大マジです。
0
お気に入りに追加
64
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる
クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。
俺は魔法使いの息子らしい。
高穂もか
BL
吉村時生、高校一年生。
ある日、自分の父親と親友の父親のキスシーンを見てしまい、平穏な日常が瓦解する。
「時生くん、君は本当はぼくと勇二さんの子供なんだ」
と、親友の父から衝撃の告白。
なんと、二人は魔法使いでカップルで、魔法で子供(俺)を作ったらしい。
母ちゃん同士もカップルで、親父と母ちゃんは偽装結婚だったとか。
「でさ、魔法で生まれた子供は、絶対に魔法使いになるんだよ」
と、のほほんと言う父親。しかも、魔法の存在を知ったが最後、魔法の修業が義務付けられるらしい。
でも、魔法学園つったって、俺は魔法なんて使えたことないわけで。
同じ境遇の親友のイノリと、時生は「全寮制魔法学園」に転校することとなる。
「まー、俺はぁ。トキちゃんと一緒ならなんでもいいかなぁ」
「そおかあ? お前ってマジ呑気だよなあ」
腹黒美形×強気平凡の幼馴染BLです♡
※とても素敵な表紙は、小槻みしろさんに頂きました(*^^*)

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

平凡ハイスペックのマイペース少年!〜王道学園風〜
ミクリ21
BL
竜城 梓という平凡な見た目のハイスペック高校生の話です。
王道学園物が元ネタで、とにかくコメディに走る物語を心掛けています!
※作者の遊び心を詰め込んだ作品になります。
※現在連載中止中で、途中までしかないです。

【完結済み】乙男な僕はモブらしく生きる
木嶋うめ香
BL
本編完結済み(2021.3.8)
和の国の貴族の子息が通う華学園の食堂で、僕こと鈴森千晴(すずもりちはる)は前世の記憶を思い出した。
この世界、前世の僕がやっていたBLゲーム「華乙男のラブ日和」じゃないか?
鈴森千晴なんて登場人物、ゲームには居なかったから僕のポジションはモブなんだろう。
もうすぐ主人公が転校してくる。
僕の片思いの相手山城雅(やましろみやび)も攻略対象者の一人だ。
これから僕は主人公と雅が仲良くなっていくのを見てなきゃいけないのか。
片思いだって分ってるから、諦めなきゃいけないのは分ってるけど、やっぱり辛いよどうしたらいいんだろう。
【完結・BL】胃袋と掴まれただけでなく、心も身体も掴まれそうなんだが!?【弁当屋×サラリーマン】
彩華
BL
俺の名前は水野圭。年は25。
自慢じゃないが、年齢=彼女いない歴。まだ魔法使いになるまでには、余裕がある年。人並の人生を歩んでいるが、これといった楽しみが無い。ただ食べることは好きなので、せめて夕食くらいは……と美味しい弁当を買ったりしているつもりだが!(結局弁当なのかというのは、お愛嬌ということで)
だがそんなある日。いつものスーパーで弁当を買えなかった俺はワンチャンいつもと違う店に寄ってみたが……────。
凄い! 美味そうな弁当が並んでいる!
凄い! 店員もイケメン!
と、実は穴場? な店を見つけたわけで。
(今度からこの店で弁当を買おう)
浮かれていた俺は、夕飯は美味い弁当を食べれてハッピ~! な日々。店員さんにも顔を覚えられ、名前を聞かれ……?
「胃袋掴みたいなぁ」
その一言が、どんな意味があったなんて、俺は知る由もなかった。
******
そんな感じの健全なBLを緩く、短く出来ればいいなと思っています
お気軽にコメント頂けると嬉しいです
■表紙お借りしました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる