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エピローグ
トワ
しおりを挟むあの後、意識が飛んでも回復魔法をかけられすぐに復活・・・その後もその繰り返しで本当に一日中リューセーとヤリっぱなしだったんだ。
体は回復しても精神的にはヘロヘロだよ。だって色々敏感なままだし、最後の方はイキっぱなしでヤバかった・・本気で極楽浄土を見た気がする・・・
回復魔法って便利だけど、こうなって来ると鬼畜仕様だよねっ??
異世界魔法怖っ!!
後でルイに相談したら、
「エッチの時の回復魔法は諸刃の剣なんだよ。ネコ会議の永遠のテーマなんだ。」
って、遠い目をして言ったんだ。
「・・おう。ルイも大変な目にあってるんだな・・・けどネコ会議って??」
「あぁ、マジョリカで時々開催されるアスラ様主催のお茶会だよ。参加資格は男性で受け入れる側って事。」
「・・だからネコ会議か。」
「アスラ様と僕は分かってるけど、他のメンバーは単に契約精霊に猫が多いからだと思ってると思うよ?
最初はアスラ様と前魔王妃のレン様、宰相的存在のシグ様の奥様であるユイ様、この三人のお茶会だったんだ。三人とも契約精霊は猫だし。
そこに僕とリン兄、エナちゃんが加わったの。あっ、最近はマーカスさんも時々参加してるな。
トワくんもおいでよ。色々参考になると思うよ?だってコウ兄とショウ以外は全員ドSだから。ショウもエッチの時はしつこいし、コウ兄以外はみんな僕たちに回復魔法をかけてまでヤリ続けるからね・・・」
更に遠い目になるルイ。
リンさんはルイの兄で、コウさんと付き合っている(ちなみにドラゴン王族のティム様の番、エナ様はコウさんの弟)。この二人には前世でも会ってるから性格も大体分かる。コウさんはリンさんの事が大好きなワンコ系だ。
こっちのリューセーも普段はワンコっぽいんだけど、エッチの時は前世よりドSだからな。
「リン兄は、完全にエッチが終わってからじゃないと回復魔法はかけさせないって決めてるんだって。けど、そんな約束を守るのなんかコウ兄だけでしょ?
後のみんなは・・・」
・・おう。回復魔法をかけてまでヤリ続けるんだな。
よし、次のネコ会議には参加させてもらおう。そして先輩方にあの快楽地獄からの脱出方を伝授していただこう!
リューセーとはあの後から正式に付き合い始めた。エッチの時以外は前世と同じくワンコ系ですごく優しい。前ほどニコニコはしていないが、そこはほら、騎士だからなっ!
サラ様には「もう普段は側に付いてなくていいから!むしろ邪魔!」とまで言われてしまい、今は俺専用の騎士のようになっている。
あぁ、もちろんリンクもヤヤと仲良くしている。この二匹は精神的に繋がりっぱなしだ。リンクが常にふにゃふにゃになっているから大丈夫かよ?って思うが、まぁ、番を見つけてすぐの精霊はこんな感じになるらしい。
そして最近、リューセーに「留学期間が終わったら、オレと一緒に最南の島へ来てくれないか?」って・・つまり「嫁に来ないか?」ってプロポーズ?されたんだが・・・俺も一応人族の要人候補だからなぁ。
将来人族の国を支える予定で留学させてもらってるのに、俺の一存で気軽に「はい」って返事出来ないよ?!・・そう思って人族の大臣クラスの方にお伺いを立てたんだけど・・・何と、大喜びされました。
「絶対に最南の島に付いて行って、そこで大使館を作れ。無理でもそういう役割をして欲しい。」だってさ!!
人族の国はまだ、ドラゴン族が住む最南の島にほとんどツテがない状態。魔族の国を通して輸出入のやり取りはあるが、どうやら直接的な繋がりが欲しかったようだ。
だからこの留学で俺やピンクさんにドラゴン族と縁を結んで欲しかったらしい。
そんな事言われてなかったし、全然知らなかったよっ?!前世の小説でもそこまでは設定してなかった。やっぱり物語とリアルは違う。
けど本気で人族の要人になるつもりなら、そこまで考えなきゃならなかったんだろうな。ちょっと反省。まぁ、結果オーライではあるんだけども。
あっ、もしかしたらピンクさんはそれでリューセーにあんなに付きまとってたのか??・・・いや、違うな。あの子は本能でしか動かないだろう。良くも悪くも本能と欲望に忠実。自分ファーストの極みだ。
そんなピンクさんはこの世界でもカグラにシメられ・・その後、カグラ信者になった・・・う~ん、カグラを崇拝する自分に酔っている所もあるんだけど、それ込みでピンクさんを完全に下僕にしているのがカグラだ。
分かってたけどやっぱすげぇなカグラ!!
ピンクさんは今ではリューセーには目もくれない。良かった良かった。この世界でもカグラ様々だよ。
サラ様とユウヤも上手くいってるようだ。ここは何と言うか、ユウヤが凄い。
だって相手はドラゴン王族の姫なんだよっ?!むちゃくちゃ強いらしいし。そんな女子に迫られたら怯むよね?
なのにユウヤは気負わず、普通の女子としてサラ様を扱っている。サラ様もそれが新鮮なのか、楽しそうなので良しとしよう。
ユウヤは、前世でもずば抜けていたコミュ力がここでも炸裂しており、リューセーとも俺とも仲がいい。クラスのまとめ役といった所だ。
そして大森さんも(ここでの名前はリョーコ)元気に俺とリューセーを見守り続けてくれている。
あぁ、記憶を取り戻した時にはどうなる事かと思ったけど、結局は前世と同じポジションに落ち着いた・・って事は、前世のユウヤはあの後、サラ様に出会うのかっ?!あれか?留学生としてサラ様が来るのかな??
色々とツッコミどころは満載だけど、とりあえず俺はリューセーと番になれて満足で、幸せだよ。
「事実は小説より奇なり」って言葉があるけど、その小説の中の人に転生?したって事実はどうよ??小説が現実なんだ。「奇なり」どころじゃないよね??!
けど、俺はそんな世界で生きて行く。
物語は現実として続いていくんだ。
リューセーと、リンク、ヤヤと一緒にね。
「異世界でも姫が可愛くないはずがないっ!!!~俺が悪役令息でピンクがヒロイン?!ありえねぇ!!~」 完
ーーーーーーーーー
最後までお読みいただき本当にありがとうございました。
前世よりドSなリューセーが書けて満足しております!
さて、本編は完結致しましたが、案の定番外編がございます。
まずは完全憑依し、セイヤ(リュウセイとヤヤ、龍人)と、ワリン(トワとリンク、翼が生えたオオヤマネコの獣人)となった二人のえちえち♡です。
今週末には更新したいと思っています。
その後は未定ですが、もう少し書くかもしれません…
あっ、ネコ会議の様子は「伝説の最強ドラゴンは心優しき白猫を溺愛す」の番外編にて書いております。気になられる方はチラ見してくださいませ。
それでは、本当にありがとうございました!!
ルコ
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