【完結】異世界でも姫が可愛くないはずがないっ!!!〜俺が悪役令息でピンクがヒロイン?!ありえねぇ!!〜

ルコ

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魔王城

トワ2

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 「さてトワ、ドラゴン王族の話だが、あの国はつい最近まではほぼ鎖国状態だったんだ。魔族の国の近くにあるドラゴンの谷とは色々と小競り合いをして来たが、最南の島にドラゴン王族が統治する国があるなんて、そして伝説のドラゴンの契約精霊がいるなんて、オレたち魔族は全く知らなかった。」

うんうん、本当にここニ、三年の話なんだよな。

「実はその最南の島を見つけて友好条約を結び、留学を受け付ける土台を作ったのはカグラだ。近くのドラゴンの谷を制圧したのもな。」

「はぁっ??!!!カグラ、いや、カグラ様一人でっ?!」

そこに瞬間移動で誰かが現れた。かなり大型な契約精霊と一緒だ。

「カグラでいいわよ?あたしも前世ではトワと友だちだったんでしょ?あっ、こっちはホワイトライオンのミミ。よろしくね。」

えぇっ?!カグラ登場??!  

「えぇっと、トワです。こっちはオオヤマネコのリンクで・・・」

「はぁっ、お前はまた唐突に・・・昨日誘った時には来れないって言ってたじゃないか。」

ショウがため息を吐きながら言う。
 
「そう、ゆっくりは付き合えないからあいさつにだけ来たの。
トワ、サラとリュウセイはウチに居るから、話がしたいならいつでも来ていいわよ?歓迎するわ。
また近いうちにゆっくり話しましょ。前世のあたしの話も聞きたいし。
じゃあねっ!!」

そう言って瞬間移動で消えるカグラ・・・う~ん、猛獣にばったり出会したくらいのインパクトだった。前世でもかなり破天荒なキャラだったけど、それよりパワーアップしてねぇ??!

「ごめんねトワくん。見ての通り前世のカグラより強烈なんだ。何て言うか、行動力が桁違いなんだよね。めちゃくちゃ強いし、瞬間移動があるし、思いつきで国を統一したり破壊したり出来る力があって・・本当にしちゃうんだよ・・・正直、手に負えない。
またその思いつきがすべて良い方に転がるから、僕たちも強く怒れなくてね・・・」

ルイが遠い目をして俺に語る。

そうか、前世のカグラはいくら凄いって言っても普通の女の子だったけど、こっちのカグラは物理的に強くて魔法も使えて、つまり本当の意味で最強。何でも出来るならやっちゃうのがカグラだ。そりゃそうなるよね。 
 
そう思うと、ショウとルイは謙虚だな。同じくらいの力があるのに、無茶はせず普通に生活してるんだから。

「おう、分かった。お前らも苦労してるんだな。」

「分かってくれて何よりだ。ついでに言うと、オレとカグラの母もカグラと同じような性格で魔族最強。契約精霊は白虎だし、カグラより強い。
そして、祖父の前魔王も母とカグラよりはマシだが、元祖破天荒と言われる魔族でな・・魔王様やオレたちはその三人に振り回されっぱなしなんだよ。
だがその三人のおかげでこの国が発展し続けているのも事実だ。」

「お、おう・・・」

その情報、俺が聞いてもいいのっ?!

「あぁ、すまない。ついグチってしまったな。
そうそう、ドラゴン王族の話だ。鎖国状態だった三年ほど前までは、契約精霊がいるドラゴンはほぼ王族の配偶者となっている。と言っても本当に数が少なく、数名の話らしいんだが。
一般のドラゴンには契約精霊を持つ者が滅多にいないから、どうしても相手が王族になるみたいだ。契約精霊を持つ者同士は惹かれやすいからな。」
 
なるほど。魔族の猫科動物の精霊と違い、伝説のドラゴンの精霊は一体ずつしかいない。バハムートもリヴァイアサンも一体しか存在しないんだ。その一体が亡くなれば次の一体が生まれるらしいが、ドラゴンの精霊の寿命なんて俺らからしたらないようなもんだからな。

つまり絶対数が少ない。

血を濃くしない為にも、王族以外の契約精霊を持つドラゴンが、王族の配偶者となっていたのは当然かもしれない。



ーーーーーーーーー

 カグラが無双する物語は、自作「双子の兄×幼馴染(男)のカプを横目で見ながらあたしは好きに生きます」にて書いております。
気になる方がいらっしゃれば…m(_ _)m


ルコ
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