光の部屋、花の下で。

三尾

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五日目

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 夢を見ているみたいだ……と、また思った。
 俺の腕の中に彼がいる。
 彼の中にいる。
 もっと響野を知りたかった。響野にも俺を知ってほしい。
 どこまでも相手が欲しくて、同時に自分のすべてを与えたいとも思う。
 抱き合って上下に動いていると、次第にお互いの呼吸とリズムが合ってきて、快楽の高みへと引き上げられていくようだった。
 いつまでも彼とこうしていたいのに、相手にも自分にも限界が近付いてくる。
 響野の動きに余裕がなくなり、身体が小刻みに痙攣をはじめたのを見て、腹で跳ねている彼のものを握った。強めに扱きながら先端を指の腹で刺激する。
 後ろと前を同時に攻められた響野が、俺の上で四肢を突っ張り、声にならない声をあげて達した。
 絶頂の瞬間、内側を強く締め付けられる。それが刺激になって俺も欲望を放った。びくびくと震える自分のものが収まってから、ようやく腰を引き、彼の中を出る。
 ひんやりしたシーツの感触が顔の横に当たった。いつのまにか敷布団の上に横になっていたらしい。果てたあとふたりで倒れ込んだのか。目の前に、同じようにシーツに片頬をつけた響野がいる。
 身体の前に投げ出された手をぎゅっと握ると、いったばかりでぼんやりしていた彼の顔に笑みが広がった。
「……好きだ」
 溶けそうな笑顔を覗き込み、ささやく。
 いや、どうだろう。
 もしかしたら、ささやいたのは響野のほうだったかもしれない。耳が変になったのか、うまく区別できない。
 どちらともわからないまま、相手に顔を寄せてキスをした。
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