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DAY6
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響野は読み上げを中断して新規ファイルを開く。機械が知らせるアルファベットの音と付け合わせるようにキーを打った。
#include <stdio.h>
int main《void》{
printf《"Hello World"》;
return 0;
}
とりえあえず、手が覚えているもっとも簡単なプログラムを書いてみる。
ターミナルを開いてコンパイル用のコマンドを打ち込み、エラーメッセージの有無をチェックした。EXEファイルが問題なく作成されていることを確認して、今度は実行用のコマンドを入れる。
エンターキーを叩いてコンマ五秒ほど待つと、合成音声が画面に表示されたテキストを読み上げた。
「Hello World」
無機質な声が告げるのに、響野は思わず微笑む。
C言語の初学者が最初に書かされる試し書き用の構文で、意味などはないに等しい。
けれども、思わず笑みがもれたのは、どんなに単純なプログラムでもきちんと動いたことが嬉しかったからだ。自分が作ったものが動くのは、いつでも嬉しかった。
もっと何か書きたくなって、記憶にある構文をいくつか試す。コンパイルエラーや実行時エラーへの対処法は、正常に見えていたときとあまり変わらなかった。コンパイラのメッセージを元にコードを一行ずつ読んでいって、文法と打ち間違いをチェックする。根気がものをいう作業だ。
#include <stdio.h>
int main《void》{
printf《"Hello World"》;
return 0;
}
とりえあえず、手が覚えているもっとも簡単なプログラムを書いてみる。
ターミナルを開いてコンパイル用のコマンドを打ち込み、エラーメッセージの有無をチェックした。EXEファイルが問題なく作成されていることを確認して、今度は実行用のコマンドを入れる。
エンターキーを叩いてコンマ五秒ほど待つと、合成音声が画面に表示されたテキストを読み上げた。
「Hello World」
無機質な声が告げるのに、響野は思わず微笑む。
C言語の初学者が最初に書かされる試し書き用の構文で、意味などはないに等しい。
けれども、思わず笑みがもれたのは、どんなに単純なプログラムでもきちんと動いたことが嬉しかったからだ。自分が作ったものが動くのは、いつでも嬉しかった。
もっと何か書きたくなって、記憶にある構文をいくつか試す。コンパイルエラーや実行時エラーへの対処法は、正常に見えていたときとあまり変わらなかった。コンパイラのメッセージを元にコードを一行ずつ読んでいって、文法と打ち間違いをチェックする。根気がものをいう作業だ。
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