236 / 446
DAY5
96 ※
しおりを挟む
肚の中でうごめく異物感を、息をこらえて耐えていると、奥に進んだ水元の指が固い一点を探り当てた。粘膜に浮き出た小さな尖りに指の腹でやさしくふれ、弧を描くように愛撫する。
たちまち腰全体に痺れる感覚が広がって、全身から力が抜けた。
「あ……あ……」
響野は壁に手をつき、崩れそうな身体を必死で支える。漏れ出た声はまぎれもなく自分のもので、バスルームの湿った空気のようにしっとりと潤み、耳に貼り付いてきた。
水元の手の動きが大胆になると、つられるように声も大きくなる。まるで相手に調節レバーを握られているみたいに自分ではコントロールができなかった。
「あぁ……あっ」
耳元で「響野」と呼ばれる。続いて何かを問う声がした。
気持ち良いか?と聞かれたのだろうか。それとも、大丈夫か?かもしれない。わからない。そのわからないことも、すぐにどうでも良くなって、水元の指の動きを腰で追いかける。
置いていかれた恨みも、それを忘れられないでいる気まずさも、熱い湯気と快楽の中に溶けていった。
バスルームを出たあとは、一番近い客間に場所を移した。
明かりは点けず、敷布団だけをなおざりに広げた上で手足を絡め合い、貪るようにキスを交わす。
たちまち腰全体に痺れる感覚が広がって、全身から力が抜けた。
「あ……あ……」
響野は壁に手をつき、崩れそうな身体を必死で支える。漏れ出た声はまぎれもなく自分のもので、バスルームの湿った空気のようにしっとりと潤み、耳に貼り付いてきた。
水元の手の動きが大胆になると、つられるように声も大きくなる。まるで相手に調節レバーを握られているみたいに自分ではコントロールができなかった。
「あぁ……あっ」
耳元で「響野」と呼ばれる。続いて何かを問う声がした。
気持ち良いか?と聞かれたのだろうか。それとも、大丈夫か?かもしれない。わからない。そのわからないことも、すぐにどうでも良くなって、水元の指の動きを腰で追いかける。
置いていかれた恨みも、それを忘れられないでいる気まずさも、熱い湯気と快楽の中に溶けていった。
バスルームを出たあとは、一番近い客間に場所を移した。
明かりは点けず、敷布団だけをなおざりに広げた上で手足を絡め合い、貪るようにキスを交わす。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
33
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる