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終幕は突然に
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深い森だ。どれくらいの深さかと問われれば、まだ日の高い時間であるにも関わらず、わずかな木漏れ日のみで、先の見通しが立たない程だった。
「ううっ……暗いよぉ……怖いよぉ……」
そんな暗い森の中を、クーは涙目になりながら一人歩く。上半身を前にのめりだし、下半身が後ろに下がったその体勢は、いわゆるへっぴり腰と言われる姿だった。
「でも、私がやらなきゃ……私が……うう」
ぎゅっと剣を握り、辺りを警戒するように見渡す。動くたび剣が草木に当たり、ガサガサと音を立てる。その音に驚き、「ぴぃ」と悲鳴を上げる。ここに来てから、ずっとこの調子だった。
「やっぱりだめだぁ……帰りたいよぉ……」
弱気な事を言いながら剣を降ろし、その場に座り込む。もう限界が近づいていた。
『村の近くにある森に、狂暴化した魔物が現れたので対峙してほしい』
立ち寄った村で、村長からそんな話をされた。あの時、正直に「無理です」と断ればよかった。だが本当に困った様子の村長の顔や、周囲から期待に満ちた目を向けられてしまい、それを断る勇気など彼女にはなかった。
「なんで私なんかがこんな……」
剣を握った右手を、忌々しく見つめる。その手の甲には、三日月の紋様が浮かび上がっていた。
泣き言を呟いていると、傍らからガサガサと草木をかき分ける音が響いた。クーはビクリと肩を震わせ、音のした方向へ目を向けた。
「ウウウウ……」
草場から出てきたのは、血走った目をした狼の魔物だった。
「う、うわぁでたぁ!」
咄嗟に立ち上がると、クーは魔物に背を向け、一目散に逃げだした。
「グルァッ!」
逃がさないと言わんばかりに、魔物はその背中を追い駆ける。後に続くように、二匹、三匹と数を増え続け、最後には十匹という数になった。
「な、なんでこんなにいるのぉ⁉」
涙目を浮かべたまま逃げ続けるクー。この魔物は、主に群れで行動し、獲物を仕留める。冒険者であれば常識だが、彼女はそれすらも知らなかった。
木々の合い間を抜けていくと、大きな樹が目の前に現れた。これほど大きな樹であれば、どこか隠れる虚があってもおかしくない。樹の周りを急ぎ足で散策し、一か所だけ、子どもが通れそうな程度の小さな空洞を見つける。クーの体格であればどうにか通れそうだった。
考える余裕などなかった。すぐにその穴へと頭を突っ込み、奥へと入り込んだ。体を全て中に入れると、体を縮こませ、息を潜める。
(み、見つかりませんように……!)
じっと、祈るように目を閉じる。外の様子を伺う度胸などない。ただひたすら、時間が流れるのを待った。
しばらく沈黙が流れた。どれくらい経ったのだろうか。今のクーには時間の感覚などわからなかった。ただ、長い時間が経ったように思えた。
(も、もう大丈夫、かな?)
外の静けさから、なけなしの勇気を振り絞り、様子を伺おうと虚の淵へと近づいていく。暗闇の先に外の景色が見えてくると、魔物の姿はどこにも見えなかった。
「はぁ~。よかったぁ」
安堵のため息を吐き、一歩外へ出る。その時だった。
「オオオ……」
先程までのものとは別の声。低く不気味な声に、クーはピタリと足を止めた。
「い、いまのこえは……」
声がしたのは、後ろからだった。思えば、追われていたという事もあって、中をきちんと確認していなかった。入ってすぐに、目も閉じた。つまり、ここが本当に安全だという保証は一つもなかった。
振り返ると、そこにはフワフワと浮かぶ球体があった。球体は淡い緑色の光を放っており、形を変え、怨嗟の叫びを放つような表情を浮かべると、
「オオオオオオッ‼」
「いやああああああ‼」
響く絶叫。クーは悲鳴を上げたまま、慌てて外へと飛び出す。その声を聞きつけたのか、先程の狼の魔物が集まってきた。
「グルルル……」
「オオオオ……」
正面に魔物の群れ。背後にいるのは、正体不明の発光体。どちらも敵意むき出しで、クーに向かってじりじりと近づいてきた。
「あ、あ、あああ……」
へなへなと腰を抜かし、その場にぺたりと座り込んでしまう。ガタガタと体は震え、涙目だった目からこらえきれなくなった涙があふれ出す。同時に、下半身に生暖かい温もりを覚えた。彼女の体から漏れ出た小水が足の間を通り、木の根元を伝っていった。
死。クーの脳裏に、その一文字が浮かび上がる。ずっと手に握っていた剣だが、振るう気力もなかった。いや、最初からこんなもの、振るいたくもなかった。
(私はただ、普通に暮らしたかっただけなのに……)
抵抗を見せないクーに、正面にいた魔物の一匹が牙を向けた。最早あきらめの境地に達した彼女は、黙って目を閉じた。
―――
クーこと、本名クートリウィア・マーニは、サンスという町に暮らす、ごく普通の少女だった。父は工場で、母親は役場でそれぞれ働いており、彼女自身は町はずれにある学校で手習いを受けていた。大人しく控えめな性格のせいか、友達は多くなかったが、実に平和な日常を送っていた。
だがある日、彼女を取り巻く状況が変化した。きっかけは、夜空に紅い月が浮かび上がった夜だった。
昔から伝わる話だ。およそ百年に一度、月が紅き輝きを放つ時、封印されし魔王が蘇る。魔王復活に呼応するように、各地の魔物は狂暴化し、空に浮かんだ月のように、世界を鮮血に染め上げる。
しかし同時に、紅き月を再び白き輝きへと戻す戦士が現れる。己の中に眠る、光の力を解き放ち、世界を救う英雄。彼らを「光の勇者」と人々は呼んだ。
紅い月が現れてから三か月が経ったある日の事。町中では狂暴化した魔物による被害や、未だ勇者が現れない現状を多くの人々が憂いていた。
クーは学校での授業が終え、一人帰り道を歩いている時だった。何の前触れもなく、彼女の右手が光を放ち、輝き出したのだ。あまりに突然の事に、最初クーは夕日の逆光かと思った程だ。
右手から光を放つクーを目撃した齢七十の老爺は、彼女に近づくとこう言った。
「そなたこそ、月に白き輝きを取り戻す、光の勇者じゃ」
見知らぬ老人の言葉に、クーの口から「へ?」と間抜けな声が零れた。だが彼女の心境など気に留めず、勇者誕生を待ちわびていた人々は、次々に彼女の元へと集まっていった。
「光の勇者が現れた!」
「光の勇者よ、世界を救ってくれ!」
「お願い。もう紅い月なんて、見たくないの」
あまりの勢いにクーは完全に気圧されてしまい、その場から一歩も動けなくなった。
しばらくすると、騒ぎを聞きつけた憲兵が現れ、集まった人々は解散させられた。クーもまた家に帰れると思ったのだが、隊長を名乗る男から思わぬ申し出を受けた。
「ご足労かけるが、今すぐに町長の館へ来てほしい」
有無を言わせぬ圧に、クーはコクコクと頷き、そのまま彼に連れられて、町長の館へ連行された。
「光の勇者に選ばれし者よ。世界を救うべく、旅立つのだ」
最早反論は認めないと言わんばかりの言い草に、クーはまた黙って頷いてしまう。それからは、事があっと言う間に進み、気付けば翌日には旅立つことになってしまったのだった。
「ううっ……暗いよぉ……怖いよぉ……」
そんな暗い森の中を、クーは涙目になりながら一人歩く。上半身を前にのめりだし、下半身が後ろに下がったその体勢は、いわゆるへっぴり腰と言われる姿だった。
「でも、私がやらなきゃ……私が……うう」
ぎゅっと剣を握り、辺りを警戒するように見渡す。動くたび剣が草木に当たり、ガサガサと音を立てる。その音に驚き、「ぴぃ」と悲鳴を上げる。ここに来てから、ずっとこの調子だった。
「やっぱりだめだぁ……帰りたいよぉ……」
弱気な事を言いながら剣を降ろし、その場に座り込む。もう限界が近づいていた。
『村の近くにある森に、狂暴化した魔物が現れたので対峙してほしい』
立ち寄った村で、村長からそんな話をされた。あの時、正直に「無理です」と断ればよかった。だが本当に困った様子の村長の顔や、周囲から期待に満ちた目を向けられてしまい、それを断る勇気など彼女にはなかった。
「なんで私なんかがこんな……」
剣を握った右手を、忌々しく見つめる。その手の甲には、三日月の紋様が浮かび上がっていた。
泣き言を呟いていると、傍らからガサガサと草木をかき分ける音が響いた。クーはビクリと肩を震わせ、音のした方向へ目を向けた。
「ウウウウ……」
草場から出てきたのは、血走った目をした狼の魔物だった。
「う、うわぁでたぁ!」
咄嗟に立ち上がると、クーは魔物に背を向け、一目散に逃げだした。
「グルァッ!」
逃がさないと言わんばかりに、魔物はその背中を追い駆ける。後に続くように、二匹、三匹と数を増え続け、最後には十匹という数になった。
「な、なんでこんなにいるのぉ⁉」
涙目を浮かべたまま逃げ続けるクー。この魔物は、主に群れで行動し、獲物を仕留める。冒険者であれば常識だが、彼女はそれすらも知らなかった。
木々の合い間を抜けていくと、大きな樹が目の前に現れた。これほど大きな樹であれば、どこか隠れる虚があってもおかしくない。樹の周りを急ぎ足で散策し、一か所だけ、子どもが通れそうな程度の小さな空洞を見つける。クーの体格であればどうにか通れそうだった。
考える余裕などなかった。すぐにその穴へと頭を突っ込み、奥へと入り込んだ。体を全て中に入れると、体を縮こませ、息を潜める。
(み、見つかりませんように……!)
じっと、祈るように目を閉じる。外の様子を伺う度胸などない。ただひたすら、時間が流れるのを待った。
しばらく沈黙が流れた。どれくらい経ったのだろうか。今のクーには時間の感覚などわからなかった。ただ、長い時間が経ったように思えた。
(も、もう大丈夫、かな?)
外の静けさから、なけなしの勇気を振り絞り、様子を伺おうと虚の淵へと近づいていく。暗闇の先に外の景色が見えてくると、魔物の姿はどこにも見えなかった。
「はぁ~。よかったぁ」
安堵のため息を吐き、一歩外へ出る。その時だった。
「オオオ……」
先程までのものとは別の声。低く不気味な声に、クーはピタリと足を止めた。
「い、いまのこえは……」
声がしたのは、後ろからだった。思えば、追われていたという事もあって、中をきちんと確認していなかった。入ってすぐに、目も閉じた。つまり、ここが本当に安全だという保証は一つもなかった。
振り返ると、そこにはフワフワと浮かぶ球体があった。球体は淡い緑色の光を放っており、形を変え、怨嗟の叫びを放つような表情を浮かべると、
「オオオオオオッ‼」
「いやああああああ‼」
響く絶叫。クーは悲鳴を上げたまま、慌てて外へと飛び出す。その声を聞きつけたのか、先程の狼の魔物が集まってきた。
「グルルル……」
「オオオオ……」
正面に魔物の群れ。背後にいるのは、正体不明の発光体。どちらも敵意むき出しで、クーに向かってじりじりと近づいてきた。
「あ、あ、あああ……」
へなへなと腰を抜かし、その場にぺたりと座り込んでしまう。ガタガタと体は震え、涙目だった目からこらえきれなくなった涙があふれ出す。同時に、下半身に生暖かい温もりを覚えた。彼女の体から漏れ出た小水が足の間を通り、木の根元を伝っていった。
死。クーの脳裏に、その一文字が浮かび上がる。ずっと手に握っていた剣だが、振るう気力もなかった。いや、最初からこんなもの、振るいたくもなかった。
(私はただ、普通に暮らしたかっただけなのに……)
抵抗を見せないクーに、正面にいた魔物の一匹が牙を向けた。最早あきらめの境地に達した彼女は、黙って目を閉じた。
―――
クーこと、本名クートリウィア・マーニは、サンスという町に暮らす、ごく普通の少女だった。父は工場で、母親は役場でそれぞれ働いており、彼女自身は町はずれにある学校で手習いを受けていた。大人しく控えめな性格のせいか、友達は多くなかったが、実に平和な日常を送っていた。
だがある日、彼女を取り巻く状況が変化した。きっかけは、夜空に紅い月が浮かび上がった夜だった。
昔から伝わる話だ。およそ百年に一度、月が紅き輝きを放つ時、封印されし魔王が蘇る。魔王復活に呼応するように、各地の魔物は狂暴化し、空に浮かんだ月のように、世界を鮮血に染め上げる。
しかし同時に、紅き月を再び白き輝きへと戻す戦士が現れる。己の中に眠る、光の力を解き放ち、世界を救う英雄。彼らを「光の勇者」と人々は呼んだ。
紅い月が現れてから三か月が経ったある日の事。町中では狂暴化した魔物による被害や、未だ勇者が現れない現状を多くの人々が憂いていた。
クーは学校での授業が終え、一人帰り道を歩いている時だった。何の前触れもなく、彼女の右手が光を放ち、輝き出したのだ。あまりに突然の事に、最初クーは夕日の逆光かと思った程だ。
右手から光を放つクーを目撃した齢七十の老爺は、彼女に近づくとこう言った。
「そなたこそ、月に白き輝きを取り戻す、光の勇者じゃ」
見知らぬ老人の言葉に、クーの口から「へ?」と間抜けな声が零れた。だが彼女の心境など気に留めず、勇者誕生を待ちわびていた人々は、次々に彼女の元へと集まっていった。
「光の勇者が現れた!」
「光の勇者よ、世界を救ってくれ!」
「お願い。もう紅い月なんて、見たくないの」
あまりの勢いにクーは完全に気圧されてしまい、その場から一歩も動けなくなった。
しばらくすると、騒ぎを聞きつけた憲兵が現れ、集まった人々は解散させられた。クーもまた家に帰れると思ったのだが、隊長を名乗る男から思わぬ申し出を受けた。
「ご足労かけるが、今すぐに町長の館へ来てほしい」
有無を言わせぬ圧に、クーはコクコクと頷き、そのまま彼に連れられて、町長の館へ連行された。
「光の勇者に選ばれし者よ。世界を救うべく、旅立つのだ」
最早反論は認めないと言わんばかりの言い草に、クーはまた黙って頷いてしまう。それからは、事があっと言う間に進み、気付けば翌日には旅立つことになってしまったのだった。
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