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第四章 プラム村
第101話
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どうしてこうなった…
今、僕にエリーヌがしがみついています。全裸で…
ネルとマイラさんの応酬の間、お風呂の横で立ち尽くしていたエリーヌ。
倫理観や、宗教的道徳観をまるっと無視するリアル女神様の発言を受けて葛藤していたはずなのに、突然服を脱ぎ出して湯船にイン。
どうやら思考回路がショートして、衝動的に行動した模様です。
「おぉ!なかなかやるじゃない!エリーヌ」
「無理しなくていいって言ったのに…」
ネルと僕の声が聞こえていないのか、ハイライトの消えた目で僕をジッと見つめながら、お湯を掻き分けてまっすぐ向かってきます。怖い。
目の前で、俯き加減で表情が見えないエリーヌが、立ち止まるのかと思わせて、突然、座ってる僕を真正面から抱き抱えるようにしがみついてきました。
「見られると恥ずかしいのでこのままでお願いします」
抱き着いたまま。僕の肩口に顔を押し当て、平坦な声でそう言うと、よりキツくしがみついてきました。
胸板に押し付けられたお持ち物は、それなりの大きさであるものの、密着度が高過ぎて感触はほぼわかりません。
それよりも下の方が大変な状況です。
えーっと、あまりグリグリしないでいただけると有り難いです。
「ちょっと!エリーヌ君!そりゃいただけないな!アタシだってそんな態勢した事ないんだぞ」
「まぁいいじゃない。マイラも今度してもらったら?」
「いや、さすがにちょっと恥ずかしくて…」
おーい、僕の気持ちはどうなってますかー?
てか、身動き取れなくて、そろそろのぼせます。
「あのね、エリーヌ、そろそろ上がりたいんだけど…」
「………」
ダメだ、全く降りる気配すらない。むしろ、しがみつく力がアップしてるんですけど…
「あのさ、そろそろ限界だから上がるね?降りてくれないと、このまま立ち上がる事になるよ?」
「……………」
「わかった。中途半端は危ないから、しっかり掴まっててね」
一応下半身を手で支えて立ち上がると、一瞬ビクッとしながらも離れる気配はありません。
こりゃ無理だね。ちょっと床がびしょ濡れになるけど、とりあえず小屋の中に戻りベッドに座りましょう。
お互い裸だから雰囲気は致す直前なんだけど、流石にそんな気にもならず、抱えた態勢からひねってエリーヌを寝具の上に。
「いいかげん離して?エリーヌの服取って来るから」
無言で顔は見ないまま、しがみついてた手足を外すエリーヌ。僕も彼女を出来るだけ見ないように、顔を背けてお風呂へと戻りました。
「早かったのう?もう済んだのかの?」
「いや、さすがにこの短時間で済む方がおかしいって!」
「ははははっ!冗談じゃよぅ。まだその気もなさそうじゃったし?むしろ我の番じゃし?」
…いやまぁそうなんですけども!
「変な汗かいちゃったから、もう一回入ろうと思ってさ。誰かエリーヌに服届けてあげて?」
「それならアタシも上がろうと思ってたから、ついでに持って行こう。
ちょっとオハナシもしときたいしねぇ」
マイラさん、オハナシはやめて?お話にして下さい。
「それでどうだったのよ?あの子の身体?普通の人族は初めてじゃない?」
「まぁ、普通かな…って、何言わせんだよ!なんにもしてないからねっ?」
「あははっ!わかってるわよ!それにユーマ、今そんな気持ちにはなりそうもないものね。
エリーヌの場合、義務的に奉仕しなくちゃとか考えてそうじゃない?既成事実作りも含めて」
そうなのかな?でも確かに、この世界の奴隷って、そういう扱いもされるって前に聞いた気もするし。
エリーヌも強制奴隷化されたせいで、そういう風に思い込んでる可能性もあるよなぁ。
「まぁ、マイラが上手い事説明するわよ。
それより欲求不満になってるんじゃない?私が相手してあげようか?」
「…ネル。さすがに今は…!?」
「ふふっ、そう?じゃあまた今度ね?シアに任せるわ」
さりげなくニギニギしないで下さい。
ちょっとのぼせ気味になりながらお風呂を上がり、ウッドデッキの端で涼んでいると、銀と配下狼達が近寄ってきました。
『殿!先程オークの群れが近くにいるのを発見したでござる。
まだはっきりとは言えませぬが、動き的にはこちらへ向かって来る可能性が』
「え?まじか…わかった、ありがとう。
じゃあ悪いけど、群れの監視をお願い。連絡役に風羽花を連れて行って。
こっちに気付いてないかもしれないし、向かって来ない場合は相手する必要もないからね」
『承知でござる。事あれば伝令を飛ばしますゆえ、殿はお休み下さい。では!』
野営中に魔物が近づくというのはちょっと久しぶりだね。面倒だから、出来れば気付かずに立ち去って欲しいけど。
ここで考えても仕方ないので、一旦小屋に戻ってみんなに報告しとこう。
「…というわけで、シアとマイラさんは念の為動けるように準備してね」
「旦那様!ウチも戦えるし!」
「巴、ありがとう。でも巴は森の中の戦闘むきじゃないし、経験自体もないでしょ?
今度大きな街に行った時に、人化状態の装備を整えて、グラルと戦闘訓練を受けてからにしよう。
だから今は拠点の防衛だけね。本当に危なそうな時には力を貸してね」
スレイプニルの本能なのか、結構好戦的な巴だけど、経験の無さは流石に不安だからね。
まずは、オーク達の動向を見極めてから判断しようか。
今、僕にエリーヌがしがみついています。全裸で…
ネルとマイラさんの応酬の間、お風呂の横で立ち尽くしていたエリーヌ。
倫理観や、宗教的道徳観をまるっと無視するリアル女神様の発言を受けて葛藤していたはずなのに、突然服を脱ぎ出して湯船にイン。
どうやら思考回路がショートして、衝動的に行動した模様です。
「おぉ!なかなかやるじゃない!エリーヌ」
「無理しなくていいって言ったのに…」
ネルと僕の声が聞こえていないのか、ハイライトの消えた目で僕をジッと見つめながら、お湯を掻き分けてまっすぐ向かってきます。怖い。
目の前で、俯き加減で表情が見えないエリーヌが、立ち止まるのかと思わせて、突然、座ってる僕を真正面から抱き抱えるようにしがみついてきました。
「見られると恥ずかしいのでこのままでお願いします」
抱き着いたまま。僕の肩口に顔を押し当て、平坦な声でそう言うと、よりキツくしがみついてきました。
胸板に押し付けられたお持ち物は、それなりの大きさであるものの、密着度が高過ぎて感触はほぼわかりません。
それよりも下の方が大変な状況です。
えーっと、あまりグリグリしないでいただけると有り難いです。
「ちょっと!エリーヌ君!そりゃいただけないな!アタシだってそんな態勢した事ないんだぞ」
「まぁいいじゃない。マイラも今度してもらったら?」
「いや、さすがにちょっと恥ずかしくて…」
おーい、僕の気持ちはどうなってますかー?
てか、身動き取れなくて、そろそろのぼせます。
「あのね、エリーヌ、そろそろ上がりたいんだけど…」
「………」
ダメだ、全く降りる気配すらない。むしろ、しがみつく力がアップしてるんですけど…
「あのさ、そろそろ限界だから上がるね?降りてくれないと、このまま立ち上がる事になるよ?」
「……………」
「わかった。中途半端は危ないから、しっかり掴まっててね」
一応下半身を手で支えて立ち上がると、一瞬ビクッとしながらも離れる気配はありません。
こりゃ無理だね。ちょっと床がびしょ濡れになるけど、とりあえず小屋の中に戻りベッドに座りましょう。
お互い裸だから雰囲気は致す直前なんだけど、流石にそんな気にもならず、抱えた態勢からひねってエリーヌを寝具の上に。
「いいかげん離して?エリーヌの服取って来るから」
無言で顔は見ないまま、しがみついてた手足を外すエリーヌ。僕も彼女を出来るだけ見ないように、顔を背けてお風呂へと戻りました。
「早かったのう?もう済んだのかの?」
「いや、さすがにこの短時間で済む方がおかしいって!」
「ははははっ!冗談じゃよぅ。まだその気もなさそうじゃったし?むしろ我の番じゃし?」
…いやまぁそうなんですけども!
「変な汗かいちゃったから、もう一回入ろうと思ってさ。誰かエリーヌに服届けてあげて?」
「それならアタシも上がろうと思ってたから、ついでに持って行こう。
ちょっとオハナシもしときたいしねぇ」
マイラさん、オハナシはやめて?お話にして下さい。
「それでどうだったのよ?あの子の身体?普通の人族は初めてじゃない?」
「まぁ、普通かな…って、何言わせんだよ!なんにもしてないからねっ?」
「あははっ!わかってるわよ!それにユーマ、今そんな気持ちにはなりそうもないものね。
エリーヌの場合、義務的に奉仕しなくちゃとか考えてそうじゃない?既成事実作りも含めて」
そうなのかな?でも確かに、この世界の奴隷って、そういう扱いもされるって前に聞いた気もするし。
エリーヌも強制奴隷化されたせいで、そういう風に思い込んでる可能性もあるよなぁ。
「まぁ、マイラが上手い事説明するわよ。
それより欲求不満になってるんじゃない?私が相手してあげようか?」
「…ネル。さすがに今は…!?」
「ふふっ、そう?じゃあまた今度ね?シアに任せるわ」
さりげなくニギニギしないで下さい。
ちょっとのぼせ気味になりながらお風呂を上がり、ウッドデッキの端で涼んでいると、銀と配下狼達が近寄ってきました。
『殿!先程オークの群れが近くにいるのを発見したでござる。
まだはっきりとは言えませぬが、動き的にはこちらへ向かって来る可能性が』
「え?まじか…わかった、ありがとう。
じゃあ悪いけど、群れの監視をお願い。連絡役に風羽花を連れて行って。
こっちに気付いてないかもしれないし、向かって来ない場合は相手する必要もないからね」
『承知でござる。事あれば伝令を飛ばしますゆえ、殿はお休み下さい。では!』
野営中に魔物が近づくというのはちょっと久しぶりだね。面倒だから、出来れば気付かずに立ち去って欲しいけど。
ここで考えても仕方ないので、一旦小屋に戻ってみんなに報告しとこう。
「…というわけで、シアとマイラさんは念の為動けるように準備してね」
「旦那様!ウチも戦えるし!」
「巴、ありがとう。でも巴は森の中の戦闘むきじゃないし、経験自体もないでしょ?
今度大きな街に行った時に、人化状態の装備を整えて、グラルと戦闘訓練を受けてからにしよう。
だから今は拠点の防衛だけね。本当に危なそうな時には力を貸してね」
スレイプニルの本能なのか、結構好戦的な巴だけど、経験の無さは流石に不安だからね。
まずは、オーク達の動向を見極めてから判断しようか。
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