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第三章 バーナムの街
第71話
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「なんとまぁ恐ろしい話であるな。わしも、盗賊などを居着かせてしまった事を恥じねばならんか」
触りを話し始めたところで、レイドックさんが報告を兼ねてと代わって話してくれたので、僕も補足的な内容を伝えました。
「しかしレイラが安全だからと言うのに押し切られてしまった、わしのミスだと言うしかないね。
冒険者8人も被害が出てしまうとは。せめて何人かでも兵士を連れておれば…」
「ハイネン男爵様、気に病む必要はないと思います。
今回の襲撃の場合は、恐らくエリーヌお嬢様が同行していなかったとしても発生したはずです。
単純に、護衛依頼を受けた冒険者の実力不足です」
ハイネン男爵は、僕の言葉に小さく首を振りながら「それでも心苦しいのだよ」と呟いてました。すげーいい人なんじゃん。
男爵は、しばらく俯いて何かを考えていたみたいだったけど、顔を上げた時には意識を切り替えたようです。
「うむ、我々は前に進まねばならぬな。ユーマ君に我が娘が救われたのも事実であるのだ。今はそれを喜ぼう。
バロー、晩餐の準備は抜かりないな?それまで、彼等に部屋を用意して差し上げなさい。
ユーマ君達も遠慮なく寛いでくれたまえ。わしは政務に戻らねばならぬ。晩餐の折りにまた会おう」
そう言うと、ダンディな笑みを浮かべて立ち上がり、部屋を出ていきました。
「それではユーマ君、ワシも君には同行の皆の事であったり、色々尋ねたいところなんじゃが、閣下より先に聞くのもなんじゃしの。食後の歓談を楽しみにしておくぞ?
部屋はメイドに用意させる。連れのお嬢様方とは同室でよかったかの?うむ、わかった。
メイドが呼びに来るゆえ、それまでここで寛いでいてくれい。では、ワシも執務に戻る」
バローさんもニヤリと笑いながら部屋を出ます。
はぁ…疲れた。2人とも和かなんだけど圧力があるんだよなぁ。お茶飲もう。
「ではユーマ殿、私も部隊に戻らせて貰うよ?盗賊達は、こちらで背後なども含めて尋問しておく。
そうだ、忘れていたが、盗賊の討伐には報奨金を出す事になってるんだよ。少し手間をかけるけど、明日の昼以降に詰所に寄ってくれないか?バロー殿とも相談して用意しておくから」
「わかりました。レイドックさんも色々とありがとうございました。また明日伺います」
男爵に連なる人が全て退出して、ようやく人心地がつきました。
落ち着くと周りを見る余裕が生まれるもので、応接室の調度品を観察してみると、どれも落ち着きのある重厚な造りをしています。
決して華美ではないものの、上品でかつ精緻な彫刻が彫られていたりと、ハイネン男爵の人柄と、よく調和しているんじゃないかな。
暖炉上の壁に飾られた人物画は、ハイネン男爵一家なんだろう。男爵本人を挟むように2人の女性が立ち、右手側の女性の前には、勝気そうな女の子が2人。反対側の女性は赤ん坊を胸に抱いていて、前には、エリーヌお嬢様っぽい女の子が描かれています。
えーと、そうすると右手の女性が正妻のレイラさんかな。その子がエリーヌお嬢様の2人の姉で、左手の赤ん坊が次期当主の長男って事か。
そうして絵を眺めていると、ふと違和感が。
「ねえ、マイラさんもシアもこの部屋に何か感じる?
さっきから視線とか、人の気配っぽいのを感じてるんだけど、気のせいかな?」
「気のせいではないよユーマ君。その絵にも覗き穴があってこちらを観察してるし、そっちの壁の中からも人の気配がするからね。勿論貴族の屋敷には必ずある施設だよ?
恐らく、先程のバロー殿の差し金だろう」
「我も気付いておったのじゃ。天井に潜む者などは、魔法も発動しておるよ」
まじか。まぁ男爵を守るのと、僕達の情報収集なんだろうけどさ。
そうか、ネルが静かにしてたのとか、マイラさんが事情の説明に入って来なかったのも、僕達の情報を出来るだけ明かさない様にする為か。
僕も気をつけないとなぁ…
と、扉がノックされました。
「お客様、お部屋が整いましたのでご案内致しますが、宜しゅうございますか?」
どうやらメイドさんが来たようです。
応接室を出ると、まさにメイドって感じの女性が頭を下げていました。
「わたくし、お客様方のお世話を担当致しますアリーナと申します。よろしくお願い致します。
早速お部屋までご案内致しますので、どうぞこちらへ」
アリーナさんの誘導で屋敷を進みます。
応接室を出たところは、玄関に繋がるホールとなっていて、向かい側の扉の先が食堂だそうです。
ホール奥の大階段を上がると、ホールからの吹抜けを囲む回廊沿いに、ゲストルームが数部屋あり、部屋のうち一つには、3階の当主一家の住まいに繋がる階段があるんだって。
「皆様のお部屋はこちらでございます。どうぞ中へ」
用意されてた部屋は所謂スイートタイプの部屋です。
中には応接スペースに、お風呂にトイレ、バーカウンターが備え付けられていて、なんとベッドはキングサイズ。しかも補助ベッドも用意されていました。
「室内の設備のご説明は必要でしょうか?承知致しました。
晩餐まで時間もございますので、どうかお寛ぎ下さいますよう。
また、御用の際は入り口横の飾り紐をお引きくださいませ。すぐに参ります」
「ありがとうございます。お茶の準備だけお願いできますか?」
アリーナさんが立ち去ると、マイラさんとシアに感知をお願いしてみました。幸いな事に、客室には応接室の様な気配もなく、気を抜いても大丈夫みたい。
アリーナさんが届けくれたお茶を飲みながら、やっと一息つけた瞬間でした。
触りを話し始めたところで、レイドックさんが報告を兼ねてと代わって話してくれたので、僕も補足的な内容を伝えました。
「しかしレイラが安全だからと言うのに押し切られてしまった、わしのミスだと言うしかないね。
冒険者8人も被害が出てしまうとは。せめて何人かでも兵士を連れておれば…」
「ハイネン男爵様、気に病む必要はないと思います。
今回の襲撃の場合は、恐らくエリーヌお嬢様が同行していなかったとしても発生したはずです。
単純に、護衛依頼を受けた冒険者の実力不足です」
ハイネン男爵は、僕の言葉に小さく首を振りながら「それでも心苦しいのだよ」と呟いてました。すげーいい人なんじゃん。
男爵は、しばらく俯いて何かを考えていたみたいだったけど、顔を上げた時には意識を切り替えたようです。
「うむ、我々は前に進まねばならぬな。ユーマ君に我が娘が救われたのも事実であるのだ。今はそれを喜ぼう。
バロー、晩餐の準備は抜かりないな?それまで、彼等に部屋を用意して差し上げなさい。
ユーマ君達も遠慮なく寛いでくれたまえ。わしは政務に戻らねばならぬ。晩餐の折りにまた会おう」
そう言うと、ダンディな笑みを浮かべて立ち上がり、部屋を出ていきました。
「それではユーマ君、ワシも君には同行の皆の事であったり、色々尋ねたいところなんじゃが、閣下より先に聞くのもなんじゃしの。食後の歓談を楽しみにしておくぞ?
部屋はメイドに用意させる。連れのお嬢様方とは同室でよかったかの?うむ、わかった。
メイドが呼びに来るゆえ、それまでここで寛いでいてくれい。では、ワシも執務に戻る」
バローさんもニヤリと笑いながら部屋を出ます。
はぁ…疲れた。2人とも和かなんだけど圧力があるんだよなぁ。お茶飲もう。
「ではユーマ殿、私も部隊に戻らせて貰うよ?盗賊達は、こちらで背後なども含めて尋問しておく。
そうだ、忘れていたが、盗賊の討伐には報奨金を出す事になってるんだよ。少し手間をかけるけど、明日の昼以降に詰所に寄ってくれないか?バロー殿とも相談して用意しておくから」
「わかりました。レイドックさんも色々とありがとうございました。また明日伺います」
男爵に連なる人が全て退出して、ようやく人心地がつきました。
落ち着くと周りを見る余裕が生まれるもので、応接室の調度品を観察してみると、どれも落ち着きのある重厚な造りをしています。
決して華美ではないものの、上品でかつ精緻な彫刻が彫られていたりと、ハイネン男爵の人柄と、よく調和しているんじゃないかな。
暖炉上の壁に飾られた人物画は、ハイネン男爵一家なんだろう。男爵本人を挟むように2人の女性が立ち、右手側の女性の前には、勝気そうな女の子が2人。反対側の女性は赤ん坊を胸に抱いていて、前には、エリーヌお嬢様っぽい女の子が描かれています。
えーと、そうすると右手の女性が正妻のレイラさんかな。その子がエリーヌお嬢様の2人の姉で、左手の赤ん坊が次期当主の長男って事か。
そうして絵を眺めていると、ふと違和感が。
「ねえ、マイラさんもシアもこの部屋に何か感じる?
さっきから視線とか、人の気配っぽいのを感じてるんだけど、気のせいかな?」
「気のせいではないよユーマ君。その絵にも覗き穴があってこちらを観察してるし、そっちの壁の中からも人の気配がするからね。勿論貴族の屋敷には必ずある施設だよ?
恐らく、先程のバロー殿の差し金だろう」
「我も気付いておったのじゃ。天井に潜む者などは、魔法も発動しておるよ」
まじか。まぁ男爵を守るのと、僕達の情報収集なんだろうけどさ。
そうか、ネルが静かにしてたのとか、マイラさんが事情の説明に入って来なかったのも、僕達の情報を出来るだけ明かさない様にする為か。
僕も気をつけないとなぁ…
と、扉がノックされました。
「お客様、お部屋が整いましたのでご案内致しますが、宜しゅうございますか?」
どうやらメイドさんが来たようです。
応接室を出ると、まさにメイドって感じの女性が頭を下げていました。
「わたくし、お客様方のお世話を担当致しますアリーナと申します。よろしくお願い致します。
早速お部屋までご案内致しますので、どうぞこちらへ」
アリーナさんの誘導で屋敷を進みます。
応接室を出たところは、玄関に繋がるホールとなっていて、向かい側の扉の先が食堂だそうです。
ホール奥の大階段を上がると、ホールからの吹抜けを囲む回廊沿いに、ゲストルームが数部屋あり、部屋のうち一つには、3階の当主一家の住まいに繋がる階段があるんだって。
「皆様のお部屋はこちらでございます。どうぞ中へ」
用意されてた部屋は所謂スイートタイプの部屋です。
中には応接スペースに、お風呂にトイレ、バーカウンターが備え付けられていて、なんとベッドはキングサイズ。しかも補助ベッドも用意されていました。
「室内の設備のご説明は必要でしょうか?承知致しました。
晩餐まで時間もございますので、どうかお寛ぎ下さいますよう。
また、御用の際は入り口横の飾り紐をお引きくださいませ。すぐに参ります」
「ありがとうございます。お茶の準備だけお願いできますか?」
アリーナさんが立ち去ると、マイラさんとシアに感知をお願いしてみました。幸いな事に、客室には応接室の様な気配もなく、気を抜いても大丈夫みたい。
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