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第ニ章 ガルドの街
第56話
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どうも、僕です。
…かなりやらかしたみたいです。
「あんたってほんと非常識よね…」
…非常識言うなし。
チンピラ達を制圧して、ブランデルに詰め寄った時に思い付いたのは、制約の魔法でした。
テイミングの説明の時に、契約魔法とか隷属魔法があるって話を聞いたのを思い出したので、ブランデルに約束を守らせる契約を魔法的に結ばせようと思い付いたんですよね。
ものは試しという事で、テイミングの様な雰囲気の魔力を集中させて、そこに僕との約束は絶対に守らせるってイメージを乗せてブランデルに流したんです。
その瞬間、跪くブランデルの背中に魔法陣的な模様が浮かんで、それが身体に吸い込まれて行きました。
成立したって感覚があったので成功したんだと思います。
「こらー!ユーマ!あんたなんて事してんのよー!」
「へ?どうかした?約束守らせる契約したと思うんだけど…」
「…はあ。あんたねぇ、今したの強制奴隷化の契約よ?
教えてもないのになんで奴隷化魔法とかやっちゃってくれてんのよ…」
……ふぁっ!?
え?何?こいつ奴隷になっちゃったわけ?
「さっき魔法陣が浮かんだでしょ?あれで奴隷紋がこいつに刻まれたわ。
だから間違いなく奴隷契約が結ばれてるわね。
試しに脱がせて確認してみなさいよ?」
…え?まじすか?おっさんの裸とか誰得だよ。
でもまぁ仕方がないので脱げって言うと、わかりましたって素直に脱ぐおっさん…
「ほらみなさい、命令に従順でしょ?抵抗しようって考えにすらならないって、超強力な隷属なのよ?
で、見てみなさい。脇の所にある小さな紋様。アレが奴隷紋ってやつだから」
どうやら僕は、初めての奴隷を持つ事になったようです。
…いらねーわい!
せめて美女が良かった…
…というわけです。
「まぁ、解除する事も出来るだろうけど、こいつ自身には奴隷契約を結んだ記憶は残るわ。しかも同意なしの事もね。
下手に解除して訴え出られたら、あんた犯罪者のお尋ね者だから」
…うわーい、犯罪者だー。
「だからこいつには、死ぬまであんたの指示に従って行動する様に命令して?
今まで通りの生活をしなさいって。そのかわり、いくつか禁止行為を決めとけばちょっとはマシになるでしょ」
なるほど、秘密は墓場までってことか。
もちろん我が身がかわいいのと、何かあった時の事を考えていくつか命令をしておきました。
・従業員に対して理不尽な行為はしない
・正当な商取引以外での商競争はしない
・商慣行を超えた不法行為はしない
・僕の命令には絶対服従する
あとの細かい事は、これまでのやり方を認めてあげることにします。だって急に変わったら不信感あるしね。
ブラック企業がグレー企業に変わる位でもマシにはなると思うし。
少なくとも僕達は明日には出発するから、それまで明るみに出ることがなければなんとかなるでしょ。
それから、部屋でプルプルしたままのチンピラ達は、このまま開放したり、逆に捕まえて衛士隊に引き渡したりして余計な事を話されても困るので、制約魔法を施し、ここで見聞きした事を口外しない事を約束させておきました。
後はしらん。
そんな処理をして部屋を出ると、ミレイさんが鼻歌を歌いながら掃除しているところに遭遇しました。
「これはユーマ様。商談お疲れ様でした。サプライズ上手く成功されました?」
「あーミレイさん。協力ありがとうございました。おかげさまでまずまずの成果でしたよ。
次に来る時が楽しみです。またいつかミレイさんともお会い出来る事を願ってますね」
いわゆる社交辞令ってやつだね。
そしたら何故だかミレイさん急に真っ赤になって、他所を向きながら言いました。
「そんなぁ、私にまた会えるのが楽しみだなんて!
そんな口説かれ方したの初めてです…だけど私そんな軽い女じゃありませんからね!また会いに来てくださったら…」
最後の方はゴニョゴニョと何言ってるかわからなかったので、スっと通りすぎます。
「あ、でも私とお付き合いしてく…っていないし!?」
後ろの方から何やら絶叫が聞こえたっぽいのは、きっと気のせいだということにしておきましょう。
「たまに思うけど、あんたってさり気なく非道いわね…」
ディスり頂きました。
ブランドル商会を後にした僕達は、次の目的地の服飾雑貨を扱う商会へ向かっています。
今着てるのは、転移の際にネルから持たされた服一式。
下着は流石に同じのを着てられなかったから、前にタオルを自作した時に同様の材料で数着作って収納してます。
ただ、肌着としては材料が粗かったせいで肌触りがイマイチなんだよね。できれば綿がいいです。
というわけでメアリに案内されてきたのは「メイベル商会」ってかわいらしい看板が掲げてあるファンシーな店でした。
…まじか。
「大丈夫だよ?ちゃんと男性用の服も置いてるから」
結構ひいてる僕の表情に気付いたメアリが、フォローを入れてくれます。
…違うんだ、違うんだよメアリ。
僕がひいてるのはありがちなテンプレの予感になんだ…
そんな僕を余所に、女性陣がファンシーなお店に飲み込まれていきます。
「ユーマさん、ほらっ!早く来て!」
あぁ、メアリ。ダメだよ。引っ張らないでおくれ。僕のテンプレセンサーが警報を鳴らしまくってるんだ…
「あらぁ!イケめーん!メアリちゃんのお友達かしらぁ?」
あぁ…絶対ダメなやつだ。
…かなりやらかしたみたいです。
「あんたってほんと非常識よね…」
…非常識言うなし。
チンピラ達を制圧して、ブランデルに詰め寄った時に思い付いたのは、制約の魔法でした。
テイミングの説明の時に、契約魔法とか隷属魔法があるって話を聞いたのを思い出したので、ブランデルに約束を守らせる契約を魔法的に結ばせようと思い付いたんですよね。
ものは試しという事で、テイミングの様な雰囲気の魔力を集中させて、そこに僕との約束は絶対に守らせるってイメージを乗せてブランデルに流したんです。
その瞬間、跪くブランデルの背中に魔法陣的な模様が浮かんで、それが身体に吸い込まれて行きました。
成立したって感覚があったので成功したんだと思います。
「こらー!ユーマ!あんたなんて事してんのよー!」
「へ?どうかした?約束守らせる契約したと思うんだけど…」
「…はあ。あんたねぇ、今したの強制奴隷化の契約よ?
教えてもないのになんで奴隷化魔法とかやっちゃってくれてんのよ…」
……ふぁっ!?
え?何?こいつ奴隷になっちゃったわけ?
「さっき魔法陣が浮かんだでしょ?あれで奴隷紋がこいつに刻まれたわ。
だから間違いなく奴隷契約が結ばれてるわね。
試しに脱がせて確認してみなさいよ?」
…え?まじすか?おっさんの裸とか誰得だよ。
でもまぁ仕方がないので脱げって言うと、わかりましたって素直に脱ぐおっさん…
「ほらみなさい、命令に従順でしょ?抵抗しようって考えにすらならないって、超強力な隷属なのよ?
で、見てみなさい。脇の所にある小さな紋様。アレが奴隷紋ってやつだから」
どうやら僕は、初めての奴隷を持つ事になったようです。
…いらねーわい!
せめて美女が良かった…
…というわけです。
「まぁ、解除する事も出来るだろうけど、こいつ自身には奴隷契約を結んだ記憶は残るわ。しかも同意なしの事もね。
下手に解除して訴え出られたら、あんた犯罪者のお尋ね者だから」
…うわーい、犯罪者だー。
「だからこいつには、死ぬまであんたの指示に従って行動する様に命令して?
今まで通りの生活をしなさいって。そのかわり、いくつか禁止行為を決めとけばちょっとはマシになるでしょ」
なるほど、秘密は墓場までってことか。
もちろん我が身がかわいいのと、何かあった時の事を考えていくつか命令をしておきました。
・従業員に対して理不尽な行為はしない
・正当な商取引以外での商競争はしない
・商慣行を超えた不法行為はしない
・僕の命令には絶対服従する
あとの細かい事は、これまでのやり方を認めてあげることにします。だって急に変わったら不信感あるしね。
ブラック企業がグレー企業に変わる位でもマシにはなると思うし。
少なくとも僕達は明日には出発するから、それまで明るみに出ることがなければなんとかなるでしょ。
それから、部屋でプルプルしたままのチンピラ達は、このまま開放したり、逆に捕まえて衛士隊に引き渡したりして余計な事を話されても困るので、制約魔法を施し、ここで見聞きした事を口外しない事を約束させておきました。
後はしらん。
そんな処理をして部屋を出ると、ミレイさんが鼻歌を歌いながら掃除しているところに遭遇しました。
「これはユーマ様。商談お疲れ様でした。サプライズ上手く成功されました?」
「あーミレイさん。協力ありがとうございました。おかげさまでまずまずの成果でしたよ。
次に来る時が楽しみです。またいつかミレイさんともお会い出来る事を願ってますね」
いわゆる社交辞令ってやつだね。
そしたら何故だかミレイさん急に真っ赤になって、他所を向きながら言いました。
「そんなぁ、私にまた会えるのが楽しみだなんて!
そんな口説かれ方したの初めてです…だけど私そんな軽い女じゃありませんからね!また会いに来てくださったら…」
最後の方はゴニョゴニョと何言ってるかわからなかったので、スっと通りすぎます。
「あ、でも私とお付き合いしてく…っていないし!?」
後ろの方から何やら絶叫が聞こえたっぽいのは、きっと気のせいだということにしておきましょう。
「たまに思うけど、あんたってさり気なく非道いわね…」
ディスり頂きました。
ブランドル商会を後にした僕達は、次の目的地の服飾雑貨を扱う商会へ向かっています。
今着てるのは、転移の際にネルから持たされた服一式。
下着は流石に同じのを着てられなかったから、前にタオルを自作した時に同様の材料で数着作って収納してます。
ただ、肌着としては材料が粗かったせいで肌触りがイマイチなんだよね。できれば綿がいいです。
というわけでメアリに案内されてきたのは「メイベル商会」ってかわいらしい看板が掲げてあるファンシーな店でした。
…まじか。
「大丈夫だよ?ちゃんと男性用の服も置いてるから」
結構ひいてる僕の表情に気付いたメアリが、フォローを入れてくれます。
…違うんだ、違うんだよメアリ。
僕がひいてるのはありがちなテンプレの予感になんだ…
そんな僕を余所に、女性陣がファンシーなお店に飲み込まれていきます。
「ユーマさん、ほらっ!早く来て!」
あぁ、メアリ。ダメだよ。引っ張らないでおくれ。僕のテンプレセンサーが警報を鳴らしまくってるんだ…
「あらぁ!イケめーん!メアリちゃんのお友達かしらぁ?」
あぁ…絶対ダメなやつだ。
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