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第ニ章 ガルドの街
第39話
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僕です。
チャレンジしてみたものの、どうにも上手くいかなくてモヤモヤしちゃう事ってありますよね?
僕は今、宿の裏手でむさ苦しいオッさん相手に頭を悩ませています。誰か助けて?
え?いや、違います後始末の方です。
気を失ったオッさんの扱いってどうしよう…
「オラっ!さっさと決めやがれ」
僕のシャツを掴みながら凄むケビン。
ここで暴れてもマーサさんに迷惑がかかるだけなので外でオハナシしようと思います。
「マーサさーん。ちょっと宿の裏庭借りますね。
ほら、ここじゃ宿の迷惑だからそっちへ移りましょう」
「女の前で恥かきたくねぇってか?いいだろう。きっちり落とし前つけさせるからな?」
僕の言葉を勘違いしたらしいケビンは、ニヤつきながらも移動する事を受け入れます。
残りの2人と僕を、囲みながらシアに一声。
「おぅ!ネェちゃん。このガキと話着けてくるからよ。俺達のカッコいいとこ見せらんねぇのは残念だが、その後たっぷりいい思いさせてやるからよぉ!楽しみに待ってな!」
「ほぅ!それは期待大じゃの!大人しく待っておるゆえ我を楽しませるのじゃぞ!」
….ちょっとハァハァしてるし
「あっはっは!もうその気じゃねぇか!じゃあ、後でなっ!」
すっかりシアを手に入れたつもりだね。なんなら熨斗付きであげちゃおうかな?
『そんな事されたら我おかしくなっちゃう!』
『…要らん事言うなし』
どう言う訳か、視線でシアと会話が成立しました。ちょっとイラっとしたのは言うまでもないです。
僕達が裏庭に向かった後、こんな会話があったそうで。
「ねぇ、シアさん!?ユーマさん連れて行かれちゃいましたよっ!?
シアさん護衛じゃなかったんですか?ケビンさん達ウチの常連さんだけど、噂だと本当に強い冒険者さんって…」
「我は護衛じゃがの、ユーマ様は我よりも強いのじゃよ」
「そうよメアリ。何にも心配必要ないから…あ、いや、むしろやり過ぎないか心配だわ…」
「ネル様よ、ユーマ様はきっと上手い事なさるじゃろうから大丈夫じゃて」
「…だといいんだけどねー」
「お2人とも凄い信頼されてるんですねっ!」
「メアリ、私達は自分の仕事するのが優先よ?
さぁ、先に机と椅子を並べ直しなさい?シアさんもお食事冷める前に召し上がって?ユーマさんの分は後で作り直して温かいのをお出ししますから」
「えっ?ママまで….どうして?」
「あらあら、どうしてかしらね?メアリには内緒よっ」
さて、裏庭にやって来ました。
ケビン達は僕を背後から突き飛ばします。不意打ちとかやると思ってたけどさ。
「さて、とりあえずそこで土下座しろよ?生意気言ってすいませんでしたってな!
女の前でやるのは男の情けで勘弁してやったんだ。精々心を込めて頭下げるんだなっ!」
なんか僕が詫びるもんだって勘違いしてるよね。
「は?土下座?するわけないじゃん。なんか勘違いしてるみたいだから教えてあげるよ。そっちが詫び入れても見逃すつもりないから」
「それこそ、は?だろうが!そもそもテメェみたいなひよっ子が意気がっていい相手じゃねぇぞ?
俺達はここガルドの冒険者でも5本の指に入るパーティーなんだぜ?
今ならまだ素直に詫びるだけで許してやろうかと思ってたけどな、その減らず口二度と叩けない様に教育してやらぁ!」
そう言いながらケビンは僕の顔目掛けて爪先蹴りをしてきました。
さすがにそれは痛いからヤダ。
僕はとりあえず魔力腕でケビンの蹴りを受け止めました。
僕を舐めてかかっていたケビンには、それがかなりの驚きだったみたいで、一瞬身体を強張らせます。
その隙に逆の手でケビンの軸足を払い、彼の体勢を崩すと同時にこちらが立ち上がる事ができました。
「ぐあっ!」
尻餅をついたケビンに、すかさず追撃の魔法を当ててやりますか。
僕は魔力で宙にシャボン玉の様な球体をつくると、それをケビンに向けて発射します。球体はケビンの頭を包み込みました。
「うぉっ!なんだ?何しやがった?」
「暴れたり叫んだりしない方がいいと思うよ?」
「クソっ!なんだ?…うっ、く、苦しい?息が、息がで、きな…」
球体は外気を遮断する不透膜となり、ケビンは白目を剥いて意識を飛ばしました。
あ、解除しとかないと窒息しちゃうね。
「なんだテメェ?ケビンに何しやがった?まさか毒か!?」
いやまぁ、二酸化炭素も毒って言えば毒だけど、今のはどちらかといえば酸素欠乏じゃないかな?わかんないけどさ。
「クッソ!ケビンを殺りやがった!許さねぇ!」
…いや、死んでないから。
「ケビンの仇!」
ラルと呼ばれた男が蹴りかかってきました。しかもドルグの方も反対側から拳を振るいます。
僕は咄嗟に全身を魔力で強化すると両側からの打撃を受け止めました。
…ん?衝撃らしい衝撃がありません。
2人をみると脚と拳を押さえ蹲っていました。
「ぐわぁぁ…痛ぇ…」
「拳が、拳が砕けた…うぅっ」
軽く強化しただけなのに…弱すぎない?
2人が不憫になって来たので、とりあえずケビンと同じ様に意識を刈り取り、脚と拳に回復を施しておきます。
そんな感じで気絶したおっさん3人の出来上がりです。
でも放置しとくわけにもいかないし、今起こしてもややこしくなりそうだしねぇ…
チャレンジしてみたものの、どうにも上手くいかなくてモヤモヤしちゃう事ってありますよね?
僕は今、宿の裏手でむさ苦しいオッさん相手に頭を悩ませています。誰か助けて?
え?いや、違います後始末の方です。
気を失ったオッさんの扱いってどうしよう…
「オラっ!さっさと決めやがれ」
僕のシャツを掴みながら凄むケビン。
ここで暴れてもマーサさんに迷惑がかかるだけなので外でオハナシしようと思います。
「マーサさーん。ちょっと宿の裏庭借りますね。
ほら、ここじゃ宿の迷惑だからそっちへ移りましょう」
「女の前で恥かきたくねぇってか?いいだろう。きっちり落とし前つけさせるからな?」
僕の言葉を勘違いしたらしいケビンは、ニヤつきながらも移動する事を受け入れます。
残りの2人と僕を、囲みながらシアに一声。
「おぅ!ネェちゃん。このガキと話着けてくるからよ。俺達のカッコいいとこ見せらんねぇのは残念だが、その後たっぷりいい思いさせてやるからよぉ!楽しみに待ってな!」
「ほぅ!それは期待大じゃの!大人しく待っておるゆえ我を楽しませるのじゃぞ!」
….ちょっとハァハァしてるし
「あっはっは!もうその気じゃねぇか!じゃあ、後でなっ!」
すっかりシアを手に入れたつもりだね。なんなら熨斗付きであげちゃおうかな?
『そんな事されたら我おかしくなっちゃう!』
『…要らん事言うなし』
どう言う訳か、視線でシアと会話が成立しました。ちょっとイラっとしたのは言うまでもないです。
僕達が裏庭に向かった後、こんな会話があったそうで。
「ねぇ、シアさん!?ユーマさん連れて行かれちゃいましたよっ!?
シアさん護衛じゃなかったんですか?ケビンさん達ウチの常連さんだけど、噂だと本当に強い冒険者さんって…」
「我は護衛じゃがの、ユーマ様は我よりも強いのじゃよ」
「そうよメアリ。何にも心配必要ないから…あ、いや、むしろやり過ぎないか心配だわ…」
「ネル様よ、ユーマ様はきっと上手い事なさるじゃろうから大丈夫じゃて」
「…だといいんだけどねー」
「お2人とも凄い信頼されてるんですねっ!」
「メアリ、私達は自分の仕事するのが優先よ?
さぁ、先に机と椅子を並べ直しなさい?シアさんもお食事冷める前に召し上がって?ユーマさんの分は後で作り直して温かいのをお出ししますから」
「えっ?ママまで….どうして?」
「あらあら、どうしてかしらね?メアリには内緒よっ」
さて、裏庭にやって来ました。
ケビン達は僕を背後から突き飛ばします。不意打ちとかやると思ってたけどさ。
「さて、とりあえずそこで土下座しろよ?生意気言ってすいませんでしたってな!
女の前でやるのは男の情けで勘弁してやったんだ。精々心を込めて頭下げるんだなっ!」
なんか僕が詫びるもんだって勘違いしてるよね。
「は?土下座?するわけないじゃん。なんか勘違いしてるみたいだから教えてあげるよ。そっちが詫び入れても見逃すつもりないから」
「それこそ、は?だろうが!そもそもテメェみたいなひよっ子が意気がっていい相手じゃねぇぞ?
俺達はここガルドの冒険者でも5本の指に入るパーティーなんだぜ?
今ならまだ素直に詫びるだけで許してやろうかと思ってたけどな、その減らず口二度と叩けない様に教育してやらぁ!」
そう言いながらケビンは僕の顔目掛けて爪先蹴りをしてきました。
さすがにそれは痛いからヤダ。
僕はとりあえず魔力腕でケビンの蹴りを受け止めました。
僕を舐めてかかっていたケビンには、それがかなりの驚きだったみたいで、一瞬身体を強張らせます。
その隙に逆の手でケビンの軸足を払い、彼の体勢を崩すと同時にこちらが立ち上がる事ができました。
「ぐあっ!」
尻餅をついたケビンに、すかさず追撃の魔法を当ててやりますか。
僕は魔力で宙にシャボン玉の様な球体をつくると、それをケビンに向けて発射します。球体はケビンの頭を包み込みました。
「うぉっ!なんだ?何しやがった?」
「暴れたり叫んだりしない方がいいと思うよ?」
「クソっ!なんだ?…うっ、く、苦しい?息が、息がで、きな…」
球体は外気を遮断する不透膜となり、ケビンは白目を剥いて意識を飛ばしました。
あ、解除しとかないと窒息しちゃうね。
「なんだテメェ?ケビンに何しやがった?まさか毒か!?」
いやまぁ、二酸化炭素も毒って言えば毒だけど、今のはどちらかといえば酸素欠乏じゃないかな?わかんないけどさ。
「クッソ!ケビンを殺りやがった!許さねぇ!」
…いや、死んでないから。
「ケビンの仇!」
ラルと呼ばれた男が蹴りかかってきました。しかもドルグの方も反対側から拳を振るいます。
僕は咄嗟に全身を魔力で強化すると両側からの打撃を受け止めました。
…ん?衝撃らしい衝撃がありません。
2人をみると脚と拳を押さえ蹲っていました。
「ぐわぁぁ…痛ぇ…」
「拳が、拳が砕けた…うぅっ」
軽く強化しただけなのに…弱すぎない?
2人が不憫になって来たので、とりあえずケビンと同じ様に意識を刈り取り、脚と拳に回復を施しておきます。
そんな感じで気絶したおっさん3人の出来上がりです。
でも放置しとくわけにもいかないし、今起こしてもややこしくなりそうだしねぇ…
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