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第一章 異世界に来ちゃいました
第25話
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ぴょんた起爆の原因になったのは、森に残された弓オーク達だったみたいです。
多分指揮オークの先程の絶叫を聞いた結果、加勢のためか、はたまた救出のためか、それはわからないけど森を出る判断をしたんだろうね。
まぁその行動によって、指揮オークは今、絶対絶命の状況になってるんだけど。
剣を落とし無様な姿を晒した指揮オークは、流石に自分の敗けを理解したせいか抵抗する気力すらないようです。今は両腕を後ろ手に縛られて項垂れています。
万一暴れられても迷惑なので、念の為銀にも見張って貰ってるけど。
「ネル、オークって会話は出来るの?」
「一応話すことはできるわよ。理解出来るかは別にして」
「どういう事?」
「さっきも言ったじゃない。こいつらは食欲と性欲だけで生きてるって。
仮に会話出来たって碌な事言わな…って、まさかあんた、こいつをテイムする気じゃないでしょうね!?絶対ダメよ!」
もちろんそんなつもりは毛頭ありません。
「あーいや、こいつ武人っぽいと思わない?今どんな気持ちなのかなって思っただけ」
「ふーん、それならいいけど。私にはそういうのは全然わかんないわね」
『ネル様、それがしも我が殿の考えに同意するでござるよ』
武人気質の銀もそんな感じがするみたいです。
「とりあえず、テイムは無しで会話だけ出来るか試してみるよ」
「あんたも物好きねぇ…好きなようにしなさい」
ネルの了解も貰えたと言う事で、魔力を指揮オークに向けて投げてみる。ん、繋がったっぽい。
『グゥゥ、屈辱ダ。ハヤク殺セ!』
「屈辱って言う程度のプライドはあるんだ?」
『セメテ一太刀クレテヤレテオレバ…』
やっぱり反応は武人っぽいみたいだ。片言で凄く聴き取りづらいのは、あまり賢くないからかな。
「そんなに悔しがる事でもないと思うんだけどなぁ」
『キサマ二何ガワカル!食ウヨリモ、犯スヨリモ、戦サ場デ剣ヲ振ルウ事コソ我ガ最上ノ歓ビ!
敗ケテナオ生カサレルナド、屈辱デシカナイワ!サァ殺セ!コレ以上語ル口ハナイ!』
まぁ勿論生かして解放する選択肢なんて、検討の余地もないわけで。
ただ、最初の段階で撤退しなかった理由が気になっただけなんだよね。
「ネル、やっぱり確認して正解だと思う。コイツただの戦闘狂だよ。
もし背後に事情があったらややこしいなぁって思ってたから」
「ふーん…それってどういう事なの?」
「いやさぁ、仮になんか特別な事情があって攻めてきたんなら、その理由によってはまた別の問題が起きるかもしれないから面倒だなぁって思ったんだ。
例えば、住処を移動しなきゃいけない何かが起こったとかね。物凄く強い敵が攻めて来て生活圏が脅かされてるみたいな」
「あー!なるほどね。そういう事か。で、コイツは襲撃と戦闘自体が目的だったって話なのね?」
さすがネル。やっぱり頭いいんだよなぁって思う。
「でも、なんで武人っぽいとか思ったわけ?オークの考えなんて普通わかんないと思うんだけど」
「ほら、最初にぴょんたでかなり被害出てたでしょ?
もし、やむを得ない事情とか、単純に食欲・性欲で攻めて来たんならあの時点で逃げると思うんだよね。
無理に攻めても得るモノとのバランスが悪過ぎじゃない?でもコイツは怪我を押してまで攻めて来たからさ」
「だから戦闘自体が目的かもって事か!なるほどね…
私さぁ、ユーマって、もしかしたら、ただの馬鹿なのかと思ってちょっと心配してたのよね、実は。何回言っても非常識な事ばっかりするし。
けどちょっとだけ見直したわ」
…なにげに酷いこと言われたし
「ねぇ、ネル?流石に酷いんじゃない?ちょっとムカってしたから、このオークの最期の食事にしてあげようか?」
「ひぃっ!冗談よ、冗談!そんな事思ってないからっ!ね?だからその手をワキワキさせるのやめてっ?やーだー!ユーマの目が怖いー」
「まてこらー!逃げるなっ!」
「きゃー!やーだー!にーげーるー!」
まぁ、こんなやり取りも楽しいよね!無事に襲撃も乗り切ったんだしさ!
その後。
『…オレハ、コンナヤツラニ敗ケタノカ…』
『コレもまた敗者の不条理でござるよ。追って沙汰を下す故、甘んじて耐えておれ』
『…クッ、屈辱スギル。コノヨウナ最期トハ…』
というやり取りがあったらしいです。
結局、ネルと楽しい追いかけっこをした後、指揮オークの処理をしました。
僕達がはしゃいでる間に、銀と交流していたらしく最期の介錯は銀がするという事に。
『セメテ最期ハ、銀殿ニ介錯シテ貰エヌカ?キサマニトドメヲ任セテハ死ヌニ死ニキレヌ』
「…銀が良ければ構わないけど」
ちょっとムカつくけど、まぁ今更だしいっか。
「銀、任せるけどいいよね?」
『もちろんでござる。咎人の始末、むしろ我が殿のお手を煩わせる価値はござらん。それがしが我が殿の剣となりましょうぞ!』
おぉ!なんかカッコいい!
『では参る!次に産まれる時は安寧にせよ!』
そう叫ぶと、銀は指揮オークの喉に牙を立て一息に咬みちぎります。瞬間、喉元から大量に血が流れ、指揮オークの目から光が失われていくのが見てとれました。
『殿、終わりましてござる』
「御苦労様、始末は後にして少し休もうか」
こうしてオーク襲撃事件は、無事幕を下ろしたんだけどねぇ…
多分指揮オークの先程の絶叫を聞いた結果、加勢のためか、はたまた救出のためか、それはわからないけど森を出る判断をしたんだろうね。
まぁその行動によって、指揮オークは今、絶対絶命の状況になってるんだけど。
剣を落とし無様な姿を晒した指揮オークは、流石に自分の敗けを理解したせいか抵抗する気力すらないようです。今は両腕を後ろ手に縛られて項垂れています。
万一暴れられても迷惑なので、念の為銀にも見張って貰ってるけど。
「ネル、オークって会話は出来るの?」
「一応話すことはできるわよ。理解出来るかは別にして」
「どういう事?」
「さっきも言ったじゃない。こいつらは食欲と性欲だけで生きてるって。
仮に会話出来たって碌な事言わな…って、まさかあんた、こいつをテイムする気じゃないでしょうね!?絶対ダメよ!」
もちろんそんなつもりは毛頭ありません。
「あーいや、こいつ武人っぽいと思わない?今どんな気持ちなのかなって思っただけ」
「ふーん、それならいいけど。私にはそういうのは全然わかんないわね」
『ネル様、それがしも我が殿の考えに同意するでござるよ』
武人気質の銀もそんな感じがするみたいです。
「とりあえず、テイムは無しで会話だけ出来るか試してみるよ」
「あんたも物好きねぇ…好きなようにしなさい」
ネルの了解も貰えたと言う事で、魔力を指揮オークに向けて投げてみる。ん、繋がったっぽい。
『グゥゥ、屈辱ダ。ハヤク殺セ!』
「屈辱って言う程度のプライドはあるんだ?」
『セメテ一太刀クレテヤレテオレバ…』
やっぱり反応は武人っぽいみたいだ。片言で凄く聴き取りづらいのは、あまり賢くないからかな。
「そんなに悔しがる事でもないと思うんだけどなぁ」
『キサマ二何ガワカル!食ウヨリモ、犯スヨリモ、戦サ場デ剣ヲ振ルウ事コソ我ガ最上ノ歓ビ!
敗ケテナオ生カサレルナド、屈辱デシカナイワ!サァ殺セ!コレ以上語ル口ハナイ!』
まぁ勿論生かして解放する選択肢なんて、検討の余地もないわけで。
ただ、最初の段階で撤退しなかった理由が気になっただけなんだよね。
「ネル、やっぱり確認して正解だと思う。コイツただの戦闘狂だよ。
もし背後に事情があったらややこしいなぁって思ってたから」
「ふーん…それってどういう事なの?」
「いやさぁ、仮になんか特別な事情があって攻めてきたんなら、その理由によってはまた別の問題が起きるかもしれないから面倒だなぁって思ったんだ。
例えば、住処を移動しなきゃいけない何かが起こったとかね。物凄く強い敵が攻めて来て生活圏が脅かされてるみたいな」
「あー!なるほどね。そういう事か。で、コイツは襲撃と戦闘自体が目的だったって話なのね?」
さすがネル。やっぱり頭いいんだよなぁって思う。
「でも、なんで武人っぽいとか思ったわけ?オークの考えなんて普通わかんないと思うんだけど」
「ほら、最初にぴょんたでかなり被害出てたでしょ?
もし、やむを得ない事情とか、単純に食欲・性欲で攻めて来たんならあの時点で逃げると思うんだよね。
無理に攻めても得るモノとのバランスが悪過ぎじゃない?でもコイツは怪我を押してまで攻めて来たからさ」
「だから戦闘自体が目的かもって事か!なるほどね…
私さぁ、ユーマって、もしかしたら、ただの馬鹿なのかと思ってちょっと心配してたのよね、実は。何回言っても非常識な事ばっかりするし。
けどちょっとだけ見直したわ」
…なにげに酷いこと言われたし
「ねぇ、ネル?流石に酷いんじゃない?ちょっとムカってしたから、このオークの最期の食事にしてあげようか?」
「ひぃっ!冗談よ、冗談!そんな事思ってないからっ!ね?だからその手をワキワキさせるのやめてっ?やーだー!ユーマの目が怖いー」
「まてこらー!逃げるなっ!」
「きゃー!やーだー!にーげーるー!」
まぁ、こんなやり取りも楽しいよね!無事に襲撃も乗り切ったんだしさ!
その後。
『…オレハ、コンナヤツラニ敗ケタノカ…』
『コレもまた敗者の不条理でござるよ。追って沙汰を下す故、甘んじて耐えておれ』
『…クッ、屈辱スギル。コノヨウナ最期トハ…』
というやり取りがあったらしいです。
結局、ネルと楽しい追いかけっこをした後、指揮オークの処理をしました。
僕達がはしゃいでる間に、銀と交流していたらしく最期の介錯は銀がするという事に。
『セメテ最期ハ、銀殿ニ介錯シテ貰エヌカ?キサマニトドメヲ任セテハ死ヌニ死ニキレヌ』
「…銀が良ければ構わないけど」
ちょっとムカつくけど、まぁ今更だしいっか。
「銀、任せるけどいいよね?」
『もちろんでござる。咎人の始末、むしろ我が殿のお手を煩わせる価値はござらん。それがしが我が殿の剣となりましょうぞ!』
おぉ!なんかカッコいい!
『では参る!次に産まれる時は安寧にせよ!』
そう叫ぶと、銀は指揮オークの喉に牙を立て一息に咬みちぎります。瞬間、喉元から大量に血が流れ、指揮オークの目から光が失われていくのが見てとれました。
『殿、終わりましてござる』
「御苦労様、始末は後にして少し休もうか」
こうしてオーク襲撃事件は、無事幕を下ろしたんだけどねぇ…
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