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第一章 異世界に来ちゃいました
第22話
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僕です。
さっきタオルを被せたシアの上に、風羽花が止まってました。
シアはいつ帰って来るのでしょうか。それまでは忘れておこうと思っています。
『殿!少々よろしいでござるか?報告したい事が』
「どうしたの?銀」
僕達がシアと朝風呂している間に、配下狼を連れて周辺の哨戒をしてくれたいた銀が、戻って早々声をかけてきました。
『周辺の森を探索がてら巡っておりました折、牙がこの様なものを発見しました。ご覧下さい』
そう言うと、控えていた配下狼の1匹が薄汚いボロ切れと、壊れた弓らしい物を咥えてきました。
2つを僕の足元に置くと、サッと頭を下げて元の位置に戻ります。結構賢い。
「何これ?ゴミ?…いや、服?こっちは弓か」
『実はこの2つから、オークの体臭が匂うのでござる。しかもボロ切れからはかなり強く匂いまする。恐らくここ数時間内に残されたものと』
「え?まじ?って事は今朝早くにこの近くにオークが来てたって事だよね?」
「はっ!それがしもその様に思いまして、そこを中心に付近を探索したところ、そこかしこに連中が通ったと思われるような痕跡を発見したでござる。
足跡も少数残っておりましたし、枝を折ったり、藪を切り開いた跡も奥に続いておりましたゆえ、まずは殿にご報告をと』
銀達マジ優秀。
この辺りは銀達のナワバリで、オークはこれまで数回狩った事があるだけなんだって。しかも、集団ではなく単体でいたところにしか遭遇してなかったらしい。
それが今回は、少なく見積もっても10体は下らない集団のようだ。
「オークがシアを狙ってるって事?」
『いえ、それがしもここが水竜の棲家とは存じておりませなんだ。ですからそれは考えにくいかと。
むしろ偶然近くまで来た折に、我々ないし我が殿の館を見つけた為に、体制を整えてから襲撃をかけてくる可能性を考えてござる』
…すごいな銀。なんとなく戦国時代の忍者を想像しちゃう。
銀、狼、忍者、戦国…あ、いや何でもないです。
「銀、ありがとう。もしかしたらオークの群れの襲撃の可能性があるかもしれないって頭に置いとくよ。
じゃあ申し訳ないけど、もう一度周辺の哨戒をお願いするね。特にオークの痕跡があった方向を重点的に、あとは森から見て拠点を攻撃しやすそうな場所も併せて探してみて」
『承知でござる!者共ついて参れ!』
おぉ!カッコいいぞ。頼りになりそうな雰囲気してる。
僕がずっと警戒してても多分時間のムダにしかならないから、とりあえず役に立ちそうなものでも考えてみようかな。
「…という事がありまして」
「なるほどね。確かにオークはやっかいだわ。ゴブリンなんかよりも体は大きいし力も強い、しかも武器や戦術もそれなりに使いこなすから。大集団になると、軍隊レベルでも結構苦労するみたい」
「そうだよね!わかって貰えて良かった!」
「は?何言ってくれちゃってんの?それとこれとは別よ、べ、つ!」
…はい。改めまして僕です。
もう何度目だろう正座なう。
だってねぇ…オーク危ないじゃん。みんなを守らないといけないからさぁ。
今度は何をやらかした?とか言わないで下さい。
…はい。ごめんなさい。やらかしました。
えーと…ちょっとしたアレです。危険物。あ、まぁ、そのですね…わりと物騒な罠的なやつをですね…
あぁもう!地雷的な奴を作りました!
ごめんなさい。
簡単に説明します。
仕組みは単純なんですよね。決めたラインを越えたものに対して自動で子弾をばら撒く弾を打ち上げる感じ。
まずは木材を円筒上状に加工します。その中には魔力で加工して鋭い棘にした石を放射状に並べたものを重ねて詰めておきます。
中心に、上に移動したのを感知して強烈に爆発する魔法を込めた木材を仕込みます。
円筒の底には飛び跳ねる効果の魔力を込めた板を貼り付けて、地面に引いた魔力のラインに連動させます。
たったこれだけ。簡単でしょ?
「んなわけあるかー!!
何よそのわけわかんない効果の魔力?そんなのみたことないわっ!もっと普通な事しなさいよっ!」
「だって出来たんだもん」
「…非常識じゃなくて異常」
…異常ってヒドイ
「まぁ、前からわかってた事だから今更か。いつかまともになるかもしれない位には思ってあげる」
「まともになるって…」
「あー、気にせずやりなさい?もちろん表に出せるかどうかの判断は私がするから、報告だけはしなさい?聞いてないモノが後でわかったら…」
「わかった、ら…?」
「ちょきーん。または、ぷちっ」
「ひぃっ!」
怖い怖い怖いっ!お願いだからベタ一色の目で見ないで!
「コレは最終警告である。一切の例外を認めない」
「ひゃいっ!し、承知しましたー!」
ネルはそう告げると冷たい目線を消してこう告げました。
「せっかく作ったんだから、思い切ってやっちゃいなさい!
オークなんて所詮、性欲と食欲だけで生きてる害獣なんだから。私達に手を出す愚かさを、その身で味わうといいわ!」
超攻撃的でした…
さっきタオルを被せたシアの上に、風羽花が止まってました。
シアはいつ帰って来るのでしょうか。それまでは忘れておこうと思っています。
『殿!少々よろしいでござるか?報告したい事が』
「どうしたの?銀」
僕達がシアと朝風呂している間に、配下狼を連れて周辺の哨戒をしてくれたいた銀が、戻って早々声をかけてきました。
『周辺の森を探索がてら巡っておりました折、牙がこの様なものを発見しました。ご覧下さい』
そう言うと、控えていた配下狼の1匹が薄汚いボロ切れと、壊れた弓らしい物を咥えてきました。
2つを僕の足元に置くと、サッと頭を下げて元の位置に戻ります。結構賢い。
「何これ?ゴミ?…いや、服?こっちは弓か」
『実はこの2つから、オークの体臭が匂うのでござる。しかもボロ切れからはかなり強く匂いまする。恐らくここ数時間内に残されたものと』
「え?まじ?って事は今朝早くにこの近くにオークが来てたって事だよね?」
「はっ!それがしもその様に思いまして、そこを中心に付近を探索したところ、そこかしこに連中が通ったと思われるような痕跡を発見したでござる。
足跡も少数残っておりましたし、枝を折ったり、藪を切り開いた跡も奥に続いておりましたゆえ、まずは殿にご報告をと』
銀達マジ優秀。
この辺りは銀達のナワバリで、オークはこれまで数回狩った事があるだけなんだって。しかも、集団ではなく単体でいたところにしか遭遇してなかったらしい。
それが今回は、少なく見積もっても10体は下らない集団のようだ。
「オークがシアを狙ってるって事?」
『いえ、それがしもここが水竜の棲家とは存じておりませなんだ。ですからそれは考えにくいかと。
むしろ偶然近くまで来た折に、我々ないし我が殿の館を見つけた為に、体制を整えてから襲撃をかけてくる可能性を考えてござる』
…すごいな銀。なんとなく戦国時代の忍者を想像しちゃう。
銀、狼、忍者、戦国…あ、いや何でもないです。
「銀、ありがとう。もしかしたらオークの群れの襲撃の可能性があるかもしれないって頭に置いとくよ。
じゃあ申し訳ないけど、もう一度周辺の哨戒をお願いするね。特にオークの痕跡があった方向を重点的に、あとは森から見て拠点を攻撃しやすそうな場所も併せて探してみて」
『承知でござる!者共ついて参れ!』
おぉ!カッコいいぞ。頼りになりそうな雰囲気してる。
僕がずっと警戒してても多分時間のムダにしかならないから、とりあえず役に立ちそうなものでも考えてみようかな。
「…という事がありまして」
「なるほどね。確かにオークはやっかいだわ。ゴブリンなんかよりも体は大きいし力も強い、しかも武器や戦術もそれなりに使いこなすから。大集団になると、軍隊レベルでも結構苦労するみたい」
「そうだよね!わかって貰えて良かった!」
「は?何言ってくれちゃってんの?それとこれとは別よ、べ、つ!」
…はい。改めまして僕です。
もう何度目だろう正座なう。
だってねぇ…オーク危ないじゃん。みんなを守らないといけないからさぁ。
今度は何をやらかした?とか言わないで下さい。
…はい。ごめんなさい。やらかしました。
えーと…ちょっとしたアレです。危険物。あ、まぁ、そのですね…わりと物騒な罠的なやつをですね…
あぁもう!地雷的な奴を作りました!
ごめんなさい。
簡単に説明します。
仕組みは単純なんですよね。決めたラインを越えたものに対して自動で子弾をばら撒く弾を打ち上げる感じ。
まずは木材を円筒上状に加工します。その中には魔力で加工して鋭い棘にした石を放射状に並べたものを重ねて詰めておきます。
中心に、上に移動したのを感知して強烈に爆発する魔法を込めた木材を仕込みます。
円筒の底には飛び跳ねる効果の魔力を込めた板を貼り付けて、地面に引いた魔力のラインに連動させます。
たったこれだけ。簡単でしょ?
「んなわけあるかー!!
何よそのわけわかんない効果の魔力?そんなのみたことないわっ!もっと普通な事しなさいよっ!」
「だって出来たんだもん」
「…非常識じゃなくて異常」
…異常ってヒドイ
「まぁ、前からわかってた事だから今更か。いつかまともになるかもしれない位には思ってあげる」
「まともになるって…」
「あー、気にせずやりなさい?もちろん表に出せるかどうかの判断は私がするから、報告だけはしなさい?聞いてないモノが後でわかったら…」
「わかった、ら…?」
「ちょきーん。または、ぷちっ」
「ひぃっ!」
怖い怖い怖いっ!お願いだからベタ一色の目で見ないで!
「コレは最終警告である。一切の例外を認めない」
「ひゃいっ!し、承知しましたー!」
ネルはそう告げると冷たい目線を消してこう告げました。
「せっかく作ったんだから、思い切ってやっちゃいなさい!
オークなんて所詮、性欲と食欲だけで生きてる害獣なんだから。私達に手を出す愚かさを、その身で味わうといいわ!」
超攻撃的でした…
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