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第一章 異世界に来ちゃいました
第21話
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「それで、おぬしはユーマと申すのじゃな?我は水竜ルーテシアと呼ばれておるものじゃ。
それにしてもこの、湯に浸かるというのは初めての経験なのじゃが、ほんに良いものじゃなぁ…すっかり気に入ったわ」
入湯の最初の衝撃から帰って来たヌシ様から、ここで初めて名前を聞く事になりました。
「そうおっしゃって頂けて嬉しいです。ルーテシア様」
「そうじゃ!それよ!我もネル殿の様に呼んでは貰えぬじゃろうか?こうして話す人の子など、最近では全く居らぬし」
「そうなんですか?少し恐れ多いですが、それでしたら「シア様」とお呼びさせて頂いてもよろしいですか?」
「ユーマよ、おぬしはネル殿を呼び捨てておるではないか。我もそうして欲しいものよ。そして言葉遣いもじゃ。
もうこうして裸の付き合いの仲ではないか。砕けてよいのじゃ」
…いや、そんな事言われてもねぇ。
「そ、そうですか…あー、いや、急に言われてすぐにはなかなか…それでもいいかな?シア?」
「それそれ!よいのう!気に入ったのじゃ!ネル殿もどうかシアと呼んではいただけまいか?」
「いいわよ!シア!」
「くふぅ!なんじゃろうなぁ…この感覚は!ほんに心地よいのじゃよ」
今までは畏怖される事はあっても、きっと砕けて話せる様な相手が居なかったんだろうなぁ。
美人が嬉しそうな表情をしてると、さらに綺麗に見えるんだね。この表情のパンチ力は、ネルのデレ顔に匹敵するよ。
「あんたねぇ…何恥ずかしい事考えてるわけ?」
…おうふっ
「それでユーマよ? ぬしらはいつまで居れるのじゃ?
なんじゃったらここに住もうてしまっても構わぬぞ?せっかくこうして近くにもなれたわけじゃし」
「一応今日はこの辺りで、骨休めを兼ねてゆっくりさせてもらいたいな。それで明日の朝出発しようと思ってる」
「そのように慌てずとも、もう少しのんびりしてはどうじゃ?ここは静かで良い場所であろう?」
シアは僕達としばらく過ごしたいのか…
確かに気持ちはわかるんだよね。本当にいい場所だと思うし、シアとも親しくなれた様に思うから。
「ねぇシア、あなたの気持ちはわかるわ。私も貴女とはもっと話もしたいし」
「じゃったら…」
「でもね、私達やらなくちゃいけない事があるの。どうしても旅をしないと行けないわ。
だからここに住む日が来るのは、どれだけかかるかわからないけど全てが片付いた後。シアは竜だから何年でも待てるかもしれないけど」
「そ、そんなにも先じゃとは…あぁ、我の風呂が…」
…ん?あ、ネルも気付いたみたい。
「は?風呂?…シア?アンタまさかお風呂入りたいってだけで引き止めよとしたわけ?」
「え?あ、いや、えーと…はい」
「…せっかく私がこう、ちょっとカッコいい事いったのに…」
「ネ、ネル殿?」
あ、ネルがぷるぷるしてる。
「くぁーっ!このアホトカゲー!!」
「はぅぁっ!?」
「アンタもユーマと一緒か!私のシリアスに恨みでもあんのかっ!?
なんでアンタらはいつもいーっつも私のカッコいい場面に限って締まらない事ばっかり言うのよ!」
…巻き込まれ事故発生。
「だいたいねぇ、アンタら覚えてる?私って女神よ?め、が、み、さま!
もっとねぇ、セリフ一つ大事に扱いなさいよっ!アンタらのせいで私まで締まらないキャラっぽくなってんじゃないのさー!」
…いや、締まらないのは元々あなたもポンコツうっかりキャラだからです。
「ユーマ?ちょん切るわよ?丸聞こえ」
「ひぇっ!?」
ネルの目から、ハイライトがすっぽり抜け落ちています。コワイコワイコワイ…
「そもそもシア?アンタがそんな見た目してるクセに、アホな事言うのが悪い。
なんならその首キュッって結んであげましょうか?もうちょっと考えて発言しなさいよ!ダメトカゲっ!」
「ふあっ!?…あ、イイっ…」
「はっ?何?なんで?え、まさかアンタ変態?」
「はぅっ!! 」
…ビクンビクンしてる
シアまさかの昇天です。ネルに罵声を浴びせられて、シアはイケナイ世界の扉を開いてしまったみたい。
シアがモザイク処理が必要な表情で、たまに痙攣しながら湯船に浮いています。
そのうち帰って来ると思うので、放置しようと思います。竜なのできっと湯あたりとかも大丈夫だろうし。
「ねぇユーマ?なんなのあれ?」
「いや、なんなのって聞かれたらど変態?」
「そ、そうね。聞いた私が悪かったわ。ふーちゃんの情操教育的にも良くないから、しばらく放置しときましょ?」
「うん。それについては全面的に賛成。でも、さすがにあのままだと見た目に良くないから後でタオルでもかけておくよ」
「そうしてくれる?はぁ…ユーマもちょっと反省しなさいよねっ?私だってカッコいいとこ見せたいんだから…」
…いや、僕にシリアス耐性がないだけです。あと、ネルもウッカリ属性強いから。
「まぁいいわ!アレは見なかった事にしましょ!朝からサッパリしたし。今からどうしよっか?」
「切り替え早いねぇ…まぁいいか!」
「…あなたも大概よ?」
色々と想像を超えてきたシアにはかなり驚かされた僕達でしたが、2人とも割と神経は太いみたいです。
現状を棚上げして通常営業といきますか。
それにしてもこの、湯に浸かるというのは初めての経験なのじゃが、ほんに良いものじゃなぁ…すっかり気に入ったわ」
入湯の最初の衝撃から帰って来たヌシ様から、ここで初めて名前を聞く事になりました。
「そうおっしゃって頂けて嬉しいです。ルーテシア様」
「そうじゃ!それよ!我もネル殿の様に呼んでは貰えぬじゃろうか?こうして話す人の子など、最近では全く居らぬし」
「そうなんですか?少し恐れ多いですが、それでしたら「シア様」とお呼びさせて頂いてもよろしいですか?」
「ユーマよ、おぬしはネル殿を呼び捨てておるではないか。我もそうして欲しいものよ。そして言葉遣いもじゃ。
もうこうして裸の付き合いの仲ではないか。砕けてよいのじゃ」
…いや、そんな事言われてもねぇ。
「そ、そうですか…あー、いや、急に言われてすぐにはなかなか…それでもいいかな?シア?」
「それそれ!よいのう!気に入ったのじゃ!ネル殿もどうかシアと呼んではいただけまいか?」
「いいわよ!シア!」
「くふぅ!なんじゃろうなぁ…この感覚は!ほんに心地よいのじゃよ」
今までは畏怖される事はあっても、きっと砕けて話せる様な相手が居なかったんだろうなぁ。
美人が嬉しそうな表情をしてると、さらに綺麗に見えるんだね。この表情のパンチ力は、ネルのデレ顔に匹敵するよ。
「あんたねぇ…何恥ずかしい事考えてるわけ?」
…おうふっ
「それでユーマよ? ぬしらはいつまで居れるのじゃ?
なんじゃったらここに住もうてしまっても構わぬぞ?せっかくこうして近くにもなれたわけじゃし」
「一応今日はこの辺りで、骨休めを兼ねてゆっくりさせてもらいたいな。それで明日の朝出発しようと思ってる」
「そのように慌てずとも、もう少しのんびりしてはどうじゃ?ここは静かで良い場所であろう?」
シアは僕達としばらく過ごしたいのか…
確かに気持ちはわかるんだよね。本当にいい場所だと思うし、シアとも親しくなれた様に思うから。
「ねぇシア、あなたの気持ちはわかるわ。私も貴女とはもっと話もしたいし」
「じゃったら…」
「でもね、私達やらなくちゃいけない事があるの。どうしても旅をしないと行けないわ。
だからここに住む日が来るのは、どれだけかかるかわからないけど全てが片付いた後。シアは竜だから何年でも待てるかもしれないけど」
「そ、そんなにも先じゃとは…あぁ、我の風呂が…」
…ん?あ、ネルも気付いたみたい。
「は?風呂?…シア?アンタまさかお風呂入りたいってだけで引き止めよとしたわけ?」
「え?あ、いや、えーと…はい」
「…せっかく私がこう、ちょっとカッコいい事いったのに…」
「ネ、ネル殿?」
あ、ネルがぷるぷるしてる。
「くぁーっ!このアホトカゲー!!」
「はぅぁっ!?」
「アンタもユーマと一緒か!私のシリアスに恨みでもあんのかっ!?
なんでアンタらはいつもいーっつも私のカッコいい場面に限って締まらない事ばっかり言うのよ!」
…巻き込まれ事故発生。
「だいたいねぇ、アンタら覚えてる?私って女神よ?め、が、み、さま!
もっとねぇ、セリフ一つ大事に扱いなさいよっ!アンタらのせいで私まで締まらないキャラっぽくなってんじゃないのさー!」
…いや、締まらないのは元々あなたもポンコツうっかりキャラだからです。
「ユーマ?ちょん切るわよ?丸聞こえ」
「ひぇっ!?」
ネルの目から、ハイライトがすっぽり抜け落ちています。コワイコワイコワイ…
「そもそもシア?アンタがそんな見た目してるクセに、アホな事言うのが悪い。
なんならその首キュッって結んであげましょうか?もうちょっと考えて発言しなさいよ!ダメトカゲっ!」
「ふあっ!?…あ、イイっ…」
「はっ?何?なんで?え、まさかアンタ変態?」
「はぅっ!! 」
…ビクンビクンしてる
シアまさかの昇天です。ネルに罵声を浴びせられて、シアはイケナイ世界の扉を開いてしまったみたい。
シアがモザイク処理が必要な表情で、たまに痙攣しながら湯船に浮いています。
そのうち帰って来ると思うので、放置しようと思います。竜なのできっと湯あたりとかも大丈夫だろうし。
「ねぇユーマ?なんなのあれ?」
「いや、なんなのって聞かれたらど変態?」
「そ、そうね。聞いた私が悪かったわ。ふーちゃんの情操教育的にも良くないから、しばらく放置しときましょ?」
「うん。それについては全面的に賛成。でも、さすがにあのままだと見た目に良くないから後でタオルでもかけておくよ」
「そうしてくれる?はぁ…ユーマもちょっと反省しなさいよねっ?私だってカッコいいとこ見せたいんだから…」
…いや、僕にシリアス耐性がないだけです。あと、ネルもウッカリ属性強いから。
「まぁいいわ!アレは見なかった事にしましょ!朝からサッパリしたし。今からどうしよっか?」
「切り替え早いねぇ…まぁいいか!」
「…あなたも大概よ?」
色々と想像を超えてきたシアにはかなり驚かされた僕達でしたが、2人とも割と神経は太いみたいです。
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