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答え合わせ【午後9時〜午後10時】
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晴美はチョークを持ったまま黒板の前から動こうとしないし、アガサはアガサで気が引けて動けないでいる。
「――なんなら、俺がやろうか?」
比嘉はおどけるように言うと、真子のほうへと視線を向ける。彼には前科があるだけに、その視線もいやらしく見えてしまう。
「君は自分の立場を理解したほうがいい」
春日が強めの口調で返すと、比嘉は笑みを浮かべつつ「冗談だよ。冗談」と返した。それが冗談であろうと、そもそもこの状況で冗談を言えるほうがおかしいのだ。
「誰もやらないのであれば私がやろう。別にやましい気持ちがないのであれば、誰でも構わないような気もするがな」
最終的に役割を買って出たのは陸士長だった。異論はないらしく、誰からも異議は唱えられなかった。陸士長は気を失ったままの真子へと歩み寄ると、一応「ちょっと失礼」と声をかけてから、真子の体を調べた。スカートのポケットへと手を突っ込むと口を開く。
「あったぞ――」
SGTを真子のポケットから取り出す陸士長。その後ろで水落がぽつりと「制服のスカートにもポケットってあるんだな」と呟く。
「早速で悪いが共有してしまおう」
春日が自分のSGTを操作しながら陸士長へと歩み寄る。陸士長も真子のSGTを操作する。しばらくすると共有が完了したのであろう。晴美のほうへと向かった春日が、自分のSGTの画面を見せる。そして、頷いた晴美が最後のヒントを付け足した。
ヒント【E】このヒントは本物である。
これで20のヒントが全て出揃った。ここから真相へと迫らねばならない。誰かが固唾を飲む音が聞こえ、それに続くように比嘉が晴美へと言葉を投げる。
「おい、よく見たら【T】のヒントがふたつあるじゃねぇか。どっちかのアルファベットを間違ってんだろ?」
比嘉に言われるがまま、黒板の中から【T】を探す。すると、確かに【T】のアルファベットのヒントだけふたつ存在しているのだ。
「えー、そんなはずはないと思う。うん、やっぱり間違いないわ。元々、ヒント【T】はふたつ存在してる」
ヒント【T】ブービートラップは成人している。
ヒント【T】 本物の【固有ヒント】は全部で5つである。
「順に【A】からアルファベットをたどっていくと【N】と【O】が抜けているな。その代わりに【T】と【U】が入っている。これ――なにか重要な手がかりになりそうだな」
春日は黒板を凝視したまま呟く。順番に【A】から順番にアルファベットが割り振られていたのであれば、どうして【N】と【O】を抜けているのか。そしてなぜ【T】がふたつ存在し、また本来ならば21番目となる【U】が採用されているのか。ここになにかしらの意図が隠されているのかもしれない。
「――なんなら、俺がやろうか?」
比嘉はおどけるように言うと、真子のほうへと視線を向ける。彼には前科があるだけに、その視線もいやらしく見えてしまう。
「君は自分の立場を理解したほうがいい」
春日が強めの口調で返すと、比嘉は笑みを浮かべつつ「冗談だよ。冗談」と返した。それが冗談であろうと、そもそもこの状況で冗談を言えるほうがおかしいのだ。
「誰もやらないのであれば私がやろう。別にやましい気持ちがないのであれば、誰でも構わないような気もするがな」
最終的に役割を買って出たのは陸士長だった。異論はないらしく、誰からも異議は唱えられなかった。陸士長は気を失ったままの真子へと歩み寄ると、一応「ちょっと失礼」と声をかけてから、真子の体を調べた。スカートのポケットへと手を突っ込むと口を開く。
「あったぞ――」
SGTを真子のポケットから取り出す陸士長。その後ろで水落がぽつりと「制服のスカートにもポケットってあるんだな」と呟く。
「早速で悪いが共有してしまおう」
春日が自分のSGTを操作しながら陸士長へと歩み寄る。陸士長も真子のSGTを操作する。しばらくすると共有が完了したのであろう。晴美のほうへと向かった春日が、自分のSGTの画面を見せる。そして、頷いた晴美が最後のヒントを付け足した。
ヒント【E】このヒントは本物である。
これで20のヒントが全て出揃った。ここから真相へと迫らねばならない。誰かが固唾を飲む音が聞こえ、それに続くように比嘉が晴美へと言葉を投げる。
「おい、よく見たら【T】のヒントがふたつあるじゃねぇか。どっちかのアルファベットを間違ってんだろ?」
比嘉に言われるがまま、黒板の中から【T】を探す。すると、確かに【T】のアルファベットのヒントだけふたつ存在しているのだ。
「えー、そんなはずはないと思う。うん、やっぱり間違いないわ。元々、ヒント【T】はふたつ存在してる」
ヒント【T】ブービートラップは成人している。
ヒント【T】 本物の【固有ヒント】は全部で5つである。
「順に【A】からアルファベットをたどっていくと【N】と【O】が抜けているな。その代わりに【T】と【U】が入っている。これ――なにか重要な手がかりになりそうだな」
春日は黒板を凝視したまま呟く。順番に【A】から順番にアルファベットが割り振られていたのであれば、どうして【N】と【O】を抜けているのか。そしてなぜ【T】がふたつ存在し、また本来ならば21番目となる【U】が採用されているのか。ここになにかしらの意図が隠されているのかもしれない。
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