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#2 ぼくとわたしと禁断の数字【プロローグ】
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「あ、安藤と大槻も調子に乗るなよぉ。じ、実は僕のほうがお前達よりも早く分かってたからなぁ。さ、郷野がアベンジャーだってことくらい、分かってたからなぁ! 分かっていながら、あ、あえて黙っていてやったんだ」
自分は何もしていないくせに、常に上から目線。もちろん、彼の言っていることは大半がはったりの大嘘である。何と戦っているのかは分からないが、とにかく他人を下に見ていないと気が済まないという、救いようのない性格。これで他人に好かれるほうが無理である。
「別に昼安藤も大槻も調子になんか乗ってねぇよ。ってか、だったら【糾弾ホームルーム】で発言すりゃいいじゃん。はったり適当にかましてんじゃねぇぞ」
感情がぶれると、言葉遣いが汚くなる。それが真綾であるが、今回ばかりは彼女に拍手を送りたい。むしろ、もっと口汚く罵ってやれ――とさえ思った。しかし、それで怯まないのが星野崎である。もはや捻じ曲がりすぎて、どう矯正していいのかさえ分からない。どんな育て方をしたら、こんな風になってしまうのか知りたいくらい、捻くれに捻くれた性格なのだ。
「だ、誰にものを言ってると思ってるんだ? 大体、なんだその短いスカートは! 制服だって無駄に胸元を晒すような着こなしをしているし、お、お前みたいな風紀を乱すやつ、ママに言いつけたらすぐに退学だぞっ!」
「ならジロジロ見んなや! お前、普段から真綾を見る目がいやらしいんだよ! マジキモい!」
売り言葉に買い言葉。どちらかが大人になれば、こんな言い争いに発展しないのだろうが、星野崎と真綾にそんなものを期待してはならないのだろう。
「じ、自意識過剰にもほどがあるなぁ。ぼ、僕のママは全国にネットワークを持ってるし、お前を退学にすることなんてわけないんだぞ! 僕のママがどこの誰だか知ってるだろう!」
真綾がヒートアップすれば星野崎もヒートアップする。星野崎がヒートアップすれば真綾がヒートアップするわで、もう収集がつかない。こんなチームで大丈夫か。大丈夫だ、問題ない――なんて口が裂けても言えない。
「はぁ? 自分の子どもさえろくに育て上げられないのに、子育て評論家みたいな肩書きでテレビに出てるおばさんでしょう?」
星野崎が上から目線で、他人を見下すような態度を取るのには、母親の存在が大きいからであろう。テレビでは引っ張りだこであり、書籍を出せば必ずやベストセラーという、有名子育て評論家が母親だからこそ、本人も変な勘違いをするのだろう。
自分は何もしていないくせに、常に上から目線。もちろん、彼の言っていることは大半がはったりの大嘘である。何と戦っているのかは分からないが、とにかく他人を下に見ていないと気が済まないという、救いようのない性格。これで他人に好かれるほうが無理である。
「別に昼安藤も大槻も調子になんか乗ってねぇよ。ってか、だったら【糾弾ホームルーム】で発言すりゃいいじゃん。はったり適当にかましてんじゃねぇぞ」
感情がぶれると、言葉遣いが汚くなる。それが真綾であるが、今回ばかりは彼女に拍手を送りたい。むしろ、もっと口汚く罵ってやれ――とさえ思った。しかし、それで怯まないのが星野崎である。もはや捻じ曲がりすぎて、どう矯正していいのかさえ分からない。どんな育て方をしたら、こんな風になってしまうのか知りたいくらい、捻くれに捻くれた性格なのだ。
「だ、誰にものを言ってると思ってるんだ? 大体、なんだその短いスカートは! 制服だって無駄に胸元を晒すような着こなしをしているし、お、お前みたいな風紀を乱すやつ、ママに言いつけたらすぐに退学だぞっ!」
「ならジロジロ見んなや! お前、普段から真綾を見る目がいやらしいんだよ! マジキモい!」
売り言葉に買い言葉。どちらかが大人になれば、こんな言い争いに発展しないのだろうが、星野崎と真綾にそんなものを期待してはならないのだろう。
「じ、自意識過剰にもほどがあるなぁ。ぼ、僕のママは全国にネットワークを持ってるし、お前を退学にすることなんてわけないんだぞ! 僕のママがどこの誰だか知ってるだろう!」
真綾がヒートアップすれば星野崎もヒートアップする。星野崎がヒートアップすれば真綾がヒートアップするわで、もう収集がつかない。こんなチームで大丈夫か。大丈夫だ、問題ない――なんて口が裂けても言えない。
「はぁ? 自分の子どもさえろくに育て上げられないのに、子育て評論家みたいな肩書きでテレビに出てるおばさんでしょう?」
星野崎が上から目線で、他人を見下すような態度を取るのには、母親の存在が大きいからであろう。テレビでは引っ張りだこであり、書籍を出せば必ずやベストセラーという、有名子育て評論家が母親だからこそ、本人も変な勘違いをするのだろう。
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