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#2 ぼくとわたしと禁断の数字【プロローグ】
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「ではぁ、まずAチームからぁ――」
姫乙の采配に従ってしまっている自分達が情けなかった。逆らうこともできず、まるで照らし合わせたかのように、教室の中で3つの集団に分かれた自分達は、まるで洗脳されているのではないかと疑いたくなった。
チーム分けの結果、安藤はCチーム……人数があらかじめ1人少ないチームに割り振られた。そこに割り振られた面々は、そうそうたるメンバーではあるが、やや不安を抱かざるを得ない構成でもあった。
まず、まさか芽衣と同じチームになるとは思わなかった。一応、前回の【糾弾ホームルーム】では、安藤と芽衣がアベンジャーを追い詰めたわけであり、だから戦力を分散されるとばかり思っていた。
続いて、安藤達と同じチームになれたのが嬉しかったのか、どこか安堵したような表情を浮かべつつも、しかし頬をやや引きつらせている小宮山。クラスの委員長として【糾弾ホームルーム】では壇上に立ったわけだが、リーダーシップを発揮できずに終わったことを本人はどう思っているのであろうか。
まるでチームの戦力を彼女で調整しようとでも考えたのであろうか。腕を組み、明らかに周囲へと警戒の空気を放っているのは、このクラスのギャルリーダーこと真綾だった。この面子の中では唯一のカースト上位者であるし、カースト下位の人間とチームを組むことに抵抗があるのだろう。もっとも、そんなところにこだわってはいられない状況のはずだが。
安藤、芽衣、小宮山、真綾。この4人に関しては意図的なのかどうかは別にして、前回の【糾弾ホームルーム】で目立っていた面子である。アベンジャーを追い詰めた安藤と芽衣、司会進行役として壇上に立った小宮山。途中で迷走し、副委員長である友華を追い込むような展開を作り出した真綾――。芽衣がいてくれるのは心強いし、良くも悪くも小宮山は毒にも薬にもならないような存在だ。チームにいても強みにはならないが、しかし弱みにもならない。そして、真綾はカースト上位者であるため、その発言力が強い。じゃじゃ馬ではあるが、彼女が同じチームであることは大きいだろう。
――問題は5人目のメンバーだった。
5人目のメンバーは、安藤達と同じチームであるにもかかわらず、やや距離を置き、教室の隅っこでニヤニヤと笑みを浮かべていた。
「マジ、なんであいつと同じチームなわけ? 本当にきもいんだけど」
真綾が教室の隅っこの彼に視線を向け、誰に言うでもなく呟き落とした。
姫乙の采配に従ってしまっている自分達が情けなかった。逆らうこともできず、まるで照らし合わせたかのように、教室の中で3つの集団に分かれた自分達は、まるで洗脳されているのではないかと疑いたくなった。
チーム分けの結果、安藤はCチーム……人数があらかじめ1人少ないチームに割り振られた。そこに割り振られた面々は、そうそうたるメンバーではあるが、やや不安を抱かざるを得ない構成でもあった。
まず、まさか芽衣と同じチームになるとは思わなかった。一応、前回の【糾弾ホームルーム】では、安藤と芽衣がアベンジャーを追い詰めたわけであり、だから戦力を分散されるとばかり思っていた。
続いて、安藤達と同じチームになれたのが嬉しかったのか、どこか安堵したような表情を浮かべつつも、しかし頬をやや引きつらせている小宮山。クラスの委員長として【糾弾ホームルーム】では壇上に立ったわけだが、リーダーシップを発揮できずに終わったことを本人はどう思っているのであろうか。
まるでチームの戦力を彼女で調整しようとでも考えたのであろうか。腕を組み、明らかに周囲へと警戒の空気を放っているのは、このクラスのギャルリーダーこと真綾だった。この面子の中では唯一のカースト上位者であるし、カースト下位の人間とチームを組むことに抵抗があるのだろう。もっとも、そんなところにこだわってはいられない状況のはずだが。
安藤、芽衣、小宮山、真綾。この4人に関しては意図的なのかどうかは別にして、前回の【糾弾ホームルーム】で目立っていた面子である。アベンジャーを追い詰めた安藤と芽衣、司会進行役として壇上に立った小宮山。途中で迷走し、副委員長である友華を追い込むような展開を作り出した真綾――。芽衣がいてくれるのは心強いし、良くも悪くも小宮山は毒にも薬にもならないような存在だ。チームにいても強みにはならないが、しかし弱みにもならない。そして、真綾はカースト上位者であるため、その発言力が強い。じゃじゃ馬ではあるが、彼女が同じチームであることは大きいだろう。
――問題は5人目のメンバーだった。
5人目のメンバーは、安藤達と同じチームであるにもかかわらず、やや距離を置き、教室の隅っこでニヤニヤと笑みを浮かべていた。
「マジ、なんであいつと同じチームなわけ? 本当にきもいんだけど」
真綾が教室の隅っこの彼に視線を向け、誰に言うでもなく呟き落とした。
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