糾弾ホームルーム! ―ぼくたち、わたしたちの主張―

鬼霧宗作

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#4 放課後殺人ショー【糾弾ホームルーム篇】

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「撮影をする場所は、ここじゃなくても問題ないわ。もしかすると国営テレビまでもがグルなのかもしれない。それならば、スタジオに学校と同じセットを組んで事前に撮影できるでしょ?」

 小雪が小宮山を見下すような視線を送る。一皮むけたというべきか、この状況下で人間性をさらけ出したというべきか。小雪が普段からどれだけ自分を押さえ込んでいたのかが良く分かる。

「そもそも、姫乙に気づかれても問題ないんだよ。事前に映像を撮影することは、アベンジャーのアリバイを確保するためにやることだ。そのためであれば、姫乙だって文句は言わないさ。もちろん、国営テレビとグルになったって、お咎めなんてあるはずがない」

 芽衣は沈黙を守っている。安藤が推理を展開させても、今のところは動く様子もなかった。お願いだから――この推測が正しいものであって欲しいと安藤は願った。

「でもさぁ、事前に映像を撮影してたんだとしたら、爆発の映像とかはどうするの? 事前に撮影する時に、実際に視聴覚室を爆破するわけにはいかないだろうし」

 真綾の疑問に対しては、視線を自然とテレビのほうに向けてやる。真綾の視線がテレビのほうに向いたところで「爆発の時、どんな風にカメラが状況を捉えていたから確認してみて――」と呟く。

 視聴覚室が爆発した際の映像は、まず閃光が画面いっぱいに広がり、その直後に爆発音がした後に画面が真っ暗になるところで終わっている。そこでテープがリピートし、最初に戻る。

「真下さん、それを見て何か気づくことがないかい?」

 あえて真綾に振ってやる。何度もリピートで見ているのだから、注意さえすれば不自然な点に気づけるはずだ。

「あ、実際に爆発する光景が映ってないってこと? 閃光が走って、爆発音がして、画面が真っ暗になる。カメラが捉えていたのはこれだけで、実際に爆発する場面は映っていないよね」

「それくらいなら、今の技術でいくらでもごまかせるなぁ。画面に閃光を走らせたり、画面を真っ暗にしたり、爆音を差し込んだり――それくらいなら、あまり詳しくないやつでも編集ソフトで偽装できる」

 真綾が答えた直後に本田が間髪入れずに口を開く。良くも悪くも恋人同士というか、その辺りの呼吸はぴったりだ。

「――ついでにもうひとつだけ。この映像にはおかしな点があるんだ。どこか分かる人は……いるかな?」

 独壇場の独りよがりはしたくない。安藤のそんな気持ちが、クラスメイトを巻き込もうとするのだろう。その想いに応えたのは舞だった。

「それ――まだ続きがあったはずだよね? 画面が真っ暗になった後の続きが」
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