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#2 ぼくとわたしと禁断の数字【プロローグ】
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これまでの話の流れから考えれば、小宮山の言う通りであろう。ただ、そこで止めておけば良かったのに、小宮山は余計な一言を付け足してしまった。それは、誰もが分かっていながら、口にしなかったことだった。
「それって、嫌でもみんなが人殺しになるってことだよね?」
もちろん、直接的ではない。あくまでも間接的だ。けれども、勝負をする以上、必ず負けるチームが出てくるわけであり、姫乙の説明を聞く限りでは、たかだかゲームに負けたくらいで人が死ぬことになるのだ。ならば、生き残ったチームの人間は、直接手を下していなくとも人殺しと言えるのではないだろうか。
「小宮山君、それは違うわ。私達は全てを強要されてやっている。それに、生き残るためには負けるわけにはいかない。だから、せいぜい緊急避難――。人殺しは言い過ぎよ。人を殺すのは姫乙率いる政府の人間なんだから」
きっぱりと言い切った芽衣は強いと思う。生き残るためとはいえ、これから行われるゲームではクラスメイトを蹴落とさなければならないのだ。誰にだって罪の意識くらい芽生えるだろうし、この状況をクラスメイト同士の殺し合いだと捉えるのは、きっと間違いではないのだ。
安藤は教室を見回し、そして他の運命共同体のメンバー達を確認する。
どのチームがAだかBだか分からないが、教壇の近くに6人、そして廊下の近くに6人と、それぞれ集団ができあがっていた。自然と教室の後ろのほうの、それこそ隅っこに追いやられてしまった安藤達とは違い、なんだか大所帯のように見えた。たった1人少ないだけで、随分と違うように思える。
教壇の近くにいた集団には、本田、坂崎、伊勢崎の姿が見えた。本田と坂崎の親友コンビにいたっては、こんな場面でも一緒である。伊勢崎は相変わらずといった具合で、髪の毛に手入れに余念がない。この3人は【糾弾ホームルーム】にて積極的に発言していた面子だ。バランス調整をしたのか、残りの3人はほとんど関与していなかった面子で揃えられているみたいだ。
五十嵐小雪。挨拶が「ごぎげんよう」だったり、語尾に「ですわ」などと付け加えたりはしないが、正真正銘の御令嬢。お嬢様である。両親は世界を相手にビジネスをしているとかで、お手伝いさん付きの豪邸で1人暮らしだとか――。まぁ、お手伝いさんがいる時点で、厳密には1人暮らしではないのだが。
「それって、嫌でもみんなが人殺しになるってことだよね?」
もちろん、直接的ではない。あくまでも間接的だ。けれども、勝負をする以上、必ず負けるチームが出てくるわけであり、姫乙の説明を聞く限りでは、たかだかゲームに負けたくらいで人が死ぬことになるのだ。ならば、生き残ったチームの人間は、直接手を下していなくとも人殺しと言えるのではないだろうか。
「小宮山君、それは違うわ。私達は全てを強要されてやっている。それに、生き残るためには負けるわけにはいかない。だから、せいぜい緊急避難――。人殺しは言い過ぎよ。人を殺すのは姫乙率いる政府の人間なんだから」
きっぱりと言い切った芽衣は強いと思う。生き残るためとはいえ、これから行われるゲームではクラスメイトを蹴落とさなければならないのだ。誰にだって罪の意識くらい芽生えるだろうし、この状況をクラスメイト同士の殺し合いだと捉えるのは、きっと間違いではないのだ。
安藤は教室を見回し、そして他の運命共同体のメンバー達を確認する。
どのチームがAだかBだか分からないが、教壇の近くに6人、そして廊下の近くに6人と、それぞれ集団ができあがっていた。自然と教室の後ろのほうの、それこそ隅っこに追いやられてしまった安藤達とは違い、なんだか大所帯のように見えた。たった1人少ないだけで、随分と違うように思える。
教壇の近くにいた集団には、本田、坂崎、伊勢崎の姿が見えた。本田と坂崎の親友コンビにいたっては、こんな場面でも一緒である。伊勢崎は相変わらずといった具合で、髪の毛に手入れに余念がない。この3人は【糾弾ホームルーム】にて積極的に発言していた面子だ。バランス調整をしたのか、残りの3人はほとんど関与していなかった面子で揃えられているみたいだ。
五十嵐小雪。挨拶が「ごぎげんよう」だったり、語尾に「ですわ」などと付け加えたりはしないが、正真正銘の御令嬢。お嬢様である。両親は世界を相手にビジネスをしているとかで、お手伝いさん付きの豪邸で1人暮らしだとか――。まぁ、お手伝いさんがいる時点で、厳密には1人暮らしではないのだが。
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