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査定3 おばけマンションの人喰いエレベーター【解答編】
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「ラクレスは発足当時は6人組だった。でも、現在は5人組です。どうしてラクレスの人数が減ったのかは知りませんし、その辺りの事情まで推測はできませんが、何かしらの理由でラクレスを抜けなければならないメンバーがいて、その方が自然と裏方の仕事に就いたと言う可能性は、充分に考えられます。まぁ、これも想像の域を出ませんが」
カメラマンの役割を担った人物は、元々ラクレスのメンバーだった。もしかすると、ラクレスを抜けるにあたって、何かしらの確執が生まれてしまったのかもしれない。こればかりは、もう当人達に確認を取るしかなく、千早も想像でしか話せないのであろう。ただ、ラクレスが元々6人組だったことだけは、しっかりと根拠があって成立した事実である。
「なるほど――。ラクレスのメンバーも警察に事情を話しに行くようですし、裏を取ってみましょう。それで事件は解決と。して、今回の買い取り査定額は、如何ほどになるでしょうか?」
犯人は現場にいたカメラマンである。もし、千早の言った通りの方法で犯人が犯行に及んだのであれば、それが可能だったのは途中から姿を消すことのできたカメラマンだけ。博士、ジュンヤ、キー坊、マソンヌの4人に容疑者を絞って考えても答えなど出なかったわけだ。そこにカメラマンというもう1人の存在があって、またその人物がフリーに動けたからこそ、今回の奇妙な構図が出来上がったのだ。ここまで判明すれば、後は照合作業――ラスレスメンバーの証言を元に、答え合わせをするだけだ。
「この度のいわく。画面を通し、そしてハンディービデオカメラのファインダーを通しての得体のしれない悪意と殺意――。ネットという媒体を通し、その悪意に触れてしまった多くの人々。非常に興味深く、また貴重なものだと思われます」
ただでさえ、殺人事件を映像として収めることになってしまったビデオカメラ。それだけでも、充分ないわく付きであると言えよう。
「よって、このハンディービデオカメラ――これくらいのお値段をつけさせていただきます。出張査定料金のほうは、常連様割引で今回はサービスさせていただきます」
千早はそう言うと、抜け目なく持ち歩いているのだろう。いつもの伝票を取り出し、壁を机代わりにして万年筆を走らせると、それを班目だけに見えるように手渡してきた。
恐る恐ると伝票を見てみると、なんとハンディービデオカメラの買い取り金額は【金拾伍萬円也】とかなりの高額。単純にこれを買い取ってもらえるのならば、かなり破格の買い取り金額であるが、あくまでも班目が対価を支払うほうであり、当然ながら署から持ち出してきた証拠品を売り払うわけにはいかない。
カメラマンの役割を担った人物は、元々ラクレスのメンバーだった。もしかすると、ラクレスを抜けるにあたって、何かしらの確執が生まれてしまったのかもしれない。こればかりは、もう当人達に確認を取るしかなく、千早も想像でしか話せないのであろう。ただ、ラクレスが元々6人組だったことだけは、しっかりと根拠があって成立した事実である。
「なるほど――。ラクレスのメンバーも警察に事情を話しに行くようですし、裏を取ってみましょう。それで事件は解決と。して、今回の買い取り査定額は、如何ほどになるでしょうか?」
犯人は現場にいたカメラマンである。もし、千早の言った通りの方法で犯人が犯行に及んだのであれば、それが可能だったのは途中から姿を消すことのできたカメラマンだけ。博士、ジュンヤ、キー坊、マソンヌの4人に容疑者を絞って考えても答えなど出なかったわけだ。そこにカメラマンというもう1人の存在があって、またその人物がフリーに動けたからこそ、今回の奇妙な構図が出来上がったのだ。ここまで判明すれば、後は照合作業――ラスレスメンバーの証言を元に、答え合わせをするだけだ。
「この度のいわく。画面を通し、そしてハンディービデオカメラのファインダーを通しての得体のしれない悪意と殺意――。ネットという媒体を通し、その悪意に触れてしまった多くの人々。非常に興味深く、また貴重なものだと思われます」
ただでさえ、殺人事件を映像として収めることになってしまったビデオカメラ。それだけでも、充分ないわく付きであると言えよう。
「よって、このハンディービデオカメラ――これくらいのお値段をつけさせていただきます。出張査定料金のほうは、常連様割引で今回はサービスさせていただきます」
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恐る恐ると伝票を見てみると、なんとハンディービデオカメラの買い取り金額は【金拾伍萬円也】とかなりの高額。単純にこれを買い取ってもらえるのならば、かなり破格の買い取り金額であるが、あくまでも班目が対価を支払うほうであり、当然ながら署から持ち出してきた証拠品を売り払うわけにはいかない。
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