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査定2 惨殺アイちゃん参上【解答編】
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他校の生徒である千早が、雛撫高校内で風紀委員会と間違われた。しかも二度に渡って間違えられたようだ。しかし、怪我の功名というべきか、そのおかげで真相にたどり着けたらしい。彼女にとっては、いわくつきの品の査定を行う上での決定的材料を得たような感覚なのかもしれないが。
「風紀委員会に間違われたことが――根拠?」
ずっと千早に同行していたはずの愛が首をかしげる。愛でもピンとこないのであれば、蚊帳の外の一里之がピンとくるはずがない。逆光で表情は見えないが、犯人であるおっさんはどんな顔をしていることだろうか。
「はい。その通りです。ここで、私がどうしてバスケットボール部のキャプテンに風紀委員会だと間違われてしまったのか――という点についてお話しをします」
千早のことを風紀委員会であると勘違いしたのは、バスケットボール部のキャプテンと、目の前にいるおっさんらしい。当然ながら、千早のことを風紀委員会と勘違いしていながら、バスケットボール部のキャプテンは【惨殺アイちゃん】ではないということになるのだが――果たしてその違いはどこにあるのだろうか。
「風紀委員会は名前に【アイ】が含まれている人間の中に犯人がいると考え、それがエスカレートしたせいで魔女狩りのようなものを行なっていました。当然、ゴールデンウィーク中毎日のように学校に来ていながら、ウサギが惨殺された頃から急に学校に来なくなり、なおかつ名前に【アイ】が含まれているバスケットボール部の長谷川愛美さんは、風紀委員会から狙い撃ちにされたことでしょう。彼女の周囲にもしつこく聞き回っていたに違いありません。だからこそ、長谷川愛美さんのことを尋ねようとした私のことを、バスケットボール部のキャプテンは風紀委員会だと勘違いしたのです」
話を聞いてみれば、ごくごく当たり前のことというか、つまり千早は風紀委員会と同じような行動を取ってしまったわけで、それゆえに風紀委員会と間違われたようだ。なんというか、そこまでの流れはごくごく自然であり、これが犯人へと繋がる根拠になるとは思えない。しかしながら、千早はただ淡々と続ける。凄むわけでもなく、感情をそこに込めるわけでもない。いわば無表情な言葉が並べ立てられるさまは、なんとも言えぬ不気味さを併せ持っていた。
「では、警備員の詰所を訪れた際は、一体どんな理由で私は風紀委員会に間違われたのでしょう?」
「風紀委員会に間違われたことが――根拠?」
ずっと千早に同行していたはずの愛が首をかしげる。愛でもピンとこないのであれば、蚊帳の外の一里之がピンとくるはずがない。逆光で表情は見えないが、犯人であるおっさんはどんな顔をしていることだろうか。
「はい。その通りです。ここで、私がどうしてバスケットボール部のキャプテンに風紀委員会だと間違われてしまったのか――という点についてお話しをします」
千早のことを風紀委員会であると勘違いしたのは、バスケットボール部のキャプテンと、目の前にいるおっさんらしい。当然ながら、千早のことを風紀委員会と勘違いしていながら、バスケットボール部のキャプテンは【惨殺アイちゃん】ではないということになるのだが――果たしてその違いはどこにあるのだろうか。
「風紀委員会は名前に【アイ】が含まれている人間の中に犯人がいると考え、それがエスカレートしたせいで魔女狩りのようなものを行なっていました。当然、ゴールデンウィーク中毎日のように学校に来ていながら、ウサギが惨殺された頃から急に学校に来なくなり、なおかつ名前に【アイ】が含まれているバスケットボール部の長谷川愛美さんは、風紀委員会から狙い撃ちにされたことでしょう。彼女の周囲にもしつこく聞き回っていたに違いありません。だからこそ、長谷川愛美さんのことを尋ねようとした私のことを、バスケットボール部のキャプテンは風紀委員会だと勘違いしたのです」
話を聞いてみれば、ごくごく当たり前のことというか、つまり千早は風紀委員会と同じような行動を取ってしまったわけで、それゆえに風紀委員会と間違われたようだ。なんというか、そこまでの流れはごくごく自然であり、これが犯人へと繋がる根拠になるとは思えない。しかしながら、千早はただ淡々と続ける。凄むわけでもなく、感情をそこに込めるわけでもない。いわば無表情な言葉が並べ立てられるさまは、なんとも言えぬ不気味さを併せ持っていた。
「では、警備員の詰所を訪れた際は、一体どんな理由で私は風紀委員会に間違われたのでしょう?」
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