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査定2 惨殺アイちゃん参上【問題編】
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ゴールデンウィーク中、毎日のように学校へとやって来ていたが、5月4日を最後に来なくなった。その情報を聞いただけでも、かなり怪しい。千早がそのことに対して言及しない理由などなかった。
「あの、その方についてもう少し詳しく教えていただけないでしょうか?」
自分がやや食い気味になっていることに気づくと、慌ててスカートの後ろに手をやる。どうにも油断できない短さだ。
「えぇ、たまにバスケットボール部のユニフォームを着ていたりするから、バスケットボール部の子だよ。大人しくて真面目なイメージが強いね」
千早の頭の中で何かが音を立てて動き出した。それはある事柄とある事柄が見事にリンクしたからだと思う。
「確か、校門前に並べられたタヌキの生首を発見したのって、この学校のバスケットボール部でしたよね?」
時系列から考えると第2の事件――校門前に並べられたタヌキの生首を発見したのは、バスケットボール部だったはずだ。千早としては愛に尋ねたつもりだったのであるが、警備員が先に口を開く。
「あー、あの時に我々を呼びに来たのもバスケットボール部でしたね」
タヌキの生首を発見したのはバスケットボール部。そして、その部員と思われる人間が、部活のあるなし関係なく、毎日学校へと来ていた。しかし、5月4日以降は学校に来なくなった。このリンク――奇妙な繋がりは一体何なのか。
「なんか、この長谷川って子が急に怪しくなってきたね。この時間ならバスケ部は体育館だろうし、今から行ってみようか。相崎さんとの待ち合わせまではまだ時間があるし、堺先生なんていつでもつかまるだろうから」
容疑者として急浮上した長谷川愛美なる人物。彼女こそが【惨殺アイちゃん】なのだろうか。ここは愛の言う通り、バスケットボール部が練習しているという体育館に向かうべきだ。しかし、実は警備員にも少しだけ用事があった。千早は小窓のほうへと視線を移す。
「あの、最初の事件――カラスが磔にされていたのを発見したのは警備員の方だとお聞きしました。その方は……」
もし、目の前にいる警備員こそが本人であればありがたいのだが、そう御都合主義にはならない。
「あー、新人のやつだねぇ。えっと、もう1時間もすれば出勤してくると思うけど」
「できれば少しお話を伺いたいのです。また後でお邪魔してもよろしいでしょうか?」
まだ警備員の方々に聞きたいことは山ほどあるのだが、とりあえずそれらは後回しだ。ただ、約束だけは取り付けておいたほうがいいだろう。目の前にいる警備員はベラベラと情報を喋ってくれるが、人員などが交代した途端、お断りされてしまうなんてことがあったら困るから。
「あの、その方についてもう少し詳しく教えていただけないでしょうか?」
自分がやや食い気味になっていることに気づくと、慌ててスカートの後ろに手をやる。どうにも油断できない短さだ。
「えぇ、たまにバスケットボール部のユニフォームを着ていたりするから、バスケットボール部の子だよ。大人しくて真面目なイメージが強いね」
千早の頭の中で何かが音を立てて動き出した。それはある事柄とある事柄が見事にリンクしたからだと思う。
「確か、校門前に並べられたタヌキの生首を発見したのって、この学校のバスケットボール部でしたよね?」
時系列から考えると第2の事件――校門前に並べられたタヌキの生首を発見したのは、バスケットボール部だったはずだ。千早としては愛に尋ねたつもりだったのであるが、警備員が先に口を開く。
「あー、あの時に我々を呼びに来たのもバスケットボール部でしたね」
タヌキの生首を発見したのはバスケットボール部。そして、その部員と思われる人間が、部活のあるなし関係なく、毎日学校へと来ていた。しかし、5月4日以降は学校に来なくなった。このリンク――奇妙な繋がりは一体何なのか。
「なんか、この長谷川って子が急に怪しくなってきたね。この時間ならバスケ部は体育館だろうし、今から行ってみようか。相崎さんとの待ち合わせまではまだ時間があるし、堺先生なんていつでもつかまるだろうから」
容疑者として急浮上した長谷川愛美なる人物。彼女こそが【惨殺アイちゃん】なのだろうか。ここは愛の言う通り、バスケットボール部が練習しているという体育館に向かうべきだ。しかし、実は警備員にも少しだけ用事があった。千早は小窓のほうへと視線を移す。
「あの、最初の事件――カラスが磔にされていたのを発見したのは警備員の方だとお聞きしました。その方は……」
もし、目の前にいる警備員こそが本人であればありがたいのだが、そう御都合主義にはならない。
「あー、新人のやつだねぇ。えっと、もう1時間もすれば出勤してくると思うけど」
「できれば少しお話を伺いたいのです。また後でお邪魔してもよろしいでしょうか?」
まだ警備員の方々に聞きたいことは山ほどあるのだが、とりあえずそれらは後回しだ。ただ、約束だけは取り付けておいたほうがいいだろう。目の前にいる警備員はベラベラと情報を喋ってくれるが、人員などが交代した途端、お断りされてしまうなんてことがあったら困るから。
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