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最終問題 クイズ 誰がやったのでSHOW【解答編】
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なんとも愚かなことか。なんとも馬鹿げたことか。事故で処理されてしまったものを、事件だと言い張り、たまたま現場を処理した小野寺に、キナ臭い噂があったせいで、まずは小野寺に全てを責任転嫁した。
続いて、同じバスに乗っていた人間の誰かに怒りをぶつけたくて、こんなことを考えついた。犯人役となる人間については、これまで小野寺の恩恵を得てのうのうと生きてきたようなやつだから、もう人間扱いすらしなかった。
誰かのせいにしたかっただけなのか。人のせいにして、自分だけスッキリしたかったのだろうか。とにもかくにも、自分の中に意味の分からぬ復讐心を宿らせ、がむしゃらにここまでやってきたが――この行為自体が、薄々、感じていた可能性を直視したくなかったからこそのものだったのかもしれない。
伏せられたフリップが一斉にオープン。もはや、出雲の目は涙でかすれてしまい、フリップに何が書かれているのかさえ分からなかった。
「おっと、ここで全員の答えが一致しました――。犯人は全員一致で出雲! 出雲美奈を殺したのは……い、出雲ということになりました」
これまでは、調子のいい司会者としての仮面をかぶっていたのであろう。しかしながら、この状況には感極まったものがあったのか、藤木も涙声になる。彼には本当に申し訳ないことをした。娘のことなんて忘れて、まだ人生をやり直すことができたというのに。そんな藤木は、目頭をおさえると小さく首を横に振り、改めてマイクを持ち直した。
「そ、それでは……果たして犯人は誰だったのか? もはや【最後の審判】で話し合う余地もない! さぁ、今こそ決着の時です」
そこで言葉を区切ると、藤木はマイクを一旦置く。そして出雲のほうへと歩み寄ってくると「お義父さん、立てますか?」と手を差し伸べてきた。最終的に答えを決めるのは出雲自身だ。もう腹の内は決まっていた。藤木の肩を借りると立ち上がった。
いつの間にかドラムロールが響いていた。藤木に肩を借りながらもマイクを拾い上げる出雲。
――もう、終わりにしよう。自分の過ちと共に、このクイズ番組を打ち切りとしよう。いくらクイズ番組が好きだった娘でも、きっとこんな番組だったら、さっさとチャンネルを変えていたことだろう。
終わろう。終わらせよう。マイクを手に取った出雲は、解答席に向かって声を上げた。
「それでは発表します。正解は……」
続いて、同じバスに乗っていた人間の誰かに怒りをぶつけたくて、こんなことを考えついた。犯人役となる人間については、これまで小野寺の恩恵を得てのうのうと生きてきたようなやつだから、もう人間扱いすらしなかった。
誰かのせいにしたかっただけなのか。人のせいにして、自分だけスッキリしたかったのだろうか。とにもかくにも、自分の中に意味の分からぬ復讐心を宿らせ、がむしゃらにここまでやってきたが――この行為自体が、薄々、感じていた可能性を直視したくなかったからこそのものだったのかもしれない。
伏せられたフリップが一斉にオープン。もはや、出雲の目は涙でかすれてしまい、フリップに何が書かれているのかさえ分からなかった。
「おっと、ここで全員の答えが一致しました――。犯人は全員一致で出雲! 出雲美奈を殺したのは……い、出雲ということになりました」
これまでは、調子のいい司会者としての仮面をかぶっていたのであろう。しかしながら、この状況には感極まったものがあったのか、藤木も涙声になる。彼には本当に申し訳ないことをした。娘のことなんて忘れて、まだ人生をやり直すことができたというのに。そんな藤木は、目頭をおさえると小さく首を横に振り、改めてマイクを持ち直した。
「そ、それでは……果たして犯人は誰だったのか? もはや【最後の審判】で話し合う余地もない! さぁ、今こそ決着の時です」
そこで言葉を区切ると、藤木はマイクを一旦置く。そして出雲のほうへと歩み寄ってくると「お義父さん、立てますか?」と手を差し伸べてきた。最終的に答えを決めるのは出雲自身だ。もう腹の内は決まっていた。藤木の肩を借りると立ち上がった。
いつの間にかドラムロールが響いていた。藤木に肩を借りながらもマイクを拾い上げる出雲。
――もう、終わりにしよう。自分の過ちと共に、このクイズ番組を打ち切りとしよう。いくらクイズ番組が好きだった娘でも、きっとこんな番組だったら、さっさとチャンネルを変えていたことだろう。
終わろう。終わらせよう。マイクを手に取った出雲は、解答席に向かって声を上げた。
「それでは発表します。正解は……」
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