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最終問題 クイズ 誰がやったのでSHOW【解答編】
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それを言っていいものなのか、やや迷ったのであろう。アカリと凛が自然と顔を見合わせた。そのアイコンタクトが決定打となったのか、代表して凛が口を開く。
「……売るよね。大した金額にはならないと思うけど」
頭の中では理解していたつもりだが、いざ言葉として出されると、これほど辛いものはなかった。なんだか、娘から裏切られてしまったような気さえしてしまう。
「その通り。明らかに荷物となってしまっていた旅行雑誌。ただでさえ外は雨で足元も悪い。荷物の中にねじ込むこともできないし、かといって、さすがにどこかへと捨て置くわけにもいかない。だからこそ、被害者は古本屋に立ち寄り、旅行雑誌を売ってしまったんだ。これなら、多少なりとも金になるし、その金を旅行の費用に充てれば、父親の気持ちを踏みにじることにもならないからな。まぁ、はっきり言って免罪符にもならないが、そう考えても仕方がない状況だったんじゃねぇか?」
言葉の最後に放った、投げかけるかのような言葉。それは出雲に向けてのものだったのだろうか。だとしたら、まるで諭されているようで面白くない。ここでの全てを支配している自分が、解答者に同情されるなんて堪ったものではない。
「本を古本屋に売った後に喫茶店に立ち寄ったってことか――だったら、その時点で旅行雑誌が手元にないのは当然だよな」
長谷川が納得するかのごとく頷くが、しかしすぐに疑問が湧き上がったのであろう。言葉を九十九のほうへと向ける。
「ってことは、被害者は売っ払った旅行雑誌をわざわざ取りに戻ったってことか? ただでさえ荷物になっていて、ようやく古本屋に売って処分できたっていうのに」
分かっていても、言葉にされると、それが実に刺々しいものであり、出雲の心の奥底に遠慮なく入り込んでは、中で膨らんで突き刺さる。真実が知りたい。納得できる答えが知りたいだけだったはずなのに、どうしてこんなに痛い思いをしなければならないのか。いいや、痛みの先に真実があるのだとすれば、ここは耐えねばならないのかもしれない。
「そこがポイントなんだよ。被害者にとって、旅行雑誌は古本屋に売ってしまうほど価値のないものだった。だが――もしそれに付加価値がつくとしたらどうだ?」
九十九が真相に迫る。その度に胸が締め付けられるかのように痛くなる。いっそのこと答えを吐き出してくれたほうがありがたいというのに、けれどもまだ肝心の答えには辿りつかない。
「……売るよね。大した金額にはならないと思うけど」
頭の中では理解していたつもりだが、いざ言葉として出されると、これほど辛いものはなかった。なんだか、娘から裏切られてしまったような気さえしてしまう。
「その通り。明らかに荷物となってしまっていた旅行雑誌。ただでさえ外は雨で足元も悪い。荷物の中にねじ込むこともできないし、かといって、さすがにどこかへと捨て置くわけにもいかない。だからこそ、被害者は古本屋に立ち寄り、旅行雑誌を売ってしまったんだ。これなら、多少なりとも金になるし、その金を旅行の費用に充てれば、父親の気持ちを踏みにじることにもならないからな。まぁ、はっきり言って免罪符にもならないが、そう考えても仕方がない状況だったんじゃねぇか?」
言葉の最後に放った、投げかけるかのような言葉。それは出雲に向けてのものだったのだろうか。だとしたら、まるで諭されているようで面白くない。ここでの全てを支配している自分が、解答者に同情されるなんて堪ったものではない。
「本を古本屋に売った後に喫茶店に立ち寄ったってことか――だったら、その時点で旅行雑誌が手元にないのは当然だよな」
長谷川が納得するかのごとく頷くが、しかしすぐに疑問が湧き上がったのであろう。言葉を九十九のほうへと向ける。
「ってことは、被害者は売っ払った旅行雑誌をわざわざ取りに戻ったってことか? ただでさえ荷物になっていて、ようやく古本屋に売って処分できたっていうのに」
分かっていても、言葉にされると、それが実に刺々しいものであり、出雲の心の奥底に遠慮なく入り込んでは、中で膨らんで突き刺さる。真実が知りたい。納得できる答えが知りたいだけだったはずなのに、どうしてこんなに痛い思いをしなければならないのか。いいや、痛みの先に真実があるのだとすれば、ここは耐えねばならないのかもしれない。
「そこがポイントなんだよ。被害者にとって、旅行雑誌は古本屋に売ってしまうほど価値のないものだった。だが――もしそれに付加価値がつくとしたらどうだ?」
九十九が真相に迫る。その度に胸が締め付けられるかのように痛くなる。いっそのこと答えを吐き出してくれたほうがありがたいというのに、けれどもまだ肝心の答えには辿りつかない。
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