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最終問題 クイズ 誰がやったのでSHOW【解答編】

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 ただし、天候などという曖昧なものを犯人にされてしまっては困る。天からの罰が娘に降り注いだというのだろうか。いいや、娘は神に祝福はされても、裁かれるような人間ではない。それは、父親である自分が胸を張って言える。

 並んだ答えを眺めてみると、思ったより収穫はなかったように思える。凛の天候――なんて答えはナンセンス。それだったら、事故として飲み込んだほうが、まだいささかマシだといえよう。

 凛の答えは却下させてもらうとして、アカリの答えは――しかしよろしいとはいえないものだ。様々な要因が重なり、またそのどれかが欠けてさえいれば、バスが土砂崩れに巻き込まれることはなかった。そんなことは当然のことであり、事故で身内を亡くした人間ならば、誰もが一度は陥る【たられば】の理論にすぎない。

 長谷川はバスの運転手が犯人だと書いてはいるが、しかしこれも様々な要因のひとつとして片づけることができる。

 ――やはり、無理なのか。事件でもなんでもない事故を事件化し、そのうえ犯人を探し出さねばならないなんて無茶な話は、通用しないのだろうか。

 出雲はゆるく首を横に振る。いや、2人もの人間が同じ答えを書いている以上、あながち全てが間違っているとは限らない。少なくとも、九十九と眠夢はそれぞれの根拠があるからこそ、出雲の名前をフリップに書いたのだろうから。

「さて、答えはまるでバラバラですが、どうやら同じ答えを出している方もいるようです。果たして【最後の審判】で答えをうまくまとめることができるのでしょうか?」

 藤木の口調を真似てはみるが、やはり慣れというものが必要らしく、自分でも笑ってしまうくらい棒読みだった。クイズ番組の総合司会者としては失格。やはり自分はディレクターとして、裏方にいるべきだったのかもしれない。

「それでは【最後の審判】です! どうぞ、始めて下さい!」

 現状では、まだ答えがまとまっていない。だが、この状況で九十九と眠夢がどんな根拠を示すのか――自分の名前が書かれているだけあって、無視するわけにはいかないだろう。

 自分は駅まで娘達を送ってやった。だからこそ、自分が犯人だ――という理屈は認めない。それは様々な要因のひとつにすぎず、到底南雲が納得できるような答えではないのだ。

「さて、それじゃ始めるか。ざっと見た感じ、俺と西潟が同じ答え。後はバラバラって感じだな」

 ここでも口火を切ったのは九十九だった。答えをまとめるべく議論を始める。
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