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最終問題 クイズ 誰がやったのでSHOW【プロローグ】
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誰もが人の死を見たいわけではない。無論、藤木の死だってそれに該当する。それに、下心を言ってしまえば知りたかった。藤木がなぜ出雲に手を貸したのかを――。きっと、今の状態で聞き出そうとしても、話をはぐらかされて終わりであろう。
とにもかくにも、これにて第4問目は決着。綱渡りの推測を繰り広げたせいで、正直なところ答え合わせをするまで、不安感を拭えなかった。ある意味、藤木が犯人である――という答え自体、イレギュラーの反則ギリギリ。あえてそこに攻め込んだ自分をほめてやりたいくらいだ。
しばらく床に膝をついたままだった藤木だったが、出雲が藤木の肩を叩いて「マイクを貸してくれ」と一言。それをきっかけに藤木は立ち上がり、スタジオの隅っこのほうへと移動した。彼の定位置であったスタジオのセンターには、出雲が立つ。
「さて、それでは張り切ってまいり――いや、やっぱりこれは俺のキャラじゃないな。これから最終問題を始める。その前にひとつだけ確認しておこう。なんせ最終問題だ。クイズ番組の最終問題ってのは、急に獲得できるポイントが倍になるとか、突然のルール改定が多いからな。もちろん、この番組もそうだ」
藤木のようなテンションで進めようとしたが、失敗したらしい。咳払いでごまかした出雲は、淡々とした口調に戻しつつ続ける。
「まず、変更点ひとつめ。この最終問題で正解者が過半数を超えた場合、解答者全員を解放することにする。その代わりに俺と藤木は降板する。そして変更点ふたつめ。もし、正解者が過半数を超えなかった場合は――解答者全員降板。どちらにせよ藤木は降板が決まってるわけだが、正解が過半数を超えるかどうかで犠牲になる人数が大きく変わるわけだ」
とんでもないルール変更――特に、解答者が全員降板となり得る追加ルールは酷い。ある種の戸惑いのようなものが、凛やアカリ辺りから感じる。しかし、そのルール変更よりも重要なことがあった。
「正解か不正解かの判断は誰がするんだ?」
何よりも明確にしておくべき点はここだ。これから出題される問題――事件は、下手をすると答えがない可能性さえある。なぜなら、単なる事故を事件として扱い、存在しない犯人を探し出せ……なんて内容だからである。つまり、元より答えなんてない問題に対してジャッジが下されるわけだ。
「――もちろん、俺だよ」
出雲は少しばかり間を置いてから、さも当然とばかりに言った。そもそも、事故を事件だと主張する出雲がジャッジを下すとなると、ろくなことにならないだろう。
とにもかくにも、これにて第4問目は決着。綱渡りの推測を繰り広げたせいで、正直なところ答え合わせをするまで、不安感を拭えなかった。ある意味、藤木が犯人である――という答え自体、イレギュラーの反則ギリギリ。あえてそこに攻め込んだ自分をほめてやりたいくらいだ。
しばらく床に膝をついたままだった藤木だったが、出雲が藤木の肩を叩いて「マイクを貸してくれ」と一言。それをきっかけに藤木は立ち上がり、スタジオの隅っこのほうへと移動した。彼の定位置であったスタジオのセンターには、出雲が立つ。
「さて、それでは張り切ってまいり――いや、やっぱりこれは俺のキャラじゃないな。これから最終問題を始める。その前にひとつだけ確認しておこう。なんせ最終問題だ。クイズ番組の最終問題ってのは、急に獲得できるポイントが倍になるとか、突然のルール改定が多いからな。もちろん、この番組もそうだ」
藤木のようなテンションで進めようとしたが、失敗したらしい。咳払いでごまかした出雲は、淡々とした口調に戻しつつ続ける。
「まず、変更点ひとつめ。この最終問題で正解者が過半数を超えた場合、解答者全員を解放することにする。その代わりに俺と藤木は降板する。そして変更点ふたつめ。もし、正解者が過半数を超えなかった場合は――解答者全員降板。どちらにせよ藤木は降板が決まってるわけだが、正解が過半数を超えるかどうかで犠牲になる人数が大きく変わるわけだ」
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「――もちろん、俺だよ」
出雲は少しばかり間を置いてから、さも当然とばかりに言った。そもそも、事故を事件だと主張する出雲がジャッジを下すとなると、ろくなことにならないだろう。
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