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第3問 過去は明日と同じ夢を見るか【解答編】

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「それでは、みなさんの答えはどのように変わったのか? 泣いても笑っても、これにて答えが決定されます!」

 流れとしては【最後の審判】が終わってすぐに解答、答え合わせとなる。九十九が導き出した答えには、もちろんある程度の自信がある。他の可能性というものは考えにくかった。

「答えを変更された方は、フリップのほうをどうぞ!」

 藤木の音頭に合わせてフリップを出す。現状で無回答となっている九十九はもちろん解答を変更。アカリのことを犯人だと解答した長谷川、眠夢が犯人だと答えたアカリも、新しいフリップにペンを走らせる。柚木は長谷川が犯人であると答えていたが、どうやら変更するらしい。わざわざ自分の名前を書くとは思えないのだが。

 九十九は辺りを見回した。まず、自分自身の解答であるが、ここは当然ながら柚木の名前を書いた。彼女が犯人であり、また再現映像の【丙】と同一人物。それはどう考えても間違いない。

 続いて長谷川の解答。長谷川もまた、渋々ではあるが九十九の答えを受け入れるしかなかったのであろう。でかでかとした字で柚木の名前が書かれていた。すでに凛と眠夢が柚木を犯人だと解答をしているため、4票が入っている時点で過半数は突破。答えが合ってさえいれば、第3問目も解答者サイドの勝ちとなる。もう、アカリと柚木がどの解答を出しても過半数突破は揺るがないためか、安心して他の解答を見ることができた。

 アカリが改めて出した答えは――柚木が犯人だと言うものだった。疑心暗鬼の影が見え隠れはしているものの、しっかりと筋道を立てて議論をすれば、周囲からの同意を得ることはできる。まだ、最悪の状態には陥っていないことに、内心で胸をなでおろしつつ、柚木のフリップへと視線を移した。彼女が犯人であれば、わざわざ答えを変更する必要などないはず。せいぜい自分以外の名前を書く程度のことしかできないだろうが、【最後の審判】が始まる前の段階で、柚木は犯人を長谷川だと解答している。彼女がここで答えを変更することにメリットはないはず。

 ――刑事さん。

 柚木のフリップを見て、ふと数藤の不気味な笑みを思い出した。数藤が話していた悪徳刑事の話。そして、柚木が犯人だと答えたのは――刑事。これには何かしらの因果関係があるのだろうか。

「おっと……九十九さん、長谷川さん、木戸さんが答えを伊良部さんへと変更しました。しかしぃ、伊良部さん――それだと無効ということになりますがよろしいですか?」

 もちろん、藤木もそれを見逃したりはしない。柚木の解答に反応を見せる。
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