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第3問 過去は明日と同じ夢を見るか【出題編】

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 どうして自分達がこんなところに軟禁されているのか。誰が何の目的でこんなことをしているのか。色々と考えてはみたものの、いまだに答えは出ていない。

 酒を飲む出雲の相手をしていると、いずれ睡魔が訪れる。どんな状況においても、普段通りの睡眠を求めてくる辺り、人間の体というものは不思議だ。こんな環境下なのだから、緊張して眠れなかったりするのではないかと思われるかもしれないが、実際のところそんなことはない。いつも通りに睡魔は訪れるし、しっかりと眠ることができる。別段、やることもないというのが要因としては大きいのかもしれない。

 蛍光灯が点いたままではあるが、眠くなったら就寝する。大抵、出雲より小野寺のほうが先に就寝する形になっていた。出雲はその後も酒を飲み、これまた眠くなったら寝るようなスタンスなのであろう。先に寝てしまうため、この辺りのことはよく分からない。

 眠ったのかどうなのか。うつらうつらとした状態が続き、いつしか朝が来る。外からの明かりと蛍光灯の明かりのせいで、常に明るい環境にいることが、いつも通りの睡眠をもたらしてくれないのであろう。ただ、意外に寝起きはすっきりしている。

 ――こうして、また小野寺と出雲の1日が始まるわけだ。出雲を起こし、シャワーへと向かい、着ているものを洗ってしまいたい衝動を堪えて、また同じものを着る。寝ぼけ眼の出雲を尻目に簡単な朝食を摂り、来るべき時間に備える。この時間が近づくにつれて集中力が増してくるから不思議なものだ。それは出雲とて同じことであり、この時間だけは絶対に起きていた。

 ブラウン管が点き、毎日恒例の番組が始まった。最初は8席あったはずの解答席であるが、そこに着席しているのは6人――いいや、5人だ。司馬と数藤は降板という形でこの世からも去ってしまったから、解答席2席に空きがあるのは分かる。しかし、見た限り解答席には3席の空きがあった。

「解答席に3席の空きがあるな……」

「えぇ――」

 出雲とそんな会話を交わしつつ番組を見守っていると、柚木がスタジオに来ていないことが判明する。そして、司会者という立場にも関わらず、藤木が持ち場を離れてしまった。

 藤木がいなければ番組は進行しないだろうから、しばらくは解答者達の姿を眺めているだけになるだろう。そんなことを考えつつ画面を眺めていると、残った解答者同士での議論が始まった。どうやら、数藤が殺害された件について議論が始まったらしく、九十九が疑われているようだった。
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