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第2問 虚無の石櫃【解答編】
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数藤3票。九十九2票。無効票2票。これが実際の結果。つまり……つまり、正解。九十九達の導き出した答えは正解だったことになる。
数藤へと拍手が送られた。音のしたほうへと視線をやると、満面の笑み浮かべた藤木がいた。
「いやぁ、素晴らしい。まさかここまで盛り上がりを見せるとは思っていませんでしたよ。これで、番組をご覧の皆さんもスッキリなされたと思います。木戸さんと西潟さんが入れ替わっていたのは、こういう理由があったからなんですねぇ。九十九さんお見事。そして、数藤さん残念。それでは改めて結果を発表させていただきましょうか」
ドラムロールなどの音は入らず、ただ、藤木が咳払いをひとつしたのち、改めて発表される残酷な事実。先ほど聞いた時は、笑いを堪えるのが大変だったくらいなのであるが、現実と向き合った途端に押し寄せる恐怖。
「過半数以上の解答があったのは数藤学さんのみ。よって、第2問も正解が過半数以上であるため、解答者の皆さんは正解とします! なお、正解者の九十九さん、桃山さん、西潟さんにはご希望のものを今回も支給しまーす。そしてもちろん、1千万円も差し上げます!」
こんなところに押し込められて、一体金が何の役に立つのだろうか。金があったところで、使い道がないのならば意味がないのに。がっくりと肩を落としてしまった数藤を尻目に、藤木が番組の締めへと入る。
「いやぁ、九十九さんと数藤さんの心理戦、実に見応えがありましたね。数藤さんの悪足掻きも中々でしたが、九十九さんの仕掛けもお見事でした。さぁ、これよりどんどん面白くなってまいります。クイズ、誰がやったのでSHOW! 今日はここまでです。また明日の同じ時間にお会いしましょう!」
カメラに向かって手を振ると、文字通りスイッチのオンとオフを切り替える藤木。極端にテンションを下げた様子で手をパンパンと叩く。
「はい、お疲れ様でした。ここからは前回と同じです。正解者の方は、これから配る紙に希望のものを記入して私にください。1千万円は例のごとく楽屋に配布することにしますので」
藤木はそう言って、九十九、凛、眠夢に用紙を配る。当然、数藤に希望の品が支給されることはない。1千万円がもらえることもない。それどころか降板――数藤には命の危機が迫っている。
いいや、待てよ。もしかするとうまい具合にやれば、この危機的状況を回避できるかもしれない。
すでに敗者となってしまった数藤であるが、しかし本能的に生き延びようとする機能が、確かに彼の中で動きつつあるのだった――。
数藤へと拍手が送られた。音のしたほうへと視線をやると、満面の笑み浮かべた藤木がいた。
「いやぁ、素晴らしい。まさかここまで盛り上がりを見せるとは思っていませんでしたよ。これで、番組をご覧の皆さんもスッキリなされたと思います。木戸さんと西潟さんが入れ替わっていたのは、こういう理由があったからなんですねぇ。九十九さんお見事。そして、数藤さん残念。それでは改めて結果を発表させていただきましょうか」
ドラムロールなどの音は入らず、ただ、藤木が咳払いをひとつしたのち、改めて発表される残酷な事実。先ほど聞いた時は、笑いを堪えるのが大変だったくらいなのであるが、現実と向き合った途端に押し寄せる恐怖。
「過半数以上の解答があったのは数藤学さんのみ。よって、第2問も正解が過半数以上であるため、解答者の皆さんは正解とします! なお、正解者の九十九さん、桃山さん、西潟さんにはご希望のものを今回も支給しまーす。そしてもちろん、1千万円も差し上げます!」
こんなところに押し込められて、一体金が何の役に立つのだろうか。金があったところで、使い道がないのならば意味がないのに。がっくりと肩を落としてしまった数藤を尻目に、藤木が番組の締めへと入る。
「いやぁ、九十九さんと数藤さんの心理戦、実に見応えがありましたね。数藤さんの悪足掻きも中々でしたが、九十九さんの仕掛けもお見事でした。さぁ、これよりどんどん面白くなってまいります。クイズ、誰がやったのでSHOW! 今日はここまでです。また明日の同じ時間にお会いしましょう!」
カメラに向かって手を振ると、文字通りスイッチのオンとオフを切り替える藤木。極端にテンションを下げた様子で手をパンパンと叩く。
「はい、お疲れ様でした。ここからは前回と同じです。正解者の方は、これから配る紙に希望のものを記入して私にください。1千万円は例のごとく楽屋に配布することにしますので」
藤木はそう言って、九十九、凛、眠夢に用紙を配る。当然、数藤に希望の品が支給されることはない。1千万円がもらえることもない。それどころか降板――数藤には命の危機が迫っている。
いいや、待てよ。もしかするとうまい具合にやれば、この危機的状況を回避できるかもしれない。
すでに敗者となってしまった数藤であるが、しかし本能的に生き延びようとする機能が、確かに彼の中で動きつつあるのだった――。
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